柴田の浮気
仙台の転勤には高田も一緒だった。もう一人若い男がいたが別の部署だ。柴田は知らなかった。ある日柴田は会社で高田に声をかけた
「どうだい、仙台にもそろそろなれただろう」
「でも、一人暮らしは初めてですから」高田は言った。
柴田が笑いながら言った
「すぐにいい人が見つかるよ、会社にだって若いのがいっぱいいるじゃないか」
「結婚はもう少し後かなと思ってます」少し照れたように高田は言った。
そんな高田(初美)を柴田はかわいらしく思っていた。あくまでも妹的にである。
ある日、初美は会社の同僚二人、幸恵と芳江と飲みに出かけていた。今日は焼き鳥の美味しい居酒屋だった。元気のよい3人組の女の子にピッタリの店だった。
彼女はこの店が気に入っていた。この店の唐揚げが何とも言えず初美は好きだった。
「知ってる、葉子の彼氏って東北大の助教授なんですって」幸子がチューハイを飲みながら驚いたように言った。
二人とも興味がなさそうに言った。
「どこでそんないい男捕まえたの」
初美が聞いた。初美はビールを飲んでいた。
「インターネットですって」
幸子が煙草を吸いながら言った。幸子は会社でも煙草を吸っている、会社で女子一番のヘビースモーカーである。
「えー、じゃあ完全に偶然てやつじゃない」芳江がびっくりしたように言った。
芳江もチューハイを飲んでいる。彼女は酔うとあちこち声をかけて回る、二人ともそうなったら完全に芳江を無視することにしている。
「わからないわよ、それを運命というのかもしれないし」
幸恵が天井を仰ぐように両手を広げて言った。
「運命か、私にもそんな運命的な出会いがないかな」
初美が嘆くように言った。そして注文してあった唐揚げを一つ口に入れた。
「そういえば、初美、あなたと柴田課長一緒に転勤してきたんでしょ。運命的な絆を感じるんじゃない」
芳江が言って。チューハイを飲んだ。
「さあね」
初美は興味なさそうに言って、唐揚げをつまんでいる。幸子と、芳江は皿に乗った鳥串セットをつまみながら言った。
「初美、あんた札幌で柴田課長の推薦でプロジェクトに女子でただ一人参加したらしいじゃないの」芳江が言った。
「ま、そうだけど」初美は少しとぼけた。
幸恵はビールを飲みながらその話を少し不愉快に聞いていた。本当は、幸恵は初美のすべてを妬ましくも感じていた。
「課長は結婚してるし年齢もちょっとね」
初美は少し寂しそうに言った
「恋愛に年齢は関係ないわよ、奥さんがいたって私たちには若さがある、初美あなた結構いけてるわよ自信もっていいわよ」幸恵が初美をけしかけるように言い、そうして2杯目のチューハイを注文した。
「そうよ、今度モーションかけてみたら?」
芳江が言った。
「それに真剣に考えなくても、課長くらいの年が、遊び相手にはちょうどよ、欲求不満解消にはちょうどよ。向こうもそう、セックスしましょ、そう言ったら、いいよ、そう言うわよ、きっと」
幸恵が不気味な笑みを浮かべて言った。
「それとね、千鶴と大阪君出来てるらしいわよ」
幸恵がチューハイを飲み込みながら言った。
「できてるってどこまでの話よ」
初美がもどかしそうに言った。そして自分だけ注文し忘れていた、
鳥串セットを店員に注文した。
「もう寝たってことよ」
幸恵がなぜか自信たっぷりに言った。
「あのふたりお似合いじゃないの」芳江がつまらなそうに言って初美の唐揚げに手を出した。
「そうかしら」幸恵がつぶやいた。
「そんな人のこと言ってないで幸恵あんたこそどうなの」初美がにらみつけた。
「私は、今セックスの方は休業中よ、いい男が見当たらなくて」
「なんなのよ」初美が言った。
「どう、今日2次会にどこかへ出ていい男引っかけない」
芳江が言った。
「いいわね。誰が一番いい男引っかけるか、腕比べ」
初美があやしげにほほ笑み、ビールを飲み干した。
「私いい店知ってるわよ、これから行ってみない」
そう言うと食べかけの鳥串もそのままに、店を出た。
3人はタクシーに乗り込みその店に出かけた
店は比較的静かなカップルの目立つ店だった、三人はビールを頼んだ。
回りには、一人で飲んでいる男が何人かいる。初美は席に着くと早速視線を感じた。
様子を見よう。初美は振り返らずに、そう思った。
そして3人は静かに飲んだ。
しばらく経ってから幸恵が言った
「私は今日はもう帰るわ、なんかダメみたいな気がする」かなり酔ったみたいだ。
「そんな根性なしだからダメなのよ」芳江が言いながらビールを飲んだ。初美は内心この子にそんなに飲まれると困るそう思っていた。
幸恵は帰っていった。
そこへ男が一人やってきた。
「僕もここで飲んでいいかい」そう言いながら幸恵が座っていた席に座った。
