第19話 嫌な予感程良く当たるものだ。
そんな単調な日々を過ごし、もうすぐ夏休みという頃。
「おいお前らー9月の文化祭何やるか決めるぞー。」
「「「うぇぇぇぇい!!!」」」
「屋台作るか?」
「いやいやここはお化け屋敷でしょ!」
「えぇーでもめっちゃ準備大変じゃね?」
「うーん...。」
毎週火曜日の6限にある授業のないクラスの時間。そこで落とされたひとつの爆弾はクラスメイト皆の心を踊らせた。
「ここはメイド喫茶でいいんじゃね!」
「陽花ちゃん!?」
「おぉ!橘の言う通り確かにそれもいい。」
「でも恥ずかしくない?」
「男女逆転とか?」
「うぇー...やだ。」
「おい!なんだよそれ!!」
「まぁまぁ落ち着けって皆。」
「...。」
いや貴女が騒がしくしたんでしょと橘さんに言いたい。
「私はただ──」
そう言ってチラリと私を一瞥する。...なんだか嫌な予感が──
「──倉野にメイド服を着せたいだけなんだ!!」
「「「「「なっ!?」」」」」
「はっはっはっはっはっは!!!」
「...おい。やばくねぇか?あいつ殺されんぞ?」
「...案外仲良くなってたりし──てない!顔が!」
「うわぁ...今にも人を殺しそうな顔してるよ...。」
一気に教室が騒がしくなる。クラスメイトは皆顔を青くし、橘さんはイラつくような顔でこちらを見ている。まるでしてやったり、と言わんばかりの良い笑顔で...。...あぁ、やり返されたのか....。
「私も賛成だわ!!」
「わ、私...も。」
「私もねむちゃんのメイド服姿見たい!!」
「私はどんな姿でもねむさんのことは好きだけど見てみたいわ!」
「だろぉ!?」
「「「「「......。」」」」」
「...じゃあ私も...。」
「わ、私も...。」
「はいはい!俺も賛成!」
「───!」
そうして文化祭のクラス発表はメイド喫茶に決まってしまった。なお、内容には私がメイド服を着るということも入っている。どうしてこうなった...。
「次に他に誰がメイド服を着るのかを決めたいと思います。定員は10人で。」
「わ、私はやだよぉ...。」
「私もやりたくない!」
「うーん...じゃあジャンケ──倉野さん?」
私は手を挙げる。
逃げられると思うなよ?皆道連れだ...。
「そこの5人組は当然メイド服着るんですよねぇ?」
「「「「「!?」」」」」
「はっはっはっはっは!!!」
さっきまでは私が絶句していたが、今度は彼女たちが絶句した。それをクラスメイトはゴクリと唾を飲み込みながら静観している。その中で、唯一さっきと合わせて2回も爆笑していたのは担任の先生だった。
「だって私を推すんですから自分たちもやれるって事...そうですよね陽花ちゃん??」
「「「「「「「陽花ちゃん!?!?!?!!?!」」」」」」」
「あっ...その...えっとぉ...。」
「あのぉ...その、ね?」
「ぅぅ...。」
「私は別にいいわよ。だってねむちゃんとお揃いだし!」
「そうよねぇ。ねむさんとお揃いなんだからやらないと損よ?」
「そうだぞ!ぷぷっ...せっかくの学生生活な、ふっ...んだやっといて良かったと...ふふふ!...思うぞ!あっはっは!!」
「「「「「「「.........。」」」」」」」
笑いを堪えながら...まぁ堪えきれずに大爆笑してるけど提案してくる先生。
...あの人の見た目は結構細身だから...。
「...さっき笑った先生もやりますよね。」
「!?!?いや!俺は担任だから!」
「なら尚更ですね。親睦を深めるという名目で。」
「は?」
「それは良いな!」
「私も見てみたい...。」
「「「「あはは!!」」」」
「嘘だぁぁぁぁあ!!!!!」
結局私がメイド服を着る事実は変わらないが私を陥れたやつは皆メイド服の刑に処した。私はこれで満足です。
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──
「ま、マスター...それは流石に...。」
「ねむ...。」
「?」
家でその事を話したら引かれた。...何故?




