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フェアリー•レゾナンス〜ふたなりの私達が金色の竜となり世界を救う〜  作者: 三日月
世界樹侵食編

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首都クライシス〜演説〜

首都クライシス〜演説〜


お楽しみくださいね♪


三日月舞

首都クライシス〜演説〜




 マユリは視覚を最大に鋭敏にして道路上の全ての異物、特に根をセンシングして踏まないルートを瞬時に導きブレーキをかけることなく最高速でバイクを走らせていく。

 

 あっという間に国会議事堂が見えた。

 会議室にもう少しで反対勢力議員が全員集まる。

 そして総理を質問責めにして偽物の皮を剥がそうという魂胆だった。

 ニヤリとマユリが笑う。目の奥がチカチカと光る。

 国会議事堂のセキュリティシステムに侵入した。

 

「日本のセキュリティは甘すぎる。綾香に言っておかないとだな」

 バイクは減速することなく進む。

 勝手にゲートが開いていく。

 警備員も何が起きてるのかわからずオロオロするだけだ。

 

 視界の横に国会議事堂のマップが表示される。

 バイクを最大加速させ、人がいない壁に向かう。

 ぶつかる瞬間にバイクに立ち上がりタイミングを合わせて飛んだ!バイクが壁に当たりガソリンに火がつき爆発した!これで警備員はこちらに集まるだろう。

 

 マユリは回転しながら見事に三階のバルコニーに着地した。

「やっぱり箱よりこれなのだよ〜」

 マユリは嬉々としてドッペルゲンガーが拘束されているところに向かって疾走した!


 


 駐屯地では輸送機をどうしたら動かせるのかを話し合っていた。

 隊員たちは口々に無理だ。とか、もうなんの意味もない。と諦めムードになっていた。

 綾香は駐屯地にいる自衛隊員に集合をかける。

 格納庫の横の広場に全員が集まった。

 綾香は止まっている10式戦車の上に立った。

 誰も声を出さない。

 隊列も乱れない。

 身じろぎ一つしない。

 全ての視線が自衛隊最高指揮官内閣総理大臣倉木綾香に注がれる。

「みんな!聞いて欲しい。

 今私がここに立っている理由を!


 今、日本は――いや世界は未曾有の危機にある。

 そしてここには、その危機に立ち向かう勇者たちがいる。


 今ここには一人だが、

 一人は都庁の暴動の制止。

 二人はアメリカ合衆国の無謀な核ミサイル発射の制止。

 一人は国会議事堂へ――平和になった後の日本のために。


 すべて、日本の明日のために。

 全力で戦っている。


 詳しいことは分からない。

 だが、この世界を覆う“根”は、オーストラリアに元凶があると思われる。


 私たちは自衛隊だ。

 襲い来る敵に立ち向かう勇気は誰にも負けない。

 だが、こちらから行く行為は――たとえそれが身を守るためでも許されない。


 ……だからといって、諦めるのか?


 毎日、厳しい訓練に耐え、

 技術と体力を研鑽し、

 撃てない武器を持って、それでも泥にまみれになり――培ってきたその“自衛隊たる信念”を、ここで終わらせるのか!


 今、彼女たちは我々の代わりに血を流そうとしている!


 今――


 我々にできることはひとつ!


 ここで、我々の全力を懸けてC-2輸送機を飛ばすことだ!


 全自衛隊員に告ぐ!


 日本の明日!

 世界の未来のために――


 力を貸して!!」



 

 ………………しばらく誰も息をすることさえ躊躇するような沈黙が続く…………


 全員がきつく拳を握りしめた。

 

 

「はっ!」望月一等陸佐が鋭い発声と共に見事な敬礼で答える。

 バサリと床に駐屯地の地図を広げる。

 その敬礼が隊員に伝播していく。

 

 至る所で簡易作戦会議が始まる。

「ここの燃料タンクを切り離せば?」

「いや、ここはどうだ?」

「これならいけるのでは?」

「検証せよ!」

 火がついたように隊員の目が燃えていた。

 

 やり遂げる!!!

 ――必ず!

 

 倉木総理大臣の目が潤んでいた。


「まだ私たちは立ち上がれる!」

 

 日本は死んだりしない。

読んでくださりありがとうございました。

次回更新は明日19時です。


そしてよろしければブックマークや評価など頂けると

私自身の励みになります。

どうかよろしくお願いいたします。

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