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竜を従え王と成る  作者: 水亥
第二章 エストア魔法騎士学院編
24/111

第24話 魔弓と短杖

 武器が出来上がるまでの一週間、ドレイクとマシュアは近くの森で闘術の訓練をしていた。


「せいっ! はっ!」

「ふっ! しっ!!」

 近接戦の苦手なマシュアが生き残るには絶対に必要なことだ。

 ドレイクは手加減しているがマシュアは本気。

 三分ほど攻防が続きドレイクの一発がマシュアの顔に入る。

「ぐっ……!!」

 顔に一撃くらいよろけながら後ろによろける。

「いい感じだったぜ今の動き」

「はぁはぁ……どうも……」

「今日はこの辺にしよう、武器を取りに行かないと」

「ああ」


 この訓練はマシュアと出会ってからほぼ毎日やっていたものだ。

 最初は一分も持たなかった。

 だが確実に近接戦闘も強くなっている。

「帰ったら久しぶりに、先生と手合わせしたいな」

 殺し合いという点においては俺はLv.80以上の中でも群を抜いて強い。

 強靭な竜の身体を用いての一撃は、普通では防ぎきれないからだ。

 そして今はその力を制御しきっている。

 それに実践も積んできている。

 闇ギルドとの連戦、ダンジョンでの魔物との戦闘。

 日に日に研ぎ澄まされていく竜術を持ってすれば、もしかしたら竜拳派の道場の先生よりも強くなっている可能性はある。

 ただ闘術の技術は先生の方がまだ上だと俺は見ている。


 宿に帰ってシャワーを浴びて着替え、準備をすます。

 そして帰りの荷物も持ってグラドの鍛冶工房へ向かう。

「来たぜー」


 ドアを開けながら挨拶をする。

「おう! 来たか! メイル!! 客だ!!」

 するとまた二階からバタバタと階段を下りてきてメイルが現れる。

「久しぶり! ドレイクとマシュアね! 今持ってくるから待ってな!」

 と工房の中へ消えていく。

 待つこと五分ほど、中から包みを二つ持ってメイルがでてくる。

「はい! こっちが魔弓でこっちが短杖!!」

「マシュア、見てみろよ」

 魔弓の包みを持ってみる。

「重いな、開けるか……」

 シルバーに輝く美しい弓が現れた。

「希少素材のシルバーファングの牙から作ったっす! 一からだから大変だったよ!!」

 メイルがどや顔で言う。

「いいな、持っただけでわかる、最高の弓だ」

 色々な角度から見ては触り感触を確かめている。

「試し打ちはあっちで出来るよ! してみるかい?」

「是非」

 そう言ってマシュアは試し撃ちをしに行く。

「んで、俺の方は……」

 ミュフィスへのプレゼント用の短杖の包みをはがす。

「ほぅ……」

 白色の綺麗な短杖だ。

「これは白聖樹の枝を削って作って、希少素材のブルーアイス魔宝石を装飾にしているんだ! 杖の先に魔力をより多く込めれるようにね!」

「綺麗だな」

 ミュフィスにピッタリな一級品だ。

「ありがとう、自信を持って彼女に贈れるよ」

「うん! 頑張ってね!!」

 そしてマシュアが帰ってくる。

「いや、素晴らしいなこの魔弓。本当にありがとう、メイル」

「うん! メンテナンスもうちで面倒見るからエルンに寄ったときは是非!」

「よし! じゃあありがとな! グラド! メイル!」

「またこいよ!」「ばいばーい!」

 店を後にしてランドロック領行きの馬車に乗りこむ。


「あと、二日で家に着くのか。久しぶりだ……」

「楽しみだな、お土産も買ったことだし」

「ああ! じゃあ、俺はちょっと寝るから」

「私は本を読んでいるから何かあったら起こす」

「ふわぁああ……おやすみぃ」

 欠伸をして眠りにつく俺。

 それから特に何事もなく二日が経過していく。

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