王様の国 (後編)
『【石ころを自分好みの爆発物に変える魔法】…』
『どう?便利でしょう!』
『……便利かどうかは一旦置いといて、この状況で使えるのか?』
この牢屋は檻は鉄でできており、壁はコンクリートのようななにかでできている。床は…何がよくわからない素材でできている。
『あ!もしかして石ころがないと思ってますかー?』
『うん。この牢屋は石ころどころか埃一つ落ちてない、だからその魔法が使えないと思う』
『なら!私がいいことを教えて上げます!』
『それはなんだ?教えて!』
『いいね!そのテンション!私だ~いすき!では
アドバイス、魔法はねイメージでうまく使えるか使えないかが決まるんだ!』
『イメージ…他には?』
『以上!』
『…え、ないの?』
『ない!というかこのアドバイスだけでここから出られんるんですよね〜』
『……イメージ……』
『うーん。イメージという説明が悪かったですかね?もっと簡単にすると考え方、捉え方の問題なんですよ。君が使える魔法を思い出してください!』
『【石ころを自分好みの爆発物に変える魔 法】だったよね』
『うん!でイメージしてご覧よこの部屋の素材でできること。』
『………まさかとは思うけどこのコンクリート元は石ころだから爆弾に出来ますとか言わないよね?』
『フフ、それをどう捉えてイメージするかは君次第だよ。』
『……どうやって使うの?』
『石ころに手を当てて頭の中で想像するの!どんな形で、どんなシステムで、どんな威力で、どんな爆発するとか、自分好みに作っみてね!』
幸いにも看守が片腕には手錠は意味がないと思ったのか外したようだ。これはラッキーだ。そう思い
俺は手を壁に当てた。すると頭に設計図のような物が浮かんできた。さて、どんな風にしようか。
『とりあえず…爆発までのタイムリミットをつけないと。10秒で部屋の端まで逃げるとして、威力は…壁の厚さが分からないから、一旦強めで…』
それからしばらくしてついに完成した。
『よし!できた。バーン。これからどうすればいい?』
『お?もう出来た?はやかったね。じゃあ魔法を使ったときと同じように壁に魔力を込めて!』
するとどこからともなく「カチッ」という音が聞こえてきた。
『え、もうカウント始まってんの!ヤバい逃げないと』俺は急いで部屋の隅に逃げた。
その後とんでもない音とともに大爆発が起こった。
その音は頭が揺れるほどの衝撃だった。
そして爆発による煙が晴れたときコンクリートの壁に大穴が空いていた。
「何の音だ!」
看守達か俺の牢にやってきた。そして看守達は絶句した。なんせ壁に大穴が空いているのだから。
そして俺はこう言い放った。
「じゃあねー看守さん。拘束が軽くて助かったよ」
俺は壁を飛び出した。
だが不思議だ。足が軽い。まるで地面がないみたいに。
『そういえばここ何階なんだ。』
「あ、この感覚知ってる。落ちてる時だ。この世界に来た時と同じだ。」
「こことんでもない高さじゃねーかー!!!」
どうする。
『剣崎くん!ポケットの中!!』
ポケット?なんだ?硬い何かが…これは石?
あぁ、さっきの爆発の時にとんできたのかもしれない。そんなことはどうでもいい。
「いや!どうでもよくない!これで爆弾を作れば爆風でクッション作れるかも!」
頼む、成功してくれ!
そう願いながら頭の中で爆弾を考えた。そして魔力を込めて作った爆弾を地面に叩きつけた。そして爆発したとんでもない爆風が発生した。
そして体がフワッと浮いた。落下を爆風で相殺できた。そしてうまく着地できた。
「ふぅ、ギリギリセーフ!あっぶねー!」
その後すぐに看守が沢山現れた。
「止まれ!脱獄犯!」
「誰が止まるか!」
そして俺は一目散に逃げた。
だがどうする?逃げ続けても捕まったらなにをされるか分からない。なら相手を全滅させるしかない。
『でも武器は…否あるじゃないか。俺には石ころが』
俺は走りながら飛び降りた建物の壁に手を当てた。
するとさっきよりも大きな設計図が頭に浮かんだ。
『一つが爆弾で…他が連鎖して…よし爆ぜろ!』
するととんでもない爆発が起きた。
『よし。いい感じに錯乱させれたんじゃないか?
とんでもない爆発だったし、煙や瓦礫もすごいし、あとはうまく逃げればいい。ん?』
何かを忘れている気がした。だが自分の左を見てすぐに思い出した。
「あ!魔剣だ、魔剣は何処にいったんだ?」
あれがないと今後がまずい気がする。
『どうやって探す?急いでいるのに…』
『全く。君はどんくさいなー』
『バーン!』
『君はどうやって逃げているんだい?建物を爆発させてるんだろ?なら続ければいいじゃん!』
『!!!…なんか、荒っぽいけど多分それが一番効率的なのかもしれない…よし!それをやろう!』
『待ってました!やっぱり君は最高に純粋で単純で最高に面白い!』
『それ褒めてる?』
そう思いつつも手を止めずにひたすら爆弾を作り続けた。どんどん爆破させて、ほとんど壊しきった時に、日光でキラッとひかった物が見えた
「あった!!」
ついに見つけた。
急いで駆け寄り手に持った。
だが相変わらず重たい。到底担いで走れるものではない。そしてそこにここまでたどり着いた看守達が俺を包囲した。
「観念して報復しろ!」
『どうする…逃げようにも魔剣が重くて逃げられそうにない。』
せめてこの国から出られればなんとかなるかもしれない
だがそんな術…
『いや、ひとつだけある!』
そう思って地面の石ころを拾った。




