第11話 激闘!魔獣の島
──シュンッ...
「...よしっと...。」
静かに転移してすぐに辺りを警戒する。なんたってここは魔獣が蔓延る島。いつ何時襲われるか分かったもんじゃないからね。
「ここでならストレス発散とか出来るかもね。」
「......。」
「あ、ここに来たかったらいつでも言って?ボクがまた運んであげるよ。」
「...ん。」
そうして、元通りの戦闘力に戻った私は近くの魔獣に肉薄したのだった。
─────
──
「《夢》」
──ブォンッ...!
「ジュラ?」
「ゴゲェ?」
近くにくるまでは見えていた人間の存在が消えたことに疑問を覚え、立ち止まる魔獣達。
──スパパパンッ...!
その一瞬を突き、夢の力で切り刻む。そして、マナを使うことで夢でできた傷が現実にも着く。
「ジュラァァァァアア!!!!!」
「ゲェェエゴォォォォ!!!!」
2体の魔獣の断末魔が島内に響く。そんな鳴き声に触発された訳では無いが、近くにいた他の魔獣がこっちに向かってくる。それも夢で切り刻んでマナを使って現実化。
「グゴォォオオォオ!!!!」
そんな調子でどんどんとC級やらD級などの魔獣を倒していった。
────
──
しかし、ここは魔獣が生活している島だ。当然B級などの魔獣も出てくる。それらを遠くで見つけたらすぐに離れることで事なきを得ていた。
が...。
──ズドォォォォォンッ!!!
突如目の前に道を遮るように現れた蛇やら龍やらよく分からない生物。だが、最近見たA級よりも遥かにデカい。100mはあるだろうか。
胴体だけでも半径3mはあるだろうかといったところ。...何故気づかなかった?
「シュルルルルルル......。」
はるか上空から見下ろす目と私の目が合う。ヤバいと思った時にはもう遅かった。
──ブォンッ!!!...ドゴォォォォンッ!!!
何とか腕でガードしたが、凄まじいスピードで振り抜かれた尻尾に直撃した私は200m先の山に衝突した。そして、余波で周りの地面が吹き飛び、木が倒れる。
「...カハッ...!ごぷッ...。ゴホッゴホッ!!うぐっ...!いった.....。」
口から血を吐き、肋骨が折れたような感覚がした。逆にあのぶっとい尻尾で弾かれたにしては軽傷な方だ...というより軽傷過ぎるが正しい。流石は魔法少女の肉体といったところか?
「くそっ...。S級め...。」
「戦おうとしてるところ悪いけど危険だから離脱させるからね!?」
「あぁ。いたんだ。」
「いるよ!?...はぁ。まだ生きててくれて良かったよ...。じゃあ入るね?」
「ん。」
『よし。行く──っ!?』
「ヤバっ...!?《夢を司る者》ッ!!」
──ドゴォォォォォォオオオオオオオオオンッッッ!!!!
────
──
──シュンッ...
『「あっぶな...。」』
つい、出てしまった言葉がヤミと被る。
「...S級が出るなんて聞いてないけど?」
「出ないとは言ってないがまさか主が出てくるとは...。」
「主?」
「そう主。魔獣の島には必ず一体S級魔獣がいるんだ。そいつが島を管理し、黒い雷を発生させているんだよ。」
「...てことはあいつを倒せば日本にはもう出てこなくなるってこと?」
「いや、日本の近くにある島はあれだけじゃない。ボクが確認した限りだと10個の島があるね。もしかしたらもっとあるかもしれないけど。」
「...。」
折れた肋骨による痛みを耐えながら聞く。S級が少なくとも10体はいるということを知って体をピクっと動かし、絶句する。そのせいで肋に響いた。...痛い。...あぁ。出来ればもうあれとはもう対峙したくない...。
「...まぁ、S級は自分から行こうとしないから大丈夫だと思う。」
「...4年前。3年前。」
「あれは魔獣がバトルジャンキーだったから仕方ないね!」
「...へぇ。」
4年前と3年前にS級魔獣が日本に襲ってきた。何とか倒したがその時の余波が凄く、街の1個や2個、さらには山が丸ごと1つが消えてしまうといったことがあったのだ。
「ちなみにその怪我だけど3日ぐらいで治るから安心してね。」
「...折れてるけど?」
「それでも治るんだよ。魔法少女だから。」
「...はぁ。」
そうして、痛みを我慢しながら包帯を巻き、暫く話した後、ベッドで眠った。




