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フェアリー•レゾナンス〜ふたなりの私達が金色の竜となり世界を救う〜  作者: 三日月舞
妖精狩り編

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カンパニー

カンパニー〜お楽しみくださいね


三日月舞

妖精狩り編〜カンパニー〜

 裏の世界の会議が行われていた。

 ありとあらゆる裏の世界のフィクサー達が音声通話のみの会議に参加していた。唯一、その会議の進行役だけがスーツ姿でその場に居た。

「太平洋貨物船のふたなり人身売買」

「アメリカのふたなりシンジゲート壊滅」

「日本の管理局強襲」

「フランスの実験設備破壊」

 

「直近でこれだけのふたなりビジネスが破綻に追いやられています!」

 

 男が資料を机に放り投げながら呆れたように羅列していく。

 

「我々がふたなりの売買を生業の一つとして、大きな資金源となっているのは周知の事実であります。ふたなりは希少でございます。それを確保し、スポンサーに高値で売る!そうすることで我々は潤ってきた!」


 男はカメラを見つめながら少し大袈裟に身振り手振りで話していた。

 

「しかし!!ここ数ヶ月せっかく捕らえたふたなりを奪還しようとする争いが絶えません。そして、それはことごとく敗北。ふたなりは奪還され保護され守られています。原因ははっきりしています!」

 

 モニターに偵察衛星からのリアルタイム画像が映し出される。日本列島が映し出され、そこから関東、東京へと段階的にズームされていく。

 

 そして交差点に女性二人が街を歩いている映像が鮮明に映し出される。

 

 買い物をしている普通の女性にしか見えない。二人並んで買い物袋をぶら下げている。

 

「アンドロギュノス特殊戦闘員フェアリー!」


 男が説明する。

「フェアリー舞とフェアリー結。この二人が我々のビジネスを壊しています。これは由々しき事態でございます。厄介なことに、この二人は強い!そこで提案がございます。まずはこの二人の抹殺!それを最重要案件とし世界的傭兵組織『カンパニー』に依頼をかけるべきだと進言致します」

 

 会議の参加者の一人が言う。音声スピーカーから掠れた声が響く。

「カンパニーへの依頼はかなり高額と聞く」

 ゴホンと咳払いの後、続ける。

「そこまでの費用を払う価値があるのかね?」

 

 男が待ってましたとばかりに即答する。

「もちろんです!この二人から始まり次はアンドロギュノス壊滅!そうなれば世界中に隠れているふたなりを全て自由競争にて売買合戦になるのです。安いものではありませんか?」

 

 

 街を二人が並んで歩いている。

 舞が突然止まり、真上を見上げる。

 鋭い眼光が、空の一点を睨みつける。


 

 会議室にモニターにこちらを睨みつける女の顔がアップで映る。


 会議室が、一瞬で凍りついたようにざわめく……

 

「見えてるのか?」

 

「馬鹿な!偵察衛星の画像だぞ!」

 

 その女の目が冷徹に細められた。

 その瞳が、ギラリと銀色の輝きを放った。


 ――バリッ!!!

 

 衛星画像に雷のようなノイズが走った。

 

 

 参加者に緊張が伝播していく。

 

 音声参加のモニターに全て青い文字で「認可」と表示される。

 男がそれをみて高らかに声を上げる。

「賛成全会一致にてフェアリー舞、フェアリー結の抹殺計画を発動致します!」

 

 

「舞?どうかした?」

 空を見あげた舞に結が声をかける。

 視線を戻すといつもの優しい眼差しだった。

「ふふっ、なんでもないよ〜。何となく視線を感じただけ」と、おどけてみせた。

 


 傭兵組織『カンパニー』圧倒的武力で世界の紛争には必ず関与している。国家すら彼らを敵に回すことを避けると言われている。

 その中でも武闘派の最高戦力と言われる四人の傭兵にフェアリー舞とフェアリー結の抹殺司令が告げられた。

 

「俺たち傭兵だぜ?どうしてこんな小娘達に出なきゃならないんだ?」

 巨漢のキングが机を叩く。

 一撃でファイルが乗った机がバラバラになる。

 

「いつもと同じではありませんか?依頼があり戦場で戦果をあげる!何も変わりませんよ」

 ジャックが冷静に話す。

 

 唯一の女性傭兵クイーンがファイルを読みながら

「なかなかその小娘達強いらしいわよ」

 と嬉しそうに話す。

 

「どこで勝負をかける?」

 冷静なエースが作戦を練る。

 

「妖精達の羽をもいで地べたに這いつくばらせてやるぜ」

 キングが太い指をパキパキと鳴らす。

 

「私たち四人……カンパニーの力見せてやるわ」言いながらクイーンがファイルを空中に投げる。

 クイーンの腕からニードルガンが発射され壁にファイルが穴だらけで打ち付けられた。

 

「妖精狩りの時間よ!」クイーンの顔が恍惚の笑みを浮かべていた。

 



 ――新しい任務が言い渡された。

 砂漠地帯での偵察任務だった。強襲や潜入などではなく偵察だった。ふたなりが捕らえられている、という確証がないのだろう……

 

 作戦出発前にマユリが二人の元へ来て

「今回の偵察任務は、きな臭い匂いがするのだよ」

「きな臭い?」

 舞が身を乗り出した。

「私も気になって調べてみたのだがね、情報の発信源がよく分からないのだよ」

「罠の匂いも捨てきれないって事ね」

 結も心配そうな声を出す。

 

「本当に助けを求めている人がいるのか……それとも罠なのか。でも、どちらにしても私達は行かなければならない。……少しの可能性も目を背けてはダメなのよ!」

 舞が決意を込めていう。

 

 情報が正しかった時……本当にふたなりの少女の姿を見たら放っておくことなど出来ないだろうと思っている。いつでも救出ミッションに移行する心構えは持っていた。

 

「マユリ、いつもありがとう」

「行ってくるわ!」

「帰ってきたらいつものスイーツ忘れないでくれたまえよ」

「わかった。約束ね」

 三人はいつものハグを交わして(生きて帰る)と固く誓った。

読んでくださりありがとうございました。

次回更新は明日19時です。


そしてよろしければブックマークや評価など頂けると

私自身の励みになります。

どうかよろしくお願いいたします。

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