↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者は何度でも蘇る。魔王は玉座の間から出られない。  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
51/228

門を閉じる順番

東の砦の門は、普段は日暮れまで開けてある。近隣の農民が道具を借りたり、水を飲みに寄ったりするからだ。だが兵ロアの報告を受けた隊長レシュは、昼のうちに門の閉じ方を改めた。

最初に村へ知らせる。次に、砦に残る家畜を内側へ移す。それから橋の見張りを呼び戻す。最後に門を閉める。順番を間違えると、帰って来るべき者を外へ残してしまう。

門番のユリは紙へ順番を書き出し、柱に貼った。若い兵は早く閉めようとしたが、レシュは止めた。まだ村から水を汲みに来る者がいる。危険を伝えず門だけ閉じれば、村は砦に見捨てられたと思うだろう。

午後、村長がやって来た。森に旅人がいると聞いても、すぐ危険だとは思えなかったらしい。レシュは三度死んだ剣の男の話を、事実だけに限って説明した。

村長は長く黙った。魔王が三度倒したなら、三度とも確かに勝ったのだろう。それでも相手が生きているというのは、聞いたこともない。

「子供たちはどこへ避難させればよい」

その問いにはレシュもすぐ答えられた。村の上手にある石の倉庫なら、雨も風も防げる。道は既に掃除してある。

村長は避難先となる石の倉庫を見て、老人が寝られる場所が少ないと気づいた。穀物を積んだ棚を片側へ寄せれば、毛布を広げる床ができる。レシュは兵を貸し、棚の下へ木の板を敷かせた。村の者は食料を運ぶ順番を相談した。倉庫へ入るのが最後になる家もある。誰の荷がどこにあるか分かるよう、戸口に札を並べた。

重い棚は老人だけでは動かせず、若者たちが力を貸した。

夕方、門はいつもより少し早く閉まった。中には家畜の匂いが残り、兵の食事の数が増えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。