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竜を従え王と成る  作者: 水亥
第六章 竜導師団編
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第75話 カジノ

 俺達は翌日、再度冒険やギルドへと集まっていた。


「それで? 最果ての荒野の何が知りたいんだい?」

「そうだな……まずは出現する魔物に着いて教えてくれないか?」

「あそこは特に毒持ちが多いよ、麻痺なんてしたら終わりだね」

「毒対策か……」

「あたしは聖魔法も使えるけど、戦ってる時に治療は無理さ」

「じゃあ、解毒ポーションを買い込んでいくか」

「一番厄介なのは神と言われている神暦からの生き残り……出会ったら逃げるのが賢明だよ」

「神? 俺はファヴニールに会いに行くつもりなんだが?」

「ファヴニール……ここいらでは王竜種と呼ばれている竜のことだね、神の一種で信仰している奴らもいる」

「へえ、有名なんだな」

「あたしは見たことないが仲間の冒険者が一度会ったことがある」

 !!

「その冒険者とは会えないのか?」

「いいや、今頃歓楽街で遊んでいる所だよ、会いに行ってみるかい?」

「ああ、直接話を聞きたい」

「決まりだね、早速行こうか」


 歓楽街へと着いた俺達は早速レイの冒険者を探す。

「歓楽街のどこで遊んでんだ?」

「カジノだよ。あいつは昔から運が良くてね」

「エストアにもあるけど俺は行ったことは無いな」

「気になるっす!」

 カジノを目指して歩いているとなんだか妙な集団がいた。

「ははっ……今月の家賃払えなくなった……」「もう俺の人生終わりだ……」「後一回だけ勝負させてくれ!!俺を信じろ!!」

「なんですか? この人達は……?」

「ここいらじゃ毎日見る光景だよ。カジノで負けた哀れな連中さ」

 メイルが引いている……。

 

 そういう連中が段々と多くなってきた時、俺達はカジノへと着いた。

「ここがそうさ、王都ゲートルの中で一番大きいカジノだよ」

「へえ……」

 ゼラに着いて中へと入る。

「ゼラ様!! お待ちしておりました!」

「よう! アイツは居るかい?」

「はい! ジェイド様はいつも通りに」

「そうかい、こっちはあたしの連れだ」

「ようこそ! ゲートルのカジノへ! 楽しんでいってください!」

 俺はゲートル大金貨一枚をチップとして渡す。

 !!

「ありがとうございます! それではごゆっくりと」

「ああ」

 紙幣で渡すことも考えたが俺も今は立派な領主だ。

 貴族は金貨を、民は紙幣を使う、どこの国でもその風潮はあるらしい。

 他国であっても初対面で舐められるわけにはいかない。

 貴族なりの矜持という訳だ。

 

 中へ入ると様々な遊戯台が並んでいた。

 さすがは国内一のカジノだ、人の出入りが多く、熱気に包まれている。

「まずは遊ぶか!」

 ロディスが金も持っていないのにとんでもないことを言い始める。

「馬鹿か、今日は遊びに来たんじゃない」

「知ってるよ、それで? その仲間は?」

「探しているさ、お! あっちの台だね」

 ゼラが仲間を発見したようで俺達は着いていく。

 

「ジェイド!」

「ゼラ、カジノに来るなんて君にしては珍しいね」

 眼鏡をかけた金髪の青年、いや、少年か? が仲間のジェイドらしい。

「紹介するよ、この国の第三王子のジェイドさ」

「王子様!?」

 メイルとロディスが驚く。

「初めまして。ジェイド・ウォークスだ、よろしく」

「ドレイク・ランドロックだ」

 握手を交わす。

「それで? 僕に用かい?」

「そうなんだ、ドレイクと最果ての荒野へ行こうと思ってるのさ」

「最果てへ?」

 少し考えるジェイド。

「なんでもファヴニールと戦うとか」

 !! 

「本当かい? その話は」

「本当だ」

 俺は肯定した。

「僕は会ったことがあるけど……あれは理外の生き物だ、人がどうこう出来る存在じゃない」

「それでも俺は行かなきゃならない」

「それに……最近は炎竜も騒いでいるって話だよ」

「炎竜?」

「うん、今は止めて時期を変えた方が良い」

「だったら好都合だ」

「え?」

「俺は炎竜にも力を認めさせる」

「彼は本気で言っているのかい? ゼラ?」

「ドレイクはあたし達よりもLvは高い、本気だろうね」

「そうか……二人じゃ危険だ、僕も着いていくよ」

 !!

「いいのか?」

「最近消えたA級冒険者のパーティーも探さないといけないからね、もう覚悟を決めるしかない」

「よし! じゃあ一週間後に竜退治と行こうぜ!!」

「決まりだね、ジェイドは解毒ポーションを多めに頼むよ」

「分かった、では一週間後に。僕も準備しないと」

 こうして俺達は新たにジェイドを仲間に加え、最果ての荒野へと挑む。

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