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『炎天』四句
炎天の中の一涼を。
炎天の光と影、その隙間に立ち上がる涼を四句にしました。
夏の仕組みの一端を、景のままに。
<1>
枝豆や
炎天に塩を
多く振り
【解説】
夕涼み、熱々の枝豆に塩を振る。
今日は暑かったので、少し余計目に振った。
<2>
片蔭に
影貼るカナヘビ
背を青め
【解説】
夏の午後、日差しを避けて日蔭に入る。
先に涼んでいたカナヘビは、
身を貼るようにして、隣の蔭へ渡っていった。
<3>
逃げ水消ゆ
崩さんといて
雲ジェンガ
【解説】
炎天の帰り道。
一変、暗雲垂れこめ夕立の気配。
家に着くまで、
保ってくれるといいのだが。
<4>
かなかなと
炎天去らす
声ふたつ
【解説】
ひぐらしの声がふたつだけ聞こえた。
窓外には影、やがて夜、いずれは闇。
夏の仕組み。
読んでいただき、ありがとうございました。
別サイトの企画での作品でした。




