第壱話 6話
その後、0037と一緒のところに連れて行かれて、重労働をさせられた。
周りを見渡してみると、男の子も女の子も、幼い子も私より大きい子もみんな働かされていた。
なんでこのフロラ様がこんな奴らに混じって働かなきゃいけないの!?
こんなんで改革なんてできるわけないじゃーん!
っていうか…改革めんどくさいな…
もうやめよっかな…(((
というわけで、私は物陰でこっそり仕事をサボって、あれこれと考えていた。
あの子の番号って、確か、0037だったよね。
0037…「みな」って読める!
そんなことをすぐ考えついちゃう私ってすご〜い!
あー、でも、呼ぶのはめんどくさいな…。
★★★
それから毎日毎日、休む暇もないほどに労働は続く。
(まあ私はだいたいサボっていたので、大したことはなかった。)
そんなこんなで、今日も労働(?)から帰ってきた。
すると、0037が、一枚しかない毛布にくるまっていた。
「ちょっとその毛布はフロラ様のものなんですけどぉ!?」
私はそう言って無理やり毛布をうばい取る。
「…は?ねぇ、自分がしてること分かってんの?」
0037、うざっ。いちいち話しかけないでよ…。
まぶたを閉じると、案外すぐに眠りについた。
(その後、いびきがうるさいとかなんとかで、怒られた)
★★★
あれから、長い年月が経ったということ以外、何もわからない。
その間、私は何度もお菓子を盗み食いしたり、仕事をサボったので、おっさんたちに怒られる…というか呆れられてしまった。
ちなみに、0037…ミナにも色々と呆れられていた。
…一応、本人に許可を得てからそう呼んでたよ〜?
きゃー、ちゃんと許可取るフロラちゃん、えっらーい!!
それで、私は、
0027→「ニーