『占い』季句
占いをテーマに、四季の花を添えて。
問い、祈り、拒み、そして反復。 心のかたちを、季節の花に託して詠みました。
<1>
ゆらゆらと
寒白菊は
翌世問い
【解説】
占いは、前世と来世を語ることがある。
冬の風にゆらゆらと揺れる寒白菊は、
その白さの奥に、
輪廻の気配をたたえたまま、
静かに翌世を問いかけているように見える。
※寒白菊
花言葉のひとつに『輪廻転生』。
冬の季語として。
<2>
占ひ文
松雪草に
花咲かし
【解説】
春の松雪草は、逆境の中でも静かに咲く花。
占いの言葉は、ときに
俯いてしまった心をそっと持ち上げる力を持つ。
そのようにあってほしい。
※松雪草
花言葉のひとつに『逆境の中の希望』。
春の季語として。
<3>
水晶花
映し給ふな
恋の果て
【解説】
雨に濡れそぼり、
透き通って見える卯の花のはなびら。
水晶玉は未来も映すというが、
このはなびらにも、この恋の行き着く先が
映ってしまうのだろうか。
※水晶花(卯の花)
花言葉のひとつに『秘密』。
夏の季語として。
<4>
かへすがへす
蝦夷菊散らす
花心
【解説】
恋の行方を占う花占いは、
一度では終わらず、
気のすむまで何度も繰り返してしまう。
アスターの花びらを散らすたびに、
その結果は揺れ、心もまた揺れる。
繰り返す手つきには、
変わり続ける恋心そのものがそっと映っている。
※蝦夷菊
花言葉のひとつに『変化』。
秋の季語として。
読んでいただき、ありがとうございました。
別サイトの企画での作品でした。




