角獣の骨
東の森の外に巨大な角獣の骨が見つかった。周辺の木は折れていたが、家畜を襲った形跡はない。猟師ファロは角の欠け方を調べ、何者かに追い詰められたより、狭い谷で暴れた可能性を考えた。
ネインは骨のそばに細い槍痕を見つけた。さらに離れた岩には焼けた刃が触れたような線が残る。以前見た四人組の武器と似ている。しかし岩の新旧を見分けるには時間が足りなかった。
隊長レシュは報告を受け、森へ出る木こりに谷を避けるよう知らせた。角獣が倒れたことを喜ぶ者もいたが、谷の土が崩れやすくなっている。倒した者の名より、次に歩く者の足が危険だった。
その晩、遠くの番小屋でファロは角獣の牙を布に包んだ。骨を無駄にしないため、村の職人へ渡すつもりだ。かつて獣が歩いた場所には、雨に削られた溝が残っていた。
角獣の角は思いのほか重く、運ぶために二人の木こりが呼ばれた。ファロは牙だけを切り取るのをためらい、村の職人に骨の用途を聞いた。角は農具の柄にできるが、加工には長い乾燥が必要だと分かる。
ネインが採った槍痕の寸法は、以前に目撃した槍の女のものと近かった。しかし森には同じ長さの槍を持つ狩人もいる。レシュは報告を読んで、目撃のない戦闘を勇者の手柄にも罪にもするなと告げた。谷はしばらく通行を避ける地図になり、木こりの道具箱へ赤い布が添えられた。
谷の近くに住む木こりたちは、角獣が生きていた頃から家畜を守る柵を作っていた。獣が倒れても柵を外さない。別の獣が来るかもしれず、子供が谷へ落ちることもあるからだ。レシュは柵の修理費を認め、番小屋へ木材を送らせた。




