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竜を従え王と成る  作者: 水亥
第五章 ドラゴニア魔法騎士団編
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第46話 修練

 星歴3018年9月。


 あれからずっと聖騎士団、獣王団、魔法師団を行ったり来たりして斧術、土魔法を練習していた。

 まず土魔法、武器は作れるが脆く、全然使い物にはならない。

 斧術は威力は褒められたが、実践では役に立ちそうにもない。

 だから必死に努力を重ねた。


 結果、斧を実戦で使える硬度に仕上げる事には成功した。

 Aだった土魔法の熟練度もSへと変わった。

 斧術は少し成長した程度だ。

 斧を扱えればリーチが伸びてやれることが増える。

 そして今日もフラム副団長から魔法の基礎を教わる。

 土魔法で作る斧の装飾を変えてみたり色々な形状の斧を作ってみたりと試す。

 しっくりくるのは少しリーチの長い斧だ、両手斧はどうしても動きに慣れない。

 だからジノやバアルの力も借りて毎日対人戦を繰り返す。

 たまにウィゼルさんやディアス先輩とも訓練をする。


 ドレイクは自分の事を才能が無いと思っている。

 槍術から始まって闘術、竜術に移り一つを極めた経験がない。

 斧もお試し間隔で訓練をしている。

 土魔法もそうだ。

 ただ、新しい技術を習得するのはいつだって楽しかった。


 星歴3019年4月。

 ドレイク・ランドロック十九歳の誕生日。

 いつものように訓練をしていると声がかかる。

「ドレイク、誕生日おめでとう」

「フラム副団長……!! ありがとうございます!!」

「どうだ? 一年前の自分と比べて今の自分は?」

「あまり変わってない気もしますが、強くなることが前よりも楽しいです」

「そうか、これは私達魔法師団からのプレゼントだ受け取ってくれ」

「魔法師団からの……」

 そう言ってフラム副団長はブルーアイス魔宝石の指輪をくれた。

「これは……」

「単に出力を上げるだけなら魔法耐性の高い焔の魔宝石が一番だが、細かく制御するなら確実にブルーアイスが良い。お前が騎士団に入って一年、皆がその努力を認めた証だ。誇れよ、自分自身を」

「ありがとうございます!!」

「ふふっ、着けてみろ」

「はい!」


 焔の魔宝石の指輪を外し、ブルーアイスの魔宝石の指輪を右手の人差し指へ着ける。

「その指輪はネックレスにでもすると良い、腕の立つ職人を紹介する」

「そうか……もう使わなくなるのか……」

 ドレイクが領主になった記念に、クライツが贈ってくれた指輪だ。

 相当思い出も詰まっている。

 そうだな、ネックレスにしてお守り代わりにしよう。


「試してみろ、お前の土魔法を」

 イメージに集中する。

 相手を一撃で、竜さえ一撃で屠る無敵の斧を。

 硬度は何があっても壊れないような、長さは自分自身が今までで一番扱いやすかった長さに。

 魔力を指輪に流し斧を生成する!

 すると白銀の斧を作り上げることに成功した。

「ほう……美しいな」

 フラム副団長が褒めてくれる。

「出来た……」

 出来た、今までとは比べ物にならない完成度だ。

「では私の豪騎兵と試してみるか」

 すると詠唱して炎の騎兵が現れる。

「では、行くぞ!!」

 一瞬で間合いを詰められるがそれはこっちも同じ!

 間合いに入り思い切り振る!!!

「ガアアアアアアアアァァァァァアッ!!」

 騎兵の斧が砕け散る。


 ……なんだこの威力は?

 自分自身でも信じられない結果となった。

「私の豪騎兵が競り負け、斧が壊されるなんてな……及第点と言ったところかその力」

「はい、でも前よりは戦えるようになりました」

「ふっ、そうだな。弱くなっていたら困るからな」

 冗談を言ってくるなんて珍しいな……。

 フラム副団長は嬉しそうだった。

「では、私は別件があるからこれで失礼する。」

「はっ! ありがとうございました!」

 フラム副団長は去っていった。


「さっきの豪騎兵は私の中でもお気に入りの騎兵だ、それが敗れただと……?

ふふっ、面白いな」

 廊下を歩きながらさっきのドレイクを分析する。

「単なるクラスチェンジではないな……あの威力、ハイル級の役職に就いたか? 次に会った時に聞いておくか」

 そう言ってハイルに先程のことを知らせに行くのであった。

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