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第4話:会議


その後は、お風呂に入り部屋に案内された。

あおいは紗夏と同じ部屋だ。


夜も遅かったから、あおいはそのまま布団にくるまった。


その夜、基地では緊急会議が行われた。

議題は、「あおい」について。

参加者は、紗夏、壮馬、陸斗、匡矢、先生、それに、隊長と隊長の秘書の村瀬の7人。

司会は、壮馬。

「それでは、今日保護したあおいについて現状わかっていることについて話していきたいと思います」


「待て。あおいってのは、名前か?初耳だぞ」

隊長が口を挟む。

「失礼しました。そのことを含めて説明いたします」


「まず、本日19:00頃第四部隊の敷地内にて倒れている少女を俺と陸斗の両名が発見し、保護いたしました。服装から隣接する第一部隊、研究所に所属していたと考えられます。医務室にて先生にバイタル等を確認してもらったところ、バイタルは問題なし。首輪による擦り傷以外の怪我もありませんでした。後日、詳細な検査を予定しています」

――

「名前を聞いたところ、『でぃーだぶりゅーぜろきゅーよん』との回答があり、おそらくDW-094という個体番号で管理されていたと思われます。そのため、『あおい』という名前をつけさせてもらいました。本人にも了承を得ています」

――

「また、今日の夕食メニューはどれも見たことがない、箸が使えない、文字は読めるが書けない、といった、知識の偏りがありました。今後もそういうことが起こるかもしれません。なお、本人は知らないことに対して全く気にしていません。」

――

「さらに食事についてですが、俺たちと同じ食器ではあおいには大きく重いため早急に対応すべきと考えられます。また、量も減らす方針です。今日も、半分ほど食べたところで苦しそうな顔をしていましたのでやめさせました。自分でやめるといった判断はできないのではないかと考えています。これは推測でしかないのですが、研究所ではやるかやらないかの2択しかなかった影響なのではないかと思われます。」

――

「これが、最後になります。俺と陸斗、先生が壁によって押さえつけられた件ですが、あおいの能力と思われます。発動条件はまだ不明ですが、あの子の意思で発動していることは確かです。紗夏が医務室に来る直前に解放されているので消える条件もあるかと思います。これに関しても後日、調査を行います。報告は以上です」


「一つ私から報告があります」

先生が立つ。

「最初に私が押さえつけられたのはおそらく研究所と勘違いしたからだと思います。そして、それは私が白衣を着ていたから起きたことだとも考えられます。紗夏さんから白衣に反応があったと連絡を受け、白衣を脱いであの子の前に立ったところ同一人物と認識されませんでした。ですので、しばらくの間白衣を着用せずに業務を行わせていただきます」


「了解しました。能力等はこれから把握していきましょう。思っていた以上に癖のある子ね。そして、おそらく第一部隊は必死にあの子を探しているでしょう。でも、私たちはあの子を保護すると決めました。ですので、あちらの出方がわかるまで当面は『知らない』で通してください」

隊長がそう告げた。



深夜。第四部隊敷地内。

真っ暗な中、懐中電灯のわずかな光を頼りに研究所の警備員達が何かを探している。

「あったぞ!」

1人が声を上げると、みんなが駆け寄る。

その手の中には少女、「あおい」がつけていた首輪があった。



紗夏とあおいの部屋。

あおいは、仰向けのまま動かなかった。正しくは、動けなかった。布団から出ている顔しか動かせない。

「……おもい」

呟く声は誰にも拾われない。

部屋には他に誰もいないから。

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