門と問
門と問〜
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三日月
四柱〜門と問〜
結とマユリとカリンはあれから四人の人間が門に行くのを見た。
質問しても答えはほぼ同じだった。
そして四人全員が落ちていった。
「もう私達の誰かが入るしかなくない?」
カリンが提案する。
「うむ……こうしていても進展するとは思えないのだよ」
「言い出しっぺの私が行きます」
カリンが前に出る。
「いいや!ここは天才の私が行く!どんな問いにも答えて見せるのだよ」
「何を言ってるの?私が行ったら、たとえ声が出せなくてもフェアリーサインで伝えることができる!」
今度はさっきまでとは逆で、誰が行くかの話になっていた。
突然、茂みの奥から声が聞こえた。
「あんまり面白くないコントだわ」
よく響く凛とした声がした。
「舞!」
「やっぱり私がいないとまとまらないみたいだよね」
モカの元気な声が弾む。
雰囲気が一気に明るくなった。
「無謀なことする前に間に合って良かったわ」
「舞とモカ、今までどうしてたの?」
「私とモカはあの穴に落ちて横穴を見つけたのよ。そしてそこで……」
舞はあの横穴で見たもの、ティアと会ったこと、話したこと全てを話した。
「むぅ……すごい話なのだよ。この世界樹が神で過去、現在、未来、全てに存在しているとは……にわかには信じ難いのだよ!」
結が回りを見渡しながら言う
「すごい話ね、これが神……」
「それにずっとわからなかったふたなりがその身に宿すエナジーが、神の力」
五人は自分の共鳴紋に手を当てて、五人は共鳴紋を見せ合った。
世界樹に着いてからの違和感……
みんな共鳴紋が鈍く光っていた。
舞は赤く——
結は青く——
モカは紫に——
カリンはオレンジに——
マユリはグリーンに——
「そしてこの共鳴紋が神からの贈り物でこれが神と繋がってエナジーの出口となるゲートだなんて」
……『形が似れば魂が宿る』とはよく言ったものなのだよ」
「しかしこの門については……肉体の進化と魂の進化……ということは答えはこれしかないのだよ……」
マユリがスタスタと歩いて行き、いとも簡単に門に入った。
四人はマユリの躊躇のなさに止める間もなかった。
「あ!ちょ!」
四人は開いた口を閉じることなくマユリの暴挙を呆然と見ていた。
マユリの心に直接声が響く
(問う)
門の中でマユリは8thチャクラを回す。
共鳴紋が燐光を帯びた。
……私はマユリ……
(ふたなりの肉体とこの答えに至る魂よ往くがよい)
マユリの身体が門の向こう側に消えた。
四人は愕然とした。
「マ、!マユリ!あんた答えも言わずになに勝手に一人で行ってどうすんのよ!」
舞が叫ぶ。
……突然マユリがひょっこりと門の影から顔を覗かし、戻ってきた。
「いやぁスマンのだよ!興奮してつい先走ってしまったのだよ」
「マユリ!あんたねぇ、戻れなかったらどうするつもりだったのよ!」
「一度許可が出ると自由みたいなのだよ」
「そ、そんなことを言ってるのではなくて!」
「まぁいいじゃん!結果オーライってとこで」
モカが呑気に言う。
思わず舞も笑ってしまった。
「ふふっでも気持ちが明るくなれたわ!ありがとう~マユリ」
「やっぱり私達はこの雰囲気だよね」
「チャクラを回し名を名乗る。そんなことだけだなんて」
「そんなことだけだからこその、何も言わぬ問なのだよ」
「ということはこの門の向こうには8thチャクラを回したものしかいないってことだよね?」
カリンが質問する。
「……まぁ私も四柱ではないがチャクラを回した者でその私が通過出来たのだから誰がいたとて不思議では無いのだよ」
五人は改めて門を通過し、その向こう側の通路を進んだ。
そして通路を抜けるとそこには
