熱い思い
朝、教室に向かうと、静原に会った。
「恋野!」
「あ、静原君!」
「恋野!今月のすばるのバトルシーン見た?!」
「みたよ!」
「すごかったよな!」
「うん!」
「あのさ、良かったら俺のバトル漫画も見てくれないかな?」
「もちろん!」
静原のバトル漫画は魔王と闘うバトルモノだった。
「静原君……」
「ど、どう?」
「すごいね!これ!」
「そ、そうか?」
「うん!特にこのバトルシーン迫力が凄いよ!」
「ありがとう。恋野の漫画も見せてくれよ。」
「私の?いいけど……」
恋は漫画を差し出した。
「あんまりうまくないから………」
静原が漫画が読む。
「……恋野、すごいな。」
「へ?」
「この恋愛漫画凄いよ。でも、恋してるって感じがしないんだよな。」
「え!」
「なんだろ、何か足りない気がする。」
「そ!そっか……」
「まあ、恋野ならそのうちいいのが描けるようになるよ。きっと。」
「ありがとう。」
「恋野!」
「?」
「恋野は恋した事ある?」
「へ?!」
その言葉に思わず恋はドキリとした。
「な、ないけど……」
「そっか、それが原因かもな。」
「なるほど!」
「……俺が力になれることは手伝うよ!」
「へ?」
「だからいつでも頼ってくれ!」
「は、はい!ありがとう!」
そうして、しばらくしてホームルームが始まった。恋は思った。やっぱり恋愛経験がないと恋してるって感じでないのかな?なんて考えていた。放課後になる。
「あ!」
教室では静原が漫画を描いていた。
「くそ、うまく描けない!」
「静原君!」
「恋野!」
「どうしたの?」
「それが、うまく描けないシーンがあって……ここなんだけど……」
「え、充分うまいよ?!」
「ダメなんだ!もっとアクロバティックに描きたいんだ!」
「なるほど!」
「恋野、ちょっとこのポーズやってみてくれないかな?」
「わかった!……こう?」
「そう!」
静原がペンを動かす。しばらくして
「……できた!」
「もういいかな?」
「ああ!恋野みてくれよ!このポーズ!」
「すごい!うまいね!」
「ありがとう、恋野のおかげだよ。」
「それなことは……」
「恋野、俺……」
「?」
「なんでもない……もう帰ろう。遅くなったな。」
「あ、本当だ!もう真っ暗!」
「送るよ!」
「ありがとう!静原君。」
その日は静原に家まで送って貰った。




