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24話:馬上にて (ルーク、プロトンside)

前回の簡単なあらすじ:詰所で学園時代の知り合いと会う。

今回、短めです。

 

 現在ボクは、プロトンが幼い頃から育てた愛馬・プトレティウスに乗って、魔獣が大量発生したという場所へ向かっている。プトレティウスは武装したボクとプロトンの二人が乗ってもびくともせず、軽快に走っている。

 全員が揃い、数分後に出発となったタイミングで、「先に行って様子を見ておきたい」とプロトンが言い出し、その護衛としてボクもつれてこられた、というのがここまでの流れだ(その際、先に魔獣を間引いておくか聞いたら、万が一魔獣が暴走して近隣住民を襲ったら厄介なのでやめておけ、とのことだった)。


「ノートレッド侯爵家次期当主ともあろうお方が、こんな危ないことしていいの?」

「なに、オレがこうして動き回るのはいつものことだし、なにより今回は、優秀な護衛もいるんだ。問題ねえだろ。」


狂科学者(マッド・エンジニア)』の2つ名で知られるプロトンは、とにかく開発や研究を繰り返し行い、この国に多大な利益をもたらしてきたが、それ以上にやっているのが“調査、フィールドワーク”である。「気になったら即実行」がプロトンのモットーで、フットワークがとても軽い。これを物心ついた頃からしていたというのだから、根っからの研究者である。


 最初の頃は当然家の人から止められており、それならとマオと協力して(マオもマオで、当時から魔術に傾倒していたらしい。)身を守るための道具の開発を進めていった。ーー結果として“魔道具”の研究が進み、自分の身の安全を確保するに留まらず、国単位で安全をもたらしているのは、さすがとしか言い様がない。

 学生時代はまだ身の安全が確保しきれなかったらしく、数名の護衛がついていた(ボクも時々そのなかに入っていた)。しかし、魔道具の研究は年を重ねるごとに進み、現在のプロトンは、そこまで戦闘が得意ではないものの、魔道具があれば大抵の状況は乗り越えられるまでになった。よって数年前から、プロトンに護衛はめったにつかなくなったとか。まあ、さすがに今回は駄目だったため、こうしてボクがついているわけだが。



「それにしても、わざわざ早く出てこなくても」

「オレに怒れるあの二人がいるなかで待機してろと?」

「ゴメン。」

 どうやら早く出てきたのは、シルフィ様とルルさんが放っていたプレッシャーが原因だったらしい。そして、そのプレッシャーのもととなっているのが、

「その、ボクのせいで」

「いや、さすがにそれは(ちげ)えだろ。その件に関してはオレも少しは同情するからな。第2王女と公爵令嬢、2人から同時に好意もたれてもなあ。」


 そう、あの二人がボクのことを好きだったらしく、ボクとくっつくために画策していたところに今回の話が上がったらしく、相当ショックを受けたらしい。

「2人から好意をもたれていたことは、なんとなくわかってはいたけど、ここまでとは‥‥」

「だよなあ。オレも家のモン、ていうかありゃ多分ネネが提供したんだろうな、まあとりあえずその話を聞いたときはビックリしたもんなあ。」

「ネネも教えてくれてもいいのに」

「あいつが教えるわけないだろ。」

「だよねえ。」


 ネネはとにかくいろんな情報をもっていて、よく情報を提供してくれる。しかし、時々こうして情報をふせていることがあり(さすがに生死にかかわることは教えてくれるけど)、どう転ぶか眺めて楽しむ癖がある。今回の件はその癖が働いたんだろう。まったく、昔から変わらないなあネネは。



「まあ、今はとりあえず任務だ。先に行って調査をしておきたかったのは本当だから、頼むぜ、ルーク。」

「…‥そうだね、護衛は任せてよ。」

 プロトンの言うとおり、今は任務に集中しよう。この話は任務が終わってから考えればいい。ーーうん、それはそれで怖いなあ。

 ……残ったみんな、大丈夫かなあ。

読んでくださり、ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] なるほど。ネネちゃんの娯楽の種にされたんだw はたから見れば楽しい…かな?w なんか、物理的な被害が出そうな気の力なんだけどw
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