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異世界に転生したら蛙だった  作者: 奇天烈太郎
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第13話 雨が止んだ


恵みの雨が止んでしまった。

実際、恵みの雨と呼んでいいのか疑わしいような出来事が起こったが、まあいいだろう。

雨が降ってから、不幸な出来事に見舞われた身としては誠に遺憾である。




先程まで当たりを包んでいた賑やかな雨の音が消え、随分と静かになってしまったな。





なんだろうか、脱力感というか虚無感というか。雨が止んでしまった寂しさというものを強く感じる。

アマガエルになったせいだと思うんだが、この体はかなり雨が好きらしい。


雨が恋しい。潤いが恋しい。


不幸を呼んだ雨だとしても寂しいもんだ。


ゲコォ



思わず声が出るのも仕方ないだろう。



もうなんのやる気も出ないよ。

さっきまでのやる気がどこへ行ったのだろう。自分でも不思議だ。



一気に色んなことがありすぎたな。

スキルの検証をしていたら突然、角の生えたうさぎが現れたかと思いきや、そいつに殺されかけて、死ぬかと思った矢先、急に現れたエルフさんに助けられた。


全てがあっという間の出来事だった。今生きてることが信じられないような事が一瞬で起こった。


実際、食べられそうになった時は本当に死んだと思ってたしな。あの状況から生き残ってるんだ。

俺はとても運がいいらしい。







しかし、雨もあっという間に止んだな。まだ降り始めてそんなに経っていなかったと思うんだが。


これが通り雨というやつか。異世界でも通り雨ってあるんだな。



人間だったときは、急に通り雨に降られてびしょ濡れになった嫌な記憶しかないが、今はいつ降ってもいいな。

というか、今すぐ降って欲しい。降ってくれたらすごい嬉しい。降ったらやる気でる。

うん、今すぐ降ってくれ。



悲しいかな、予知への反応は全くない。




空に虹が出てるわ。



ふう。

雨が降る前までは、降ってなくても普通だったのにな。

今では雨が恋しくてしょうがないよ。

さすがは名前に雨とつく蛙なだけはある。


一度あの快楽を知ってしまうと知る前には簡単に戻れないらしい。




ゲコォ


空が青い。満点の青空だ。

雨なんて全く降りそうにないや。


空を元気に鳥が飛んでるよ。



森の上空を大きな鳥が旋回している。

中々の大きさである。

地球にいたときには、見たことないレベルで大きい。あんなサイズの鳥いたっけ? 




はたして、あれは本当に鳥なんだろうか。それにしては大きすぎる気がするんだが、、、。



まあ、今の体からすればみんな大きいよな。ははっ




大きな鳥?のことは、一旦頭から追い出して今は今後について考えよう。




余計なこと考えてたって仕方ない。

今後についてといっても、予定通りに食事兼、レベル上げ兼、熟練度上げに勤しむとするか。




俺が今一番やらないといけないのは、気配感知の熟練度をあげることだ。

今の俺の気配感知は範囲が狭すぎる。




虫みたいな、俺と同程度の大きさの生き物を感知するにはいいんだが、俺よりも大きい生き物、何倍も大きいような生き物が相手になると話が違ってくる。




仮に、象みたいな大きいのが俺を跨いだりしても、俺の気配感知には全く反応を示さないだろう。


そんなことがあれば、目で気づくんだが。


遠くから近づいてきていることに気付けなかった場合は絶望だ。



さっきの角うさぎのことがいい例だな。

あれぐらいの大きさなら、気配感知に反応する頃にはもう捕食寸前だろう。


後ろから来られてたらイチコロだ。気付けないからな。



角うさぎの鳴き声で気づけたが、それがなければ気づけなかった。

しかもその時点でかなり近い位置にあいつはいた。


恐ろしい限りだ。


あのときはMPを消費してしまっていたせいで、全く動けないでいたから接近に気付けていたとしてもアウトだったがな。


またエルフさん助けてくれないかなぁ。

そしたら、これからの異世界生活も安心なんだけどなぁ。







いや、無理だな。あんな奇跡はそう何度も起こらん。

また会いたいなぁ。






さて、切り替えて虫でも探すか。

気配感知の特訓といっても、熟練度を上げるにはスキルを沢山使うしかないのだし、色んな気配を感知しまくるしかないんだけどな。



別にお腹が空いてるわけでもないんだが、経験値のためにただ倒すよりもいいだろう。有難くいただきます。


強くなるためには必要なことだ。彼らには俺の養分になっていただこう。




別にハエとかでもいいけど、ハエと青虫とでは、味が違うのだ。それに青虫は一匹いたら周りにもたくさんいる。食事の満足感がちがうのだ。

さっきみたいに青虫が沢山いる場所ないかな。




蝶でも蛾でもいいから、どこかに卵産み付けててくれないかしら。

いるかわからんが、ここら一帯の木を手当り次第に探していこう。




今の俺なら木と木の間を跳ぶことなんて簡単だ。3メートルぐらいなら余裕で跳べる。

身体能力強化を取得しといて良かった。

常時発動型らしく、意識して使う必要もないし、このスキルをもってるだけで身体能力が強化されるなんて強すぎる気がする。


このスキルがあるのとないのとじゃ、これからの生きていける確立が雲泥の差だろう。






今のところ、俺が今いる木には特にそれらしき反応はないから、早いとこ隣の木に飛び移って食料さがしだ。


軽く脚に力を入れ、目の前に見える木に飛び移った。







誤字脱字などありましたら、報告してくれるとありがたいです。

宜しければ評価やブクマしてくれると嬉しいです。感想とても嬉しいです!


蛙って愛らしい顔してますよねぇ

行動開始といいつつ、開始してないっすね。

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