第4話 道場
加護の色 呼称 レベル
役無し 黄色 使い Lv.0~20
役職 緑色 兵 Lv.20~40
下級役職 青色 士 Lv.40~60
中級役職 赤色 騎 Lv.60~80
上級役職 白色 聖<王 Lv.80~100
熟練度はS,A,B,C,Dの5段階で昇格の際にステータスにボーナスが入り一気に強くなれる。
この世界では剣と魔法の両方の才が与えられた場合でも片方を選ぶことが多い、熟練度によるボーナスとはそれほどまでに大きく簡単にSやAに上がるものではない。
Lv40で青色の加護を持っていれば冒険者では中堅クラス、騎士になれる為仕事で困ることはない。
ランドロック領にある竜拳派の道場、そこにレイはいた。
「おはようございます先生」
「おはようレイ、星の祈りはどうだったかい?」
先生に王星の加護以外の事を伝える。
「そうか、武勇に闘の白・・・レイは良い加護を授かったね、おめでとう」
「ありがとうございます」
「でも鍛錬をサボったり悪事に力を使ってはいけないよ?レイなら大丈夫だと思うけどね」
「はい、誰かを守るために力を使います!」
「いい返事だ・・・さあ、今日も稽古していくから走ってきなさい」
「はい!」
先生と話し終えて外に出て日課の20km走の準備をする。
「レイ!」
「ジノ!久しぶり!」
話しかけてきたのはすぐ近くにある竜槍派の道場に通う友人ジノ・ブリッツだった。
「で?祈りはどうだったよ???」
「武勇と闘の白」
「マジ!? やるじゃん!流石レイだな!」
バシッと肩を叩きながらジノが喜ぶ。
「いてっ! ジノだって槍の白じゃん。絶対に負けられないな!」
「お!言ったな?俺は後二年で槍の熟練度もSまで伸ばして槍士になるぜ!そしていつかは聖騎士に辿り着いて見せる」
そう、色はあくまで才能であり武器や体術、魔術の熟練度を示すのはS、A、B、C、Dの5段階である。
つまり熟練度を伸ばしてSに近づけるほど昇格した際にステータスにボーナスが入り一気に強くなれるのである。
つまるところ努力しているものと才能だけあるものでは努力しているものの方が強く育っていく。
「ははっ、じゃあ勝負だな俺とお前で学園に入学までにどっちが強くなるか!」
「おう!楽しみにしてな!じゃ!俺道場行かなきゃだからまたな!」
「ああ!また!」
そうしてジノは自分の道場の方へと帰っていった。
ジノと話せてよかった・・・よし!今日も走って稽古で強くなるぞ!。
持久力は大切だ、せっかくの才も体力がなければ活かせない。
レイは持久走が好きだった、コツコツと積み上げて毎日少しずつ体力が付くのを実感できることが。
そして稽古も好きだった。自分よりも強い相手と勝負する。
先生や先輩に稽古をつけてもらいながら後輩に学んだことを教えていく。
そして同年代ではレイは負け無しになっていた。なんなら5歳差くらいまでは圧倒してしまう。
ここの道場は王国中から人が集まってくることで有名だ。優しく昔騎士団に所属していた先生を筆頭に優秀な使徒たちが集まっている。
そこで頭角を現しだしているレイは天狗になるわけでもなく愚直にまっすぐ育っていく。
レイは道場の仲間から慕われていた。領主の息子だからではない。
本気で闘技、体術が好きでやっているのが周囲にも伝わっていた。
そしてレイに続けと言わんばかりに若い世代はレイを真似して育っていく。
実は家でも訓練しようと思えば出来たのだ。
家にはランドロック伯爵が誇る騎士団が常駐している。
体術使いも剣術使いも様々な猛者が揃っている。
だけどレイは道場を選んだ。ジノがいたからだ。
レイは友達としてジノの事が好きだ。家の中でずっと過ごしていた幼少期レイはどこか外の世界に怯えていた。
6歳の頃だ。
レイは父レナードに連れられて初めて剣術の道場に見学をしに行った。
周りの人は領主とその息子が見学に来たと大変に気を使った。
それがレイには息苦しかった。どこにいっても気を使われて大人までもがぺこぺこしてくる。
そんな時道場にいたジノが声をかけてくれたのだ。
「ここは槍術の道場だぜ、あんたが領主の息子だろうと何だろうと槍で語れよ」
当時のレイはその一言にムキになって何度もジノに立ち向かった。
結果は惨敗。だけどそれが清々しくて心のもやもやが晴れて行った。
レイがいまあっけらかんと大人たちと接しているのはジノによる影響が大きい。
誰にでも、分け隔てなく年寄りにも子供にも接する姿をジノから学んだのだ。
そして3年後、9歳になった時初めて、まぐれかもしれないがジノから一本を取った。
これがレイの初勝利、道場で一番若かったジノ以外に勝てるわけもなくずっと負け続けていた。
そして今日初めて一本を取った。
「そこまで!」
槍術の先生の声が道場に響きわたる。
嬉しかった、嬉しくて泣いてしまったのを今でも覚えている。
そしてジノが言ってくれたのだ。
「才能で勝つよりも努力で勝った方が楽しいだろ!ニコっ」
その日からジノとは良き友であり良きライバルである。
でも結果レイはいついかなる時でも身を守っていけるようにと体術を選び道場を後にした。
「「ありがとうございました」」
稽古が終わり帰宅する時間となった。
レイはジノに会って話してから帰ろうと考えていた。
竜槍派の道場までは走って20分位だ。
昔の事を思い返したからか今日はなんだか気分が良い。
ジノの好きな唐揚げでも買ってから行くか。
「ふんふんふーん♪」
なんてことない日常だけど今日も充実してたなと考えるレイだった。
友人のジノ・ブリッツの初登場です。
武勇の加護と槍の白を授かっていてレイのライバルでもあります。
なんとなく執筆してたら日常会みたいになりました。
書きなれていないので急に流れ変わったなと思うかもしれませんが多めに見てください(汗)




