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呪いの少女

『あー よく寝たー。いいね〜この雰囲気。

心地のいい朝日。爽やかな風。小鳥のさえずり。 そして視界いっぱいに広がる鉄格子。………ん?』

俺は目覚めたら檻の中にいた。

「ゴトン!」と檻が揺れた。どうやらこれは移動式の檻のようだ。

辺りを見回すとユウトが眠っていた。

「ユウト!起きて!俺達また捕まったみたいだ!」

「ん、、後5分………って捕まったって!?」

ユウトが飛び起きて周りを確認した

「本当だ……」

「またあの国に逆戻りなのか?」

「そうみたいだね。」

「最悪だーーーーーー」

そう叫んだ時だった。

「朝からうるさいです。」

聞き馴染みのない声が後ろから聞こえた。

振り返るとそこには13歳ほどの少女がいた。

手には赤い手袋のようなアーマーをつけている

「…君は誰?」

「……私、アリア。」

「アリアさんって言うんだ!俺は剣崎 緋色、でこっちが、」

「ユウトです。」

「よろしくねアリアさん!」

「ところでアリアさんはどうしてここに?見た感じなにか良からぬことはしていなさそうですが…」

「良からぬこと?なんですかそれ。私は歩いていたところを捕らえられただけです。」

「え?つまりあの国の犯罪者とかではないってこと?」

「犯罪者?さっきからなにを言っておられるのですか?この移動式の檻はここら一帯の野盗の檻ですけど。」

「ん?野盗?なにそれ?」

「ですからこの森に迷い込んだ者たちを誘拐して、人身売買を行う連中の事です。」

「………えええええええええ!!!!!!!!!」

「だから声が大きいです!そんな大声だしたら…」

「おい!!うるせぇぞ!!商品の分際で騒いでんじゃねぇぞ!!」

と野盗と思われる者が怒鳴り込んで来た

すると別の野盗がやってきて

「まあいいじゃないか。どうせ今から身体をバラバラにして売られるんだからな!ガハハハハハ!!」

そう言うと野盗共は檻を引いている馬の方へ戻っていった。

「バラバラ!?いまあの人バラバラっていいました???」

と怯えながらユウトが言う。

「多分、内臓とか売るんじゃないかな…ほら俺達の世界でもやばいマフィアとかが映画とかで売ってるやつとかあるじゃん?」

ユウトの顔が青ざめているのを仮面の上から感じた。

「とにかく一旦この檻から出ないと!」

「無理ですよ…見た感じあなたたちも武器を奪われているようですし…私の呪いでも…」

「呪い?」

「いえ、何でもないです…」

「そういうときはなんかあると思うのだけど…」

「まあいいでしょう!でもどうする剣崎くん?僕の包丁もアリアさんの言う通り奪われてるみたいだし…」

「おやおや〜ユウトは俺の左腕をお忘れかな~?」

「あー、そう言えばあったね。武器。」

「え?」

アリアが困惑しているのを横目に俺は魔剣を取り出した。

「『出てこい』!魔剣!」

そしていつものカリバーモードの大剣が出てきた。

相変わらず重い。そして魔剣は自重で地面に当たったそれと同時に

「ガン!」

という大きな音を立てた。

「何の音だ!」

「やばい!野盗が来る!剣崎くん、剣仕舞って!」

俺は大急ぎで「『戻れ』!」と唱えた。

「なんだ!さっきの音は!」

「音ってなんですか?俺達は自己紹介してただけですよ?」

「……チッ、怪しいことしたらすぐに仕留めるからな!」

そう言うと野盗は戻っていった。

「ふう、危なかった…」

すると黙っていたアリアが口〜開いた。

「さっきの剣…なに?」

「あー。まあ話せば長くなるけど、簡単に言えば俺の剣で俺の左腕。」

「え?それってどういう…」

アリアがそう言いそうになったときだった

「ヤバい!ヌシの手下の蛇がたくさん走ってきたぞ!!!」

