迷える恋
恋が漫画をうまく描けないまま試験の日が決まった。
「心ちゃん。」
「恋はどんな漫画描くの?」
「え、私は……」
「私はね!推理漫画を描こうと思ってるの!」
「え、心ちゃんが、推理漫画?!」
「え、何かだめだった?」
「いや!凄いね!尊敬しちゃう!推理漫画って難しいもんね!」
「そうなの!トリックを考えるのが、難しくて……」
昼休みしばらく話した後に恋はトイレに行く。
「じゃ、御手洗行ってくるね。」
「うん!いってらー」
トイレからでて教室に帰ろうとした時だった。
「あ、恋野さん!」
「静原くん?」
「すばるの新刊見たか?」
「あ、はい!見ました!」
「?どうかしたのか?元気が少し無いようだけど?」
「それが……」
静原に恋は漫画を描いたことがないことを話した。
「そっか、でも浮かんだ通りに描けば問題ないんじゃないか?すばるみたいなバトル漫画とかどうだ?」
「画面にまとめるのがうまくいかなくて……」
「なるほど!じゃあすばるを参考にまとめてみたらどうだ?」
「ふふ、静原君は本当にすばるが好きだね!」
「はは、当たり前だろ!バトル漫画は見た人を熱くする!そんな漫画を俺は描きたいんだ!!」
そうこうしているうちに昼休み終了の鐘がなった。放課後に掃除当番をしていると蒼井優が話しかけてきた。
「恋野さん!私、漫画を描いてみました!」
「え!そうなんですか?!どんな漫画なんです!?」
「歴史漫画です。前から歴史が好きでそれを漫画にしたいと考えていたんです。」
「なるほど!今度もしよければ見せてください。」
「はい、掃除が終わったら見てください。」
そうして、掃除を終える。蒼井の漫画は凄かった。
「す、すごい!この馬の絵!すごくうまいですね!」
「……ありがとうございます。」
蒼井は照れたようにそう言った。
「私にはこんなにうまく描けません!」
「恋野さんだって描けますよ。きっと!だから頑張ってください!」
「……はい!」
そうして試験の日になってしまった。




