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竜を従え王と成る  作者: 水亥
第五章 ドラゴニア魔法騎士団編
44/111

第44話 休日

 さっきの衝撃的な出来事は置いといて今日は休日だ。


 王都から闇ギルドが一掃されたお祝いの祭りもやっている。

「ミュフィス! ライラ! テレビで祭りやってるぞ!」

「へえ! 楽しそうだね? 私達もいこっか!」

「うん! 準備してお祭りに行こう!」

 早速準備をすまして三人で宿屋から出る。

 今までは王城で生活していたが、任務が終わったので自由にしている。


 一番街の宿屋を取っていたから外に出たらすでに賑わっていた。

「私はりんご飴食べたいなー」

 ライラはりんご飴が目当てらしい。

「私はわたあめ!」

 ミュフィスはわたあめ狙いだそうだ。

「じゃあ探すか」

「レイは食べたいのなにかある?」

「俺はたこ焼きが食べたいな」

「じゃあ皆で分け合う?」

「いいね! そうしよ!」

「決まりね!」

 屋台を観ながら歩いていく。


 本当に賑わっているな、てかどこまで屋台の並びが続いているんだろうか。

 街中がお祭り状態だから出店も多いし人も多い。

 皆笑いながら、祭りを楽しんでいる。

「あ! わたあめ発見!」

ミュフィスがわたあめ屋を見つけて皆で向かう。

「お兄さん! 一つ下さい!」

「はいよー!」

 早速買った綿あめに噛り付く。

「あまーーい! 美味しいよこのわたあめ!!」

「食べさせてー!」

「あーん!」

 と食べさせ合ってる二人。

 仲がいいなと見ている俺はほほ笑む。

「はい! レイもあーん!」

「あーん」

 結構美味しいなこのわたあめ。


 それから次々と屋台を巡っていく。

 射的、くじびき、輪投げ、金魚すくい、型抜き。

 結構楽しんだなー、次は何をしようかと考えていたら前の方から歓声が聞こえる。

「何々? 見に行こ!」


 声の上がる方へ行ってみると大道芸をしているピエロがいた。

「あ! あいつは……」

そう、マシュアを売っていた奴隷商人のピエロだ。

「誰? 知り合い……?」

 とライラが聞いてくる。

「昔な」

 はぐらかしちょっと話してくるわと言いピエロに近づく。

「はっ! はっ! はっ! はっ!」

 見事なジャグリングだな、しかも一輪車に乗りながら。

「ありがとうございました!」

 芸が終わりピエロが礼をする。

 拍手が起こり見ていた子供達もやりたーい! と親にねだる。

「ほほっ! 一人ずつですよ……ってランドロック様でしょうか?」

「久しぶりだな、元気してたか?」

 奴隷商人は許せないが、こいつはこいつなりに改心して足を洗ったのか聞こうとする。

「はい、あの後奴隷商からは手を引きまして、今は宝石商と孤児院を営んでいます」

「へえ! 立派になったな」

「私の親にも喜ばれて…… 今度よろしければ遊びに来ていただけませんか?」

「孤児院に?」

「はい、騎士に憧れている子供達が多いので、是非来てくださいよ!」

「わかった、遊びに行くよ」

 改心していたんだな……と少し嬉しくなる。

「では私は子供達に一輪車を体験させてあげないといけないので、また!」

「ああ、またな」

 そうしてピエロは並んでいた子供達に、一輪車を教え始めた。


 いいな、こういうのも……。

 国が明るくなればそこに住む人も明るくなる。

 騎士をやっていると暗い部分ばかりに目が行きがちだが、良い変化を感じると凄い嬉しくなる。

「どうだった?」

「うん、昔の知り合いなんだけど、今は上手くやっているみたいでよかったよ」

「そっか!」

 ライラはそれ以上聞いてこなかった。

「あ! アイルース!!」

 ミュフィスがアイルースを見つける、一緒にいるのはマシュアだ。

「おーい!!」

 ミュフィスとライラが手を振ると二人が気づく。

「見つかってしまいましたか……少し恥ずかしいですね」

 恥ずかしがるアイルース。

「ねえ! 金魚すくい一緒にやろうよ!」

 女性陣三人は金魚すくいの方へ楽しく話しながら消えて行った。


 え?

 男の俺達は置いてけぼりか……。

 マシュアも似たような感じで苦笑いしている。

「久しぶりにお前と話すな、マシュア」

「そうだな」

「どうだ? 聖騎士団は?」

「正直訓練はきついな、でも強くなりたいからしがみついているってところだよ」

 肩をすくめ笑う。

「そうか、楽しくやってるならそれでいい」

「近くの喫茶店覚えてるか? あの日来た」

「懐かしいな……遠い昔のように感じるよ」

「行かないか? あそこのパスタ結局食べられなかっただろ?」

「そうだな……行くか!」

 マシュアとドレイクはあの日まともに食べられなかったパスタを食べに喫茶店へ行く。


 カランカラン。

「いらっしゃいませー! あ! あの時の!」

「覚えてたか? 今日は改めてパスタを食べに来たんだ」

「あの時は本当にありがとうございました!!」

「過ぎたことだ。お勧めのパスタを二つとアップルジュースを二つ頼むよ」

「はい! ただいまお持ちします! 父さーん! 注文入ったよー!!」

 席に座って少し待つとすぐに注文したお勧め料理が届いた。

「お待たせしました! 当店自慢のナポリタンです!!」

 美味しそうな香りのするナポリタンが二皿、アップルジュースのグラスが二つテーブルへと運ばれる。

「じゃあ食べるか!」

「そうだな」

 それからマシュアとは長い時間語り合い、女性陣は帰ってこなかったので一人寂しく宿へと帰るのであった。

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