俺達は檻から見える先の光景を見た。

そこには昨日の大蛇の小さいバージョンのような蛇が10匹ほどでこちらに向かってきていた。

「逃げろーーーーー」

「ボス!商品達は?!」

「そんなのどうでもいい!いい囮になるだろう!せいぜい俺らが生き残るために役に立ってくれ!」

そして野盗達はどこかに消えていった

「そんな………」

アリアの顔が青ざめている

だが俺はこれはチャンスだと思った。

『なあバーン!小型のこの蛇達は斬っても何のお咎めもないよな?』

『うん!斬っちゃ駄目なのはヌシだけ!他は斬ってよし!!』

「よし!『出てこい』!魔剣!」

再び魔剣を取り出した

「そんでもって今回は!」

「『モード変更』!」

『よし…ではお披露目と行こうか!』

「魔剣。日本刀モード【修羅】!」

するとこの前と同じように魔剣が光出し、形が変わっていった

「うおおおーー!!何だこれ!!」

俺はその姿に驚いた。

「鞘が浮いてる?剣崎くんこれって?」

「俺の魔剣の第三モード目の日本刀モードだよ。

これは俺の魔剣だから俺が心のどこかで使ってみたかったんだと思う。」

「鞘が浮いてるのは?」

「俺が腕ないからうまく抜刀できないと思ってね。だから浮かせれば実質どこでも持てる、そんな結論が出たからじゃないかな?」

「なるほどねー、よく出来てるね。流石だわ〜」

「えへへ。ってそれどころじゃなかった!急いで脱出するよ!2人とも離れて!」

そう言うと俺は右腕で魔剣を握った。

「って言ってもただ斬るだけなんだけどね。」

腕に力を込めた

「いくぞ。『秋雨』!」

俺は勢いよく刀を横に振った。

すると一度振っただけなのに鉄格子が細かくバラバラになった。

「なんてこった、バラバラじゃん。」

「剣崎くん、どうなってんのこれ?」

「俺にも分からん。」

「えぇ…」

「まあとにかく今はこの状況を切り抜けるしかない。」

「そうだね。」

「ユウトは自分の包丁探してきて」

「了解!」

「アリアさん、一緒に逃げよう。」

「……駄目。私はいけない。」

「どうして?」

「私はこのままここに残る。」

「でもそれじゃあ蛇に喰われるよ!」

「……いいの。だって私は……呪いの子だから。」

「呪い?」

その時だった。

アリアの後ろから蛇が飛びかかってきた

「危ない!」

そう叫んだ瞬間、二本の刃物が視界の端に光った

「『乱切り』!!」

蛇が細かくバラバラになった。

「わお!うまくできた。」

「ユウト!何今の!?」

「言ったでしょ?僕は『料理人』だって。包丁の扱いには慣れてる。まあこのサイズは初めてだし、なにより肉の切り方じゃないし。」

「なんだろうとすごいよ…」

「へへ、なんだかうれしいや」

「そうだ。アリアさん。呪いって…」

「……」

「ひとまずここから離れよう。」

そう言うとユウトは剣を仕舞って剣崎とアリアを担いで走った。


少し開けた場所に出た

「ここなら大丈夫だろう、2人とも降ろすよってだし?」

「ユウト…もし次があったらもっと速度を落として、ね…」

「あぁごめん剣崎くん!アリアさん!。飛ばしすぎた!!」

その後少し休憩して落ち着いた

「あの…アリアさん…そろそろ聞いてもいいですか?」

「……」

「あなたがさっき言ってた『呪い』ってなんなんですか?」

「…あなた達は助けてくれたから信用してもいいよね…」

そう言うとアリアは手についていたアーマーを外した。かと思ったら立ち上がりそこにあった木に触れた。

すると信じられないことが起こった

「木が燃えてる…!?」

「どうなってんの?!触れた瞬間に火が付いた様に見えた」

「…これが私の呪い。触れたものが燃えてそれが壊れるまで燃え続ける呪い。」

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