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竜を従え王と成る  作者: 水亥
第五章 ドラゴニア魔法騎士団編
38/111

第38話 歓迎会

 王城の入り口に立っている守衛の騎士に合格したと伝える。


 扉が開かれた。

 王城の中はまるで別世界の美しさだった。

「すげえ……」

「ドラゴニア王城は千年以上の歴史がある建造物です。百年前に補強工事や一部建て替えたりしましたが。あちらに見えます肖像の御方が、初代国王のダイン・ドラゴニア様です」

 案内を務めてくれている人が説明してくれる。

 初代国王か、どんな人物だったんだろう。


「では、こちらへ」

 案内人の後をついていく。

 廊下には様々な絵画が飾られていて歩いているだけでも飽きない。

「こちらが中庭になります。様々な花を育てていますので四季毎に違った景色が見られます」

「おお…… すげえ……」

 噴水の周りにバラなどの花が咲いていてとても綺麗だ。

「ここは騎士の方も気に入って見に来る方が多いですね」

 夜来るとまた違った景色になりそうだな。


 そしてまた歩き出し一つの部屋の前で止まった。

「では、しばらくこの部屋でお待ちになってください」

「はい」

 通されたのは広い部屋だった、お風呂も付いている立派な部屋だ。

「お昼ご飯は食堂で出されますので時間になったらそちらでお願いします。そして今夜も食事がでますのでお楽しみに。それでは」

 ガチャリと案内人が退室していった。


「とりあえず、今日はのんびりしてればいいのか?」

 ジノが早速クッキーを食べながら言う。

「どうなんだろ」

「ま、気負うことは無いさ、騎士団長たちは今頃試験をしているだろうし、終わるまで待ってろって事だろ」

 バアルが紅茶を飲みながら美味いなと感心している。

「まあ適当に時間でも潰すか」

 ドレイクは部屋にあった本を読み始める。


 午後七時。

 コンコンコン、ガチャリ。

 案内の人が来た。

「では、これからパーティー会場へお連れ致します」

「え? パーティー?」

「はい、何でも新人歓迎会も兼ねてだとか。三騎士団別々の広間でやる予定なので是非、今夜は楽しんでいってください」

「パーティー……」

 行ったこともしたこともないぞ。


「では、会場へとご案内します」

 廊下をしばらく歩いていると音楽が聞こえてくる。

「ジノ・ウォルター様はこちらの会場です」

「ありがとうございます! じゃあ行ってくるわ!」

 そう言ってジノは会場の中へと入っていく。


「続いてバアル・ローマン様ですね。向こうの会場になります」

「せっかくだし楽しんでくるか……じゃあな」

 反対の会場へバアルが消えていく。


「では最後にドレイク・ランドロック様ですね。ここから少し歩きます」

 五分ほど歩いていると外から音楽が聞こえてくる。


「会場はこちらの花の庭園になります」

 なんてお洒落なところだ……語彙力がなさ過ぎてお洒落しか表現の言葉が出てこない。

 夜風が気持ちよく今日は暖かい。

 それになんの音楽かは知らないが音色が美しいことだけはわかる。

「あ! おーい!」

「ん?」

 声の方を見ると見知った顔がいた。

「ライラ! ライラじゃないか!」

 ライラが近づいてくる。

「うん! 久しぶり! 私も受かったんだ!」

 笑顔が眩しい。

「お城ってすごいよね、色々なとこ案内されたけど全部に驚いちゃった……」

 あははと笑っている。

「そうだな、俺も驚いてばかりだったよ」

「ねえ? あっちにお料理とかあるよ? 行こ!」

「うん、行こうか」

 ライラに手を握られて連れてかれる。

 こんなに積極的な子だったっけ? ちょっとドキッとする。

 庭園を改めてみるとやはり綺麗だ、噴水もあるし……噴水か……。

 ミュフィスは今頃受かってるかな?

 考え事をしているとライラがアップルジュースを持ってきた。


「ドラゴニア魔法師団入団に乾杯!!」

「乾杯!!」


 二人で乾杯を交わし、アップルジュースを飲みながら周りを見る。

 皆楽しそうに話している。

 ここにいるのは多分四十人くらいか。

「このアップルジュース美味しいね!!」

「うん、飲みやすくていいね。」

「ほかの皆は受かったかな?」

「ジノとバアルは受かったよ。マシュアは分からないな……」

「そっか! ミュフィスちゃんは獣王団に受かってたよ?」

「獣王団? 何で判別されてんだろうな」

「なんでも、騎士団の弱点を新人で埋めたいってハイル騎士団長が言ってたよ?」

「弱点か……」

「うん、騎士団も人手不足なんだって……」

「そっか……」

「あ、グレース副団長だ!」


 入団試験が終わったのかフラム・グレースが庭園に現れた。

「皆! 楽しんでいるか!」

「おお!!!!」

「今は私の話を聞いてくれ! 今年の入団者は五名だ! これからは私たちの仲間となる! 紹介しよう、入団者は前へ!!」

 ライラとアイコンタクトとして前へと進む。

 すると周りから声が聞こえてくる。

「五名か、多いな……」「今年は豊作か……?」

 ちょっと嬉しいな、とりあえず前に行こう。


 グレース副団長の元へ行き整列する。

 するとどこかで見たことあるような顔が一人いた、誰だっけか……?

 そしてグレース副団長の付き人らしき人が進行する。

「一人ずつ自己紹介をどうぞ」

 自己紹介をしていく。

「ライラ・アミュスフィアです! よろしくお願いします!!」

 パチパチと拍手が起こる。

 ライラが終わり残るは俺と次に自己紹介するみたことある人。

「ワーグル・ブラックです!! よろしくお願いいたします!!」

 パチパチと拍手が起こる。

 ブラック? ああ! イカスミ君だ!! 受かっていたのか!!

 懐かしい気持ちになる。

「では、最後!」

 皆から注目が集まる。


「ドレイク・ランドロックです! いつか騎士団長になります!! よろしくお願いします!!」


 皆が驚いて静まる。

「私は! 期待している!」

 グレース副団長だ。

「今年は優秀な騎士が五名も入団してきた! その中で群を抜いて実力あるのがドレイクだ! お前が将来騎士団を指揮する立場に行くことを応援している!」

 !!

 胸が熱くなる、グレース副団長が期待してくれている!!

「はい! 必ず騎士団長に成ります!!」

 うおおおおお!! と拍手が巻き起こる。

「頑張れよー!」「期待しているぜー!」「いいぞーー!」

 応援までしてもらった、必ず俺は騎士団長になる!

 その後は賑やかなパーティーを楽しみ帰宅するのだった。

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