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Song 4: Seven Steps Behind

https://suno.com/s/iiAKZlCLFw8BC0J1


曲を聞きながら楽しんでもらえると、うれしいです。

# Song 4: Seven Steps Behind


廃砦の回廊で、ガランは三度目の足音を聞いて振り返った。


「エリアン。下がりすぎだ」


言われて、エリアン・ヴォスは歩幅を数えた。

ガランの背中まで七歩。ミレナまでは五歩。セラより二歩後ろ。


「すみません」

「謝れって意味じゃない。何か出たら届かんぞ」


わかっている。

けれど、ガランの剣が通れる幅しかない石の回廊では、前へ詰めるほど息が苦しくなった。壁の染みが獣の影に見える。剣を抜けば鞘を柱へぶつける。役に立ちたいのに、足だけが正直だった。


砦の奥で、石が擦れた。


崩れた守衛像が台座から降りる。人の倍近い背丈。顔は欠け、腕には石斧が彫り出されていた。


ガランが盾を構えた。

「下がってろ!」


一撃目が盾を打つ。

轟音が回廊を走り、天井の砂が落ちた。ミレナは像の脇へ回ろうとするが、狭くて抜けられない。セラは祈りの言葉を唱え、ガランの腕を支える。


エリアンは七歩後ろにいた。

何もできない位置だと思った。


からん。


剣戟の残響に混じり、ダイスが跳ねた。


像が斧を引く。次が来る。だが、どこへ?


一撃目。ガランの盾。

二撃目。横薙ぎ。

石斧が壁を削り、破片がエリアンの頬を掠めた。彼は身を縮めた。前へ出れば邪魔になる。後ろへ逃げれば、仲間の背中が見えなくなる。


像が向きを直す。

ずしん。ずしん。靴ではない足音。


ころ、ころ。


ダイスの音は、足音の間を転がっていた。

エリアンは息を止めた。石像は速くない。けれど二撃のあと、一歩だけ深く踏み込む。床の欠けた石を避けて、必ず左へ重心を寄せる。


「ガラン! 二撃受けたら、右へ!」


声が裏返った。


「右は柱だぞ!」

「だからです。三歩じゃなく、二歩だけ!」


ガランは迷った。ほんの一瞬だけだった。

一撃目を盾で受ける。二撃目の横薙ぎを屈んでかわす。三歩下がれば柱に詰まるところを、二歩で止まった。


石像が左足を踏み込む。

斧を振り上げた肩が、欠けた柱へぶつかった。


「ミレナ!」


ガランが叫ぶより早く、ミレナは柱の根元へ短剣を差し込んでいた。亀裂が走る。ガランが盾で押すと、柱の上半分が崩れ、石像の腕を壁との間に挟んだ。


挟まれた石像は、なおも自由な腕で壁を叩いた。亀裂から砂が降る。


「走れ!」


ガランが最後尾に残り、盾を構えた。ミレナが先へ抜け、セラがエリアンの外套を掴む。エリアンは階段の最初の段で足を滑らせ、石に手をついた。頬の傷より、掌の痛みの方が鋭い。


それでも一段ずつ降りた。背後で柱が崩れる。ガランが追いつくまで、ミレナは扉を押さえ、セラは息を切らしながら短い祈りを繰り返した。誰か一人の鮮やかな勝利ではなく、四人ぶんの不格好な退却だった。


倒したわけではない。

四人は動けない像の脇を抜け、奥の階段から外へ出た。ガランの腕には痺れが残り、エリアンの頬には細い傷ができた。


外へ出ると、夕方の光が眩しかった。ガランは泉の水で盾の砂を流し、ミレナは持ち帰った石片を布に包んだ。依頼主へ、砦の守りがまだ動くと知らせる証拠にするのだ。セラは包帯を裂き、エリアンへ座るよう手で示した。傷は浅いが、触れられるたびに情けない声が出た。ミレナは聞こえないふりをした。


砦を離れてから、エリアンは言った。


「僕、やっぱり前には立てません」


悔しさは消えなかった。盾を受ける力も、柱を割る技もない。


ガランは痺れた腕を振り、しばらく考えた。


「立たなくていい」


ミレナが頬の傷へ薬を塗る。染みて、エリアンは顔をしかめた。


「前にいると見えないものもある」と彼女は言った。


ガランは回廊の暗がりを見返した。


「次から、七歩後ろを空けておけ」


それは英雄の立ち位置ではなかった。

歌の真ん中で剣を掲げる場所でもない。

けれどエリアンは、その七歩をもう、遅れとは呼ばなかった。

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