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竜を従え王と成る  作者: 水亥
第五章 ドラゴニア魔法騎士団編
37/111

第37話 入団試験

 星暦3018年4月。


 午前五時、軽く身体を動かして朝食を取り試験会場へと向かう。

 今日向かう場所は王城だ、王城の外にある訓練場、そこで試験が行われる。

 王城には初めて行く、遊びにではなく試験に受かりにだ。

 どんな試験が待っていようと必ず受かってみせる。

 そう意気込み守衛の人に挨拶をする。


「おはようございます、試験を受けに来ました」

「君、学生? 年齢は?」

「王立エストア魔法騎士学院に在籍していました。十八歳です、ハイル・アーツ騎士団長からの推薦です」

「名前は?」

「ドレイク・ランドロックです」

「領主になった子か……ステータス紙は?」

 守衛の人にステータス紙を見せる。


【守護竜ジャバウォック】ドレイク・ランドロック

王竜種 18歳 Lv.88 固有スキル:王竜眼(竜の眼を手に入れる)、神竜の加護(一時的に莫大な力を発揮、付与する)

竜術SSS,馬術S,力SS,速さ,SS,耐久SS


「確認するけど偽造じゃないよね?」

「昨日教会で貰いました」

「確かに昨日の日付だ。一応団長に確認してokが出ないと入ることは出来ない、いいね?」

「はい、それで構いません」


 三十分ほど待つ……。


「確認が取れたよ。入ってよし、これが入城許可証だ。無くさないように」

「ありがとうございます」

 王城へ続く分厚い扉が開かれた、そして中へと入っていく。

 今日は観光に来たのではない、普段なら城を見て感嘆としていただろうが訓練場へとすぐに向かう。

 早く着いて身体を動かしときたいのだ。

 ウォーミングアップは大事だ、集中力が上がるしその後の動きが格段に冴える。


 訓練場にはまだ誰もいなかった、と思っていたら。

「よお!」

 ジノとバアルがいた。

「お前らも?」

「ダメもとで受けに来たんだけどな、ははっ」

「守衛の人に団長に聞いてくれって言ったら入れたぜ?」

「同じだな……じゃあ開始の時間まで付き合ってもらうぜ!!」

「おう!」

 三人で交互に試合をしていき、次第に白熱していく。

 最後は乱戦の形でずっと戦っていた。


「へぇ、面白いね? 僕も混ぜて貰おうか?」


!!

 ……ハイル・アーツ!!

 二階席にはいつの間にか、騎士団長と副団長の三人がいた。

 魔法師団のフラム・グレースと獣王団のゲルド・ダガーだ、間違いない。

 フラムは冷めているような眼でこちらを見降ろしている。

 ゲルドは面白そうにこちらを見ている。

 二階席からハイルが飛び出してきた。

「ここ、朝は僕たちが使っているんだ。どうしてもまだ使いたいなら……実力でその権利を奪っていけ」

 凄まじい気だ!! それに構えにまるで隙が見当たらない……!!

 ごくりっ!

「俺に任せろ」

 バアルが前に出る。

 一人で戦うのか!!?

「お前らは二階の奴らを相手しろ。俺はこの先剣で負けるわけにはいかない」

 相変わらずだな! バアルは!!

「じゃあ、俺はゲルドを相手するぜ」

 ジノがハルバードを振り回しながらそう言う。

 残った俺は必然とフラム・グレースが相手だ……。

「私達は残り物のようだな?」

「ああ、ただ、相手にとって不足無しだ……!!」


 三分だ、三分で全滅した……。

「参った……」「つええ!!」「俺の負けだ……」

 バアル、ジノ、俺が降参をして負けを認める。

「うん、ちょっと物足りないけどいい運動になったよ」

「ま、多少はやるようだな」

「私の魔法を前に三分だ、誇るといい」

 勝てなかった、惨敗だ……。


 くそっっと悔しがりながら、もう一度だぁああ! と不意を突いてみる!!

 一分でボコボコにされた……。

「すみませんでした……」

 と謝るドレイク。

「貴様、私相手に度胸があるな。奇襲も作戦の内の一つだ。知略を巡らさねば勝てる戦も勝てん」

「ありがとうございました」

 そういって離れて見学しようとする。

「今から一階の訓練場は準備するから君たちは二階で休んでるといいよ」

 本当の目的はこっちだったらしい。


 三人で二階に上がり感想を交換しあう。

 持ってきた軽食と水を飲みながら、次戦うときは……と考える。


 そんなこんなで一階は準備が終わったようで、簡易テントが何個か並びそこに椅子が置かれている。

 受付席も出てきたので受付をして再度二階へと戻る。

 するとハイルさんがこっちに来た。

「君達合格だから、城内に行っていいよ」

「え? 合格ですか?」

「少し早めの試験だけどね。僕たちが個人的に戦って合否を決めることにしていたから三人とも合格」

「おっしゃああああ!!!」

「団はどこですか……?」

「さっき戦った相手の団に入団してもらう。それ以外に行きたいなら来年出直しだね!」

 ははっと笑いながらとんでもないことを言う。


「おっしゃあ!! レイ! バアル! 更に強くなってやろうぜ!!」

「ああ!!」

「じゃあ、城内へ突撃だ!!!」

「いや、突撃はまずいだろ……」

 と冷静にツッコミを入れるバアル。

「行こうぜ!!」

 三人は入団試験を突破して王城へと向かうのであった。

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