青い印
北の橋では大工頭ブラムが、下流で見つかった木片の絵を受け取った。青い印は橋脚の番号で、修理前に外した古い材に描いたものだった。水に流した覚えはない。ブラムは工事場の端に積んだ廃材を数え、二本足りないことを確かめた。
若い大工は盗難を疑ったが、ブラムは決めつけなかった。強風の夜に川へ落ちた可能性もある。橋のそばに積んであった石の重しが傾いており、縄には古い擦り傷があった。
人間の通行人は橋を早く開けてくれと迫った。向こう岸の市場に野菜を届けたいという。ブラムはまだ荷車は無理だと答え、人が荷を背負って渡る分には安全な板を用意した。急がせる声に従って橋を壊せば、今度こそ誰も渡れなくなる。
夕方、北の宿場から羊毛商人オードが来た。彼は南の川で拾われた印の話を聞き、橋の材木が下流まで流れるなら、途中の魚網を破るかもしれないと告げた。ブラムは水際の古材を撤去する順番を変えた。
工事場には魔族の大工もいた。彼らは橋の半ばにある境界から先へ進めないため、手前の継ぎ手だけを仕上げる。向こう側では人間の大工が別の寸法で板を削っていた。ブラムは二組の図面を突き合わせ、わずかな食い違いを直させた。
橋の修理では古い木材を捨てる場所にも困っていた。ブラムは腐った材を水へ流すことを禁止し、燃やせるものと地面へ戻すものを分けた。魔族の大工が木目を見て、まだ建具に使える部分を拾い出した。宿場の女たちがそれを小さな踏み台に仕立て、足の悪い客へ置いた。橋から外した板は、別の場所で誰かの足を支えることになった。
夜、橋の中央にはまだ板のない隙間が残った。ブラムはそこへ仮の柵を立て、青い印の材木を一つずつ数え直した。