そして初美はその男と店を出た。
初美はカラオケに行きたいそう言うと、男とカラオケボックスに出かけた、そこで初美はもう酒は限界、そう思いジュースを飲みながら歌っていた。
男は音痴だった、見かけもいまいち、付き合うにはちょっと気が引けた。
そして男が言った、
「どう行きたいところがあれば連れていってあげるよ」
初美が言った
「そろそろ帰るわ」
男はびっくりした様子で言った
「帰るってどこへ」
初美は平然と言った
「自分の部屋に決まってるでしょ」
男はしつこく言った。
「一緒に言ってもいいんだよ」
初美はうっとうしそうに男を振り切って一人でカラオケボックスを出てきた。
もう11時半を過ぎている。終電はとっくに行った。初美はタクシーを捕まえようとした。しかしなかなか捕まらず、彼女はしばらく歩き回った。そうしているうちに自分がどこにいるのか、ここが何所なのか全く分からなくなってしまった。時計を見たらもう0時過ぎ、部屋までタクシーでいくら取られるか不安になってきた。カードOKの車を捕まえるしかない。そう思い、カードOKの車をようやく捕まえた。そうして車に乗って行き先を告げると、運転手がニッコリ笑った。仕方ないと彼女は思った。結局タクシー代がその日一番の出費となってしまった。
次の朝、初美はかなりの二日酔いに落ちいっていた。空振りだった昨日が残念だったが、自分を安売りする気はない。そう考えて素っ裸でシャワールムヘ向かった。一人暮らしのいいところは気兼ねなく裸で過ごせるところだと彼女は思っていた。
二日酔いには冷たいシャワーが一番。彼女はそう思いながら、シャワーを浴びて裸のまま部屋に戻った。そしてバナナを一本食べ、牛乳を一杯飲んだ。彼女の朝ご飯はバナナと牛乳だった。
そして、芳江は大丈夫だったのかしら、ふと連絡しようかと思ったがやめた。
そして鑑で自分の裸体を見た。彼女は自分の胸が少し小さい事を気にしていた、しかしその分、いつも本番に入る前にたっぷりサービスしている。彼女はそう思っていた。
彼女は居酒屋で幸恵が言った言葉を思い出していた。
課長に・・・。悪くないかもしれないな・・・。初美は思った。
会社ではしばらく幸恵と芳江のチェックが厳しかった。取りあえずおとなしくしていよう。初美は思った。
柴田は仙台での仕事は課長でありながら内容はほとんど部長クラスの仕事であり、柴田としてはありがたかった。ここで数年働いて。自分で会社を立ち上げるのだ。そう柴田は考えた。
圭子は自分の読んでいる本、会社を立ち上げるために、会社の立ち上げ方、そんな本を見て、自分が何を考えているか、もう気付いているはずだ。そう柴田は思っていた。
そんなある日、事務所は残業で残った初美と柴田の二人だけだった。それを見た初美は「今日だ」、そう思った。事務所にある段ボール、あれを利用して課長と二人で倉庫に入ろう。そうすれば後は・・・。男なんてみんなそんなもん、初美は思った。
「課長、すいません。事務所の段ボール運ぶの手伝ってくれませんか」
初美が切なげな声で言った。
「これから運ぶのかい?」柴田が面倒くさそうに聞いた。
「今日中にやる様に言われてるんです」初美がより切なげに言った。
柴田はやれやれと思いながら腰を上げた
「何所へ運ぶんだい」
「地下の倉庫です」
そして段ボールを手分けして二人で持ち、地下の倉庫へ向かった。
柴田は、初美が企んでいる事に気づきもしなかった。そしてエレベータに乗り二人で地下に向かった。
初美が地下の倉庫のカギをガチャリと音のするように開け、二人で中に入っていった。
段ボールを所定の場所に置き
「これで終わりかい」柴田が聞くと
「いいえ、これからなんです」
初美は倉庫のドアを閉め再びガチャリと音のするようにカギをかけた
「何をするんだ」柴田は驚いて初美に言った。
「これからなんです、課長」
そう言って柴田を真直ぐに力強く見つめた。そのまなざしは柴田に静かに語りかけてくるようだった。
「お願い課長、私を抱いて」
初美はしっかりとした口調で言った。
柴田は驚いて何も言えなかった。彼は考えたそして迷った、確かにこの子の若さは輝いている。女性として一番輝いている時期にあるのかもしれない。彼はそう思った。
簡単なことだ、抱きしめてあげればいいのだ、彼女の求めるままに。
そして柴田は目をつむりゆっくりと彼女を抱きしめた。
柴田は言った。
「高田さん、二人だけの秘密だよ」
柴田が彼女の美しい桃色の花園に舌を差し込むと彼女は小さく声を上げ、彼の頭に手を当てた。彼女の右足は小さく痙攣していた。そして彼自身が入り込むと彼女は大きな声を上げて喜びを表現しつくしていった。