――街があった。
幾つかの石造りの家が建っている。
人はこの辺りには見えなかった。
街の喧騒はなく静寂が街を包み込んでいた。
しかし全員何か気配は感じている。
「みんな!わかってる?警戒してね」
舞が促す。
道も石畳で整備されていた。
「ここ樹の上だよね?」
結が辺りを歩きながら言う。
結の動きが止まった。
視線が道の先に向いている。
建物が近くにあったから気が付かなかったのだ。
道のその先に光が一直線に真上に伸びていた。
「何あの光?塔?」
「光の塔……」
「何回も言うけど、ここ樹の上だよね?」
その時――
敵意の塊のような気配が5人に向けられた。
瞬間的に建物の影に隠れる。
「何?今の?結、なんか見える?」
結が銃を構えながら視覚にエナジーを込める。
結の目が銀色に光る。
「直接は見えないけどあの右奥の建物の影に3人いるわ」
「エナジーショット……当てないで威嚇出来る?」
結は答えることなくニヤリと笑ってライフルを構えグリップを握りしめた。
キュインと音がなりエナジー弾を撃つ。
同時に舞一人が走り出し右奥の建物の屋根に登った。
刹那――空気を切り裂くような蹴りが舞の顔に向かってきた。
ギリギリで顔を横に向けて躱す。
蹴ってきた相手を見て舞の動きが止まった。
「……鬼!」
美しい女の鬼だった。
しかしその角が歪だった。細くネジ曲がり規則性がない。
「お前たち!まさか四人!?四柱が……揃ったのか?!許さない!死ね!」
歪角が襲いかかってきた。
「死にに来た訳じゃないのよ」
舞が迎撃する。
歪鬼のパンチを舞がバク転で避けながら下から蹴り上げる。
「どうして私達を殺そうとするの?その前にあなた誰?話し合う余地はないの?」
「私はナズナ!この地を守るために死んで!」
ナズナと名乗った女はなおも舞に襲いかかる。
ナズナの攻撃は全て殺気がこもって強烈だったが舞は巧みな体術で避けていた。
舞の頭から2本の角が生える。
身体に雷光を纏う。
その角を見てナズナがたまらないような悲しい顔をする。
「その角……」
動揺したナズナの背後に周り、逆関節を取り動きを封じた。
「ぐうぅ」
ナズナは動けない。
「ふぅ……話ぐらいしても良くない?」
一瞬の隙を突いてもう1人が蹴ってきた。
「チィ!」
拘束を解いて距離を置く。
やはり歪な角があった。
「スズナ!余計なことはするな!」
「うるさい!ナズナ!1人じゃ無理だよ!」
「色々あるみたいね……」
「話は出来ない?」
「話したら死んでくれるのか?」
「平行線ね」
その時
「こっちだ!!」
と声がした。
結の撃ったエナジーショットがもう誰もいない壁に当たる。
「気配が増えた!」
初めから誘われたのだ。
4人は囲まれていた。
マユリが視覚を温度感知にする。
「敵は見えてるのは5人なのだよ。しかし当てにはしない方がいいのだよ。」
「すごい殺気だね、わざと5人が目立って人数を撹乱してる」
「状況が分からない。とりあえずカリン?飛べる?」
「もちろん!」
カリンが空を見上げる
「嘘!」
上空をカリンとよく似たフェニックスが飛んでいた。
「制空権は抑えられてるようね」
「よし私がライカンになって撹乱するから結姉が仕留めて!」
いつの間にか呼び名が結姉になっていた。
結がクスリと笑う
「私はマユ姉なのかい?」
とマユリが聞く
「……マユリ。でいい」
「よ!!呼び捨て!?まぁここを乗り切ったら話し合いなのだよ!」
冗談を言いながらも四人は最大戦闘モードにエナジーを立ち上がらせていた。
駆け出そうとした瞬間
「こっちだ!!」
舞が屋根上で聞いた声は両方に向けられたものだった」
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