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フェアリー•レゾナンス〜ふたなりの私達が金色の竜となり世界を救う〜  作者: 三日月舞
ツインビル編

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24/62

鬼〜お楽しみください(#´ᗜ`#)


三日月舞

ツインビル編〜鬼〜

 舞がドン!と床を蹴り重装備兵の隙間を縫って切り込む。

 重装備のアーマーが火花をちらす。

「うそ!?効いてない!」

 簡単に切り裂いたはずなのにカンパニーも対策してきたということだった。

 

「関節部分なら」

 関節を狙うがガードされすぐにガトリングの雨が降る。今度は同士討ちの事はお構いなく連射してくる。味方が撃った弾も重装備はお構いなかった。

 

 マユリがバージョンアップしてくれた新しい武器。

 左腕のアーマーにエナジーを込めると舞の左腕にシールドが形成されガトリングを打ち込まれても何とか耐えられた。

 エナジーシールドを展開しつつナイフを振るう。

 一撃入れても浅く、重装備兵たちは一歩も引かない。

 少しずつ劣勢になっていき、いつの間にか囲まれた。

 

 エナジースラッシュ!

 重装備に少しキズがついただけだった……

 上に逃げようと天井に向けてアンカーを撃つ!

 ――ウィーン

 「上へ離脱して一度距離を!」

 左腕のモーターで身体を引き上げる。

 

 上がる前に足首を巨漢に掴まれて床に叩きつけられた。

「ガフッ!!」

 肺の空気が全部出るほどの衝撃で舞の口から鮮血が飛ぶ。

 二回。三回。振りかぶって床に叩きつけられる。


 舞は叩きつけられながらも、腕で頭部をガードしていた。

 

 (これ以上はやばい!)


 反対の足で掴まれてる手を蹴る。

 何とか地上に立った。

 

 

「肋骨……かなり持っていかれた!」

 口の中の血をペッと吐く。

 

 汗が背中を冷たく流れる。

 このままじゃ嬲り殺される。

 脳裏に結の笑顔が浮かぶ。

「死ぬもんか!」

 

 舞は自分自身にエナジーを込める。

 元々ヨガでその感覚は持っていたが、まずは第1の根のチャクラを活性化する。仙骨から臍、胸、喉、眉間、頭頂と順にチャクラがエナジーで回り始めた。

 舞の身体が燐光を放ちエナジーを巡らせる。

 全身のチャクラに巡らせた膨大なエナジーを起点である根のチャクラに限界を超えて一気に流し込む。

 

 舞の身体が爆発したように消えた。

 

 超重量装備ごと重装備兵の首がゴロンと落ちる………一人目!

 

 動きの速さとパワーに筋肉が悲鳴をあげる!プチプチと筋が断裂する……二人目!

 

 折れた肋骨が内臓を傷つけ、吐血しながら斬り抜ける………三人目


「あがうぅ……」

 歯を食いしばって痛みに耐える。


 ナイフを振るう右腕の骨が嫌な音を立てて折れた。……四人目

 

 四人目を倒して力尽きた。

 

 仰向けで倒れて息が出来なかった。

 

 全身の耐え難い痛みに顔が歪む……

 ゴフッ!っと血を吐く……


「あっ、はぁ……」

 

 僅かな時間のことだった。

 あっという間に4人の重装備隊がやられた。

 五人目は何が起こったのか分からない。

 

「何なのだ?お前は?でももう終わりだ!殺す」

 

 動けない舞を見て勝ち誇った。

 舞の折れた腕を踏みつける。

 

「あああああ」

 ナイフが床に落ちた。重装備兵がナイフを蹴り遠くへ飛ばす。腹を蹴られ地面を転がされる。

 

 (死ぬ?)

 

 蹴りを残った左腕でガードする。

 

 (死ぬのね?)

 

 腕が弾かれ左手のナイフも弾かれ飛んでいった。

 大の字に倒れ、意識が薄くなる。

 

 (私、頑張ったよね)

 

 重装備兵が顔を踏みつけようとしている。

 

 (これ以上頑張らなきゃダメ?)

 

 顔をギリギリで避ける。足がコンクリートが破壊する音も遠くなる。

 

 (ああ……でも、なにか忘れてるかも……)

 

 その足にしがみつく。

 

 (あーマユリとスイーツだ……)

 

 重装備兵を倒そうと膝裏を蹴る。

 

 (ふふふ、楽しいね)

 

 重装備兵の膝が折れる。

 

 (後なんだっけ?もっと大切な……)

 

 しかし倒れずに踏ん張られる。

 

 (あれ?!私泣いてるじゃん)

 

 舞は下から全身を伸ばす勢いで蹴り上げる。

 

 (あはは〜護るって言ったのに泣いてるじゃん)

 

 びくともしなかった。

 

 (ま、も、る?)

 

 舞は何度も何度も下から蹴り上げる。

 

 (ん?誰を守るんだっけ?)

 

 上からパンチが落ちてくる。

 

 (結?結?)

 

 拳をガードした舞の左腕の骨も折れた。

 

 (言ったじゃん泣かせないってぇ)

 

 腹部を踏みつけられた。

 

 (あれ?私死にそうじゃん)

 

 大の字で動けない舞を見下ろしガトリングガンを構えた。

 

 (死にたくない)

 

 重装備兵が『終わりだ』と言う。

 

 (死ねないってば!)

 

 舞は魂で叫んだ。


 

 (死ねないのよ!!!!)



 


 

 ぷつり――


 


 

 魂の奥底から声が聞こえた。

 問われた。

 

『その力なんのために振るう?』


 (護る!結を!みんなを!この刃の届く全てを!!護るッ!!)


 ――――!!

 

 刹那――重装備兵の視界から舞の身体が掻き消えた。


「な、なに……!?」

 

 ガトリングガンの銃口が、虚しく空を切る。


 数メートル離れた闇の中に舞が、天を仰ぎ立っていた。


 ――メキメキッ!

 

 身の毛のよだつような音が舞の頭蓋骨から鳴り、額から肉を割って一本角の禍々しい角が生えてくる。

 

 爪が生え変わるように尖り。

 

 燃えるように熱く、全身が角の圧力に包まれて……体に雷のように電撃が纏われていく。

 

 折れた骨がバキバキと音を立て修復していき、手をかざすと、遠くに蹴られ転がったナイフが磁石に吸い寄せられるようにその手のひらに戻ってきた。


 舞の顔が気味が悪いぐらい、優しく笑っていた。


 重装備兵が恐怖すら感じ、ガトリングガンを舞に向けて撃った。

 二本のナイフが目にも止まらぬ速さで舞う。

 

 舞の足元にガトリングガンの弾頭が無数に転がる。


 弾がなくなってカラカラとガトリングガンの回転音だけが響く。


 音もなく瞬間移動のように接近して、シュっとナイフが一閃する。

 重装備兵の両腕が大きな音を立てて落ちた。


「ヒイイイ」

 

 重装備兵が逃げ出す。

 ブンッと残像を残し前に回り込み二本のナイフをクロスで重装備兵の首に当てた。

 

「この化け物が!!」

 

 二本のナイフが交差し、フロアに静寂が訪れた。

 

 断末魔の「化け物」という言葉が心に刺さる

 真っ赤に煮え滾る力の奥にたった一つ残された欠片が反論する。

 

「違う!私は化け物じゃない!」

 

その口からは、ごぉぉぉーーーという叫びが大気を震わせた。

 

 

読んでくださりありがとうございました。

次回更新は明日19時です。


そしてよろしければブックマークや評価など頂けると

私自身の励みになります。

どうかよろしくお願いいたします。

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