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創世輪廻譚  作者: からあげ大佐
第一部「もう一度君に会うために」     第一章「始まりの街」
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第十九話「見えない」

創世輪廻譚


十九話


「ぁぁぁああああっ!!」


地面を蹴る。


恐怖を振り払うように叫びながら、キングへ突っ込んだ。


狙うのは首。

全力で剣を振り抜く。


ガギィンッ!!


「っ….!!」


硬い。


斬れない。


まるで岩でも叩いたみたいな感触。

腕が痺れる。


キングは微動だにしない。


「くそっ….!!」


すぐに後ろへ飛ぶ。


その瞬間。


未来が流れ込んだ。


棍棒。


頭部粉砕。


死亡。


「っ!!」


反射的に横へ転がる。


ドォォォンッ!!!


直後。

さっきまで立っていた場所が吹き飛んだ。


石畳が砕ける。

破片が頬を切り裂いた。


「はぁっ….はぁっ….」


見えた。


まただ。


死ぬ瞬間が見えた。


「やっぱり….」


偶然じゃない。


死ぬ未来を見ている。


それが分かったところで。


「だからなんだよ….!」


叫ぶ。


未来が見えても。


勝てるわけじゃない。


ギャオオオオオオッ!!!!


キングが吠える。


空気が震えた。


次の瞬間。


巨体とは思えない速度で踏み込んでくる。


「は――」


未来。


腹を殴られる。


内臓破裂。


死亡。


「ぐっ!!」


無理やり体を捻る。


拳が腹を掠めた。


だけど。


ドガァンッ!!


「がぁっ!!」


衝撃。


体が吹き飛ぶ。


屋台へ突っ込んだ。


木片が弾け飛ぶ。

果物が潰れる。


そのまま壁へ激突。


「がっ….ぁ….!!」


息ができない。


肺が痛い。


視界が揺れる。


だが。


キングは止まらない。


重い足音。


一歩。


また一歩。


近付いてくる。


(立て….!!)


剣を杖にして無理やり起き上がる。


キングの腕が動く。


未来。


首を掴まれる。


そのまま地面へ叩きつけ。


死亡。


「っ!!」


後ろへ飛ぶ。


だが。


キングの手がさらに伸びた。


「ぁ――」


ガシッ。


首を掴まれる。


片手。


たったそれだけ。


なのに。


息が止まる。


「ぐっ….ぁ….!!」


持ち上げられる。


足が宙を掻く。


苦しい。


痛い。


キングはそのまま腕を振った。


ドゴォォンッ!!


石畳へ叩きつけられる。


「がはっ!!」


肺の空気が全部吐き出された。


地面が割れる。


視界が白く染まる。


何かが折れた。


いや。


何本も。


「ぁ….ぁ….」


痛い。


呼吸するだけで胸が軋む。


だが。


終わらない。


再び持ち上げられる。


未来。


もう一度叩きつけ。


頭蓋骨損傷。


死亡。


「や….め….」


振り下ろされる。


ドォンッ!!


地面が砕ける。


血が飛ぶ。


三度目。


四度目。


叩きつけられる度に体が壊れていく。


腕。


肋骨。


背中。


どこが無事なのか分からない。


最後に投げ飛ばされた。


建物へ激突。


壁を突き破り、床を転がる。


「ぁ….ぐ….」


立てない。


指一本動かすだけで激痛が走る。


キングが壊れた壁からこちらを見ていた。


赤い瞳。


まるで虫を見るみたいな目。


「なんなんだよ….お前….」


怖い。


未来を見る度に死ぬ。


何回も。


何回も。


何回も。


避けても死ぬ。


逃げても死ぬ。


全部死ぬ。


「っ….!!」


それでも立ち上がる。


震える足を無理やり動かす。


後ろにはまだ人がいる。


逃げ遅れてる奴もいた。


だから。


逃げられない。


「まだ….終わってない….!!」


叫び、再び走り出す。


キングの懐へ飛び込む。


剣を振る。


ガギッ。


「――え?」


刃に亀裂。


剣が悲鳴を上げる。


キングの拳が振り上がった。


未来。


顔面粉砕。


死亡。


「っ!!」


横へ飛ぶ。


だが。


避けた先。


巨大な足。


未来。


踏み潰される。


死亡。


「ぁ….」


避けられない。


終わる。


キングの足が振り下ろされる。


その瞬間だった。

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