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フェアリー•レゾナンス  作者: 三日月
LABO強襲編

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48/94

〜半人半機〜

最新話〜半人半機〜


お楽しみくださいませ(^^)


三日月

LABO編〜半人半機〜

――作戦司令車―― 

 センサーに高エネルギー反応確認!

 目標ビル地下です!


「――部隊突入!殺すな!全員生きたまま捕えよ!」

 

 精鋭部隊がビルに突入していく

「地下だ!エレベーターシャフトから侵入!」

 エレベーターのドアがこじ開けられシャフト内に兵士が突入していく。


「C4爆薬で上層を破壊せよ!」


 

◇



 ――LABO――

 ズズーンと地下に振動が伝わる。


「な、何?」美由紀が上からの振動にびっくりする。

 

「来ました。アジア連邦の部隊です。ここのレゾナントと君たちを捕獲するらしい」

 

 マキナがセキュリティレベルを最大にする。

「ここのセキュリティではそれ程長くは持ちません。美由紀……急いでください」

 

「二人は集中して続けて……二度目のチャンスはありませんよ」

 

 美由紀がキーボードを叩きながら言う。


 エナジーを高め……二人のチャクラが回り始める。

「牙のチャクラ。角のチャクラを回してその力でその身体のチャクラを!」

 

 結の牙のチャクラが回る

 ……ううう……ああ……牙が生えるがそこで変異を止めて、そのエナジーをマユリの器へ……


 舞の角のチャクラが回る二本の角が生えてくる……そのエナジーをマユリの器に……ううくぅ……


 敵部隊がすぐそこまで来ていた。

 技師や作業員が棒や椅子を持って即席のバリケードを作った。

「なんだこいつら!撃ちますか?」

「ダメだ誰も殺すな!」

「テーザー銃だ」

 二本の電極を飛ばす銃でスタンガンよりも制圧能力が高い。

 テーザー銃を撃たれた技師は高圧電流の衝撃で倒れる。――しかしすぐにまた起き上がった。


 高圧電流に筋肉を痙攣させながら、それでも技師は床に手をつき、立ち上がろうとした。

本来なら動けるはずがなかった。

それでも、マユリを守りたいという意志だけが身体を無理やり前へ押していた。


倒れても兵士の足にしがみついた。

バリケードを離さない。

床を這って進路を塞ぐ。

 

「なんだこいつら……」

 美由紀が叫ぶ!

「局長と舞さんと結さんを守るのよ!みんな頑張れ!」

 

 舞と結の集中が乱れた。

 戦士でもない。

 兵士でもない。

 技術者達が命をかけて暴力に抗っていた。

「みんなが……ああ……」

 

「だったら尚更、集中してください!」

 

 美由紀がキーボードを叩きながら叫んだ。

 

「ああああ……すごい力…………出力、期待値を突破!マキナ!デバイスをロードして!!」

 マキナがコンソールのデバイスに触れた。


◇ 

 

——デバイス内部—— 

 デバイスのデータの海に漂うマユリの意識ははっきりと感じていた。

 (む、この感覚!私のデータが別の領域へ切り離されていく……マキナ……何をしているのだよ……)


◇ 

 

――作戦司令車――

 やばいぞ、すごいエネルギー反応だ!何が起きているのだ!早く全員捕らえるのだ!

 

 その時、作戦司令車が揺れ始めた。

「何だ?この揺れは?」

 巨大な重力波が、トラックを上から地面へと押し潰していく。

 メキメキと音を立てて屋根がひしゃげ、タイヤが爆ぜる。

 なんとか這い出した司令官が見たのは、先ほどまで巨大だったトラックが、まるで干物のように薄く成り果てた姿だった。


 空中にティアがあの口角を吊り上げた笑みを浮かべて立っていた。


「邪魔をしないで。今、とても大切な新たな人類の誕生の瞬間なのよ」

 


◇ 



 マキナの姿が消えていた……

 舞と結は力を使い果たし動くことが出来なかった。

 技師達も全員拘束された。

 

 動いているのはマユリだけだった。

 

 その身体にはなかった共鳴紋がいつの間にかマユリの身体に刻まれていた。

 

 真っ裸で身体の動きを確かめるように一歩ずつ歩いていた。

 

「女?!!いや!違う!共鳴紋だ!レゾナントだぞ!この女」

 ペタッ、ペタッ……。

 冷たい床を打つ、裸足の音がやけに響いた。

「動くな!」

 兵士が威嚇する……

 ギラリとマユリが兵士を睨む。

 すごい速さで兵士に肉薄し兵士を蹴り飛ばした。

「テーザー銃だ!撃て!撃て!」

 兵士がテーザー銃を撃つが簡単に避けた。

 ニヤリと笑う。

 自分の体が自由に動くのが嬉しそうだった。


「囲むんだ!」


 兵士がマユリを取り囲んでいく。

 

 その時!光の獅子が兵士の包囲網の中に飛び込んできた。……

「うわぁぁ!!」

 獅子が咆哮し大気を震わす。

 兵士たちを襲っていく。


 獅子の衝撃波が兵士たちの意識を刈り取っていく。

 

 兵士が全員倒れていた。


「ふふふ」

 と聞いたことのある含み笑いが聞こえた。

 舞と結の前にティアが現れる

「う……う……ティ……ティア…………」

「なぜここに……」


 ティアはマユリに視線をおくり

「マユリさんからご挨拶があるらしいわ」

 

 マユリの身体から声が聞こえる。

 

「……ふふっはは!!」

 

 舞と結が驚愕の表情で見つめる。

 

「な!その声!」

 

「ふぅ……このマユリを騙すのは骨が折れたわ……この娘、自分が戻れると思いこんなに必死で!!あははは……ついに擬似だが人ならざるものが持つ八番目のチャクラ……このマキナが回してやった!電脳のチャクラ!!ティアとずっと計画していたのよ!全て手に入れた!身体もチカラも!」

 

 舞と結……全てのスタッフが驚愕する。

 

「ま……マユリはどうなったの?」

 

「マユリはさっきもマキナが言ったでしょ?デリートされたでしょうね」

 ティアが答えた。

「残念だったわね?舞……結……」

 じゃ……またね!

 と言い残しマキナとティアは出ていった。

 

 すぐにマキナが裸のまま戻ってきて、美由紀から白衣を奪いバサリと羽織る。

「貰うわよ!」

 美由紀は何も言わずマキナを見つめていた。

 マキナの目がチラリと美由紀をみた。

 少し口が動いたような気がするが確かめることは出来なかった。

 舞と結には目もくれず消えた。


 二人は泣くことも何も出来ず……ただぼんやりと座っていた。

 また護れなかった……


 嵐が去った後のように聞こえるのは気絶した兵士のうめき声と解放されたLABOのみんなの声だけだった。

 

 美由紀がデバイスに近づきなにか操作した。

 ピッとデバイスから音がした。

 

「こらこら!そこの二人いつまで腑抜けてるんだい?そんな時間は一秒たりともないのだよ!」

 

 デバイスからマユリの声がした!

 

「マユリっ!!!!」

 二人の目が大きく見開いた。

読んでくださりありがとうございました。

次回更新は明日19時です。


そしてよろしければブックマークや評価など頂けると

私自身の励みになります。

どうかよろしくお願いいたします。

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