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神蝕のOctahedron  作者: あさなぎ とわ


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第6話

X(旧Twitter)ヤッテマス

@towachi315



閉じ込められた鉄の箱――国連軍の地下収容施設。

不破という最大の爆弾が去ったあと、静まり返った空間に響いたのは、重々しい靴音だった。


「───ほう。あの単独潜入の暴れ馬が仲間を置いて逃げたか、それとも見捨てられたか」


冷徹で、しかしどこか知性を感じさせる声が響く。 装甲に阻まれていたはずの通路の扉が、外から解除される電子音とともにゆっくりと開き、数人の武装兵士に囲まれて一人の男が姿を現した。


軍服の着こなしに隙がなく、鋭い眼光をたたえた初老の軍人――この国連軍本部の最高指揮官だ。


不破が引き起こした混乱の後始末に追われているはずのトップが、なぜ自らこんな地下牢に? 僕は反射的に一歩前に出て、震える足を必死に抑え込みながらクラスメイトたちの前に身を隠すように立った。


「……僕たちは敵じゃない。ただの、行き場を失った学生だ」


できる限り声を震わせず、エリート然とした涼しいトーンを意識して言葉を紡ぐ。 目の前の軍人は、僕たちの見慣れない制服姿を冷ややかな目で値踏みするように見つめ、鼻でふんと笑った。


「学生、ねえ。この古代の戦場に、そんな奇妙な布地の服を着た若者なんてものが存在するとでも? あんな化け物じみた破壊工作をやってのけた一味が、ただの一般人とはなかなかの冗談だ」


「信じられないかもしれないけど本当だ。あいつは僕たちのクラスメイトだけど、僕たちとは違う! 見てのと通り、武器もないし、あの暴れ馬を止めることすらできなかった無力な連中なんだ」


僕は事実だけを主張した。嘘をついているわけではない。不破とは行動原理も狂気の種類も全く違う。 指揮官はしばらくじっと僕の目を覗き込み、やがてやれやれといったふうにため息をついた。


「……たしかに、防犯カメラの映像を確認したが、お前たちがあの暴徒と一緒になって暴れていたわけではないらしい。それに、あいつ自身がお前たちをこの堅牢な区画に閉じ込めていった。奇妙な話だがな」


「閉じ込めたのはあいつの勝手だ。僕たちはただ、ここで大人しくやり過ごしたかっただけだよ」


少しの沈黙が流れる。 この時代において、僕たちのような『戦場に急に現れた謎の存在』がどう扱われるのか。

スパイとして処罰されるか、あるいは危険な実験台にされるか。最悪の想像が脳裏をよぎるが、ここで怯えたら終わりだ。


指揮官は腰に手を当て、冷徹な笑みを浮かべた。


「いいだろう。あの男のせいで我が軍のシステムはズタズタだ。今すぐお前たちを尋問している暇もなければ、収容し続けるスペースの余裕もない」


「……それじゃあ」


「だが、ただで解放するわけにはいかん。お前たちは『あの男』の数少ない手がかりだ。……ちょうどいい。我が軍の兵力不足を補うための『前線要員』として、その命を使わせてもらう」


指揮官の目が、冷酷に光った。


――平和な日常で培った処世術と、プライドを賭けた交渉の結末。僕たちは解放される代わりに、この戦場で生き残るためにあの機動兵器に乗らざるを得ない、過酷な運命を突きつけられることになるのだった。


続きが気になる方は高評価お願いシマス!!!

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