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フェアリー•レゾナンス〜ふたなりの私達が金色の竜となり世界を救う〜  作者: 三日月舞
ライカン編

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〜LASTPIECE〜

〜LASTPIECE〜


お楽しみください


三日月舞

ライカン編〜LASTPIECE〜



カリンは実験室よりも地下深くに降りた。

 少し向こうに兵士たちが集まって何か作業をしていた。その側に爆弾らしきものが設置されている。

 

 かなり大きく、移動するというレベルではなかった。

 兵士が起爆準備をしているようだった。

「タイマーは30分でいいか?」

「本当にいいのか?」

「命令だぞ!守らないとどうなるか」

「そうだな」


兵士たちの無責任な会話を聞きているとカリンの怒りが込み上げてきた。

 カリンは飛び出して叫ぶ!

「やめろ!!」


「邪魔するな!」

 兵士が発砲してきて近づけない。

「よし!セットした!脱出するぞ」

 ガチャリと音がしてタイマーが進み出した。

 

 29m59sから、どんどん減っていく。

 兵士たちは奥に逃げた。カリンは止める方法を聞き出そうと追いかける。

 奥は洞窟のようになっていて大きな広間に出ると

 目の前に鉄の塊があった。

 地下水脈の水に潜水艦が停泊していた。

 

 兵士たちがどんどん乗り込んでいく。

 一番後ろの兵士に飛びかかり捕まえた。

「あの爆弾の止め方は?」

「ああ……もう最後の脱出の潜水艦なんだ!お願いだ家族が……君たちにはすまない……でも軍の命令なんだよ!爆弾は解除不可能だと聞いている。お願いだ、もう……」

カリンの兵士を締め上げる手が震える。

「お前ら……勝手すぎるだろ!」

 

 カリンは突き飛ばすように兵士を離した。

「行けよ!!ちくしょう!!」

 

 カリンが叫ぶと同時に兵士が乗り込んで潜水艦が潜航していく……


 カチ。カチ。カチ。静寂の中にタイマーの音だけが響く……

「ビっ」

 24m25s


「諦めるもんか!」



 


 三人は少し離れて縦に並んでいる。

 先頭がモカ。

 次が結。

 最後にマユリを持った舞。

 

「みんな行くよ!」

 三人の8thチャクラが廻る。

 三人はフル加速でアスカの力の奔流に飛び込んでいく。

 モカに反発エネルギーがぶつかる!

 歯を食いしばって少しでも奥に進む

 モカの身体が弾かれる

 ――その瞬間

 結と舞を引っ張って先に押す!

「モカ!ありがとう!」

 

 結はエナジーを最大防御に振り進む。舞の盾となり少しでも……

 結の身体が弾かれる。

 ――その瞬間

 舞を全面に押す。

「舞!マユリ!頼んだわよ!!」

 

 弾かれながら最後の力で舞を押し出す。

 アスカの側は凄まじいエナジーが渦巻いていた。

 舞は一歩づつ渾身の力を入れ進んでいく。

 

「うぐぅああ〜」

「舞!ここでいい!」

「マユリ……あんた私の事大好きだよね?」

「な!な!なんでいま?」

「あんたの惚れた女はこんな力に負けると思ってんの!?」

「…………だったらもっと接近してごらんなさいよ!」

「うりゃーー」

 地面にナイフを突き立て進んでいく……

 何度も何度も……ナイフの足跡が続いていく。

 

 ふと見上げるとアスカがこっちを見ていた。その目から涙が溢れていた。

 

「良かった……」

 

 舞もは泣きそうな顔で笑った。

 

「まだ人だった」

 

 ――「後は頼んだよ」

 

 アスカに箱マユリを手渡す。

 舞が弾かれ飛ばされた。



 

 白く輝くアスカが聞く。

「あなた達は誰?私をどうするの?怖い……」

「私達はフェアリー!あなたを護りに来たわ!もう安心するのだよ!」

 マユリは精神作業を始めた。

 アスカの魂の器とマユリの魂の器を同調させて

「くぅ……」

 マユリの魂が揺れる。

 


 その様子を遠くからティアとマキナが黙って見ている。

「マユリ…………」

 マキナがフラフラと進んでいく


「何故?何故なの?あなたの魂は消えてしまうのに」


「世界一のAIにも分からない?」


「私はずっと愛を観測していた。しかし最後ピースが見つからない」


「あそこにあるのかしら?」


「分からない……けど……こんな言い方するとティアは笑うでしょうね……」


「笑わないわ」


「私の魂が……私を突き動かす。行くわ。ティアあなたにもいつか……」


 マユリは焦っていた。もうアスカの器は限界に近づいていた。

 いつ暴発するか?魂の器を同調……これほど困難とは……意識が乱れる。

 アスカが箱マユリを落とした。

 地面に落ちる前に誰かが受け止めた。


 マキナだった。体全体を自分から発生させているバリアで囲み反発から逃れていた。


「マキナ!何故?どうして?」


「何故だろうね?私の半機械のバリアで安定している……ここに来れば理解出来るのかと思ったのよ」


「愛?」


「そう」


「理解なんて出来るわけないのだよ」


「どうして?」


「頭で頭脳で知識でわかるものではないのだよ」


「どうすればわかるの?」


「教えられないと言うより誰もその答えに正確に答えられる者などいないのだよ」


…………もう時間がないわね……


 マキナは電脳のチャクラを廻し始めた。

 アスカのエナジーと合わせていく。

 マユリにもアスカの魂の器を感じることが出来た。

 

「よし!これでいける!マキナありがとう。その身体大事に使うのだよ!」

 

「ふふ、マユリその言葉をそっくりあなたに贈らせてもらうわ」

 

 マキナは箱マユリを抱きしめる。

 

 そしてゆっくりと箱にキスをする。

 

「な!」


 マキナの身体が淡い燐光を放ち、そのキスでマユリの箱に光が入っていき、マユリと入れ替わっていく。

 

「こんなところにあった」

 

「最後のピース……これなのね」


「マキナ!やめるのだよ!」

 

 マキナが半機械のバリアを解く。

 半人の部分が弾かれ、身体が圏外に飛ばされた。

「ああああああ……マキナ!!!」

 

「ありがとう……マユリ……私に愛を教えてくれた大切な人……さよなら」

 

 アスカのエナジーが急速にデバイスに吸い込まれていく。

 アスカが倒れた。


 コトン――倒れたアスカの横にからっぽのデバイスが乾いた音を立てて落ちた。

読んでくださりありがとうございました。

次回更新は明日19時です。


そしてよろしければブックマークや評価など頂けると

私自身の励みになります。

どうかよろしくお願いいたします。

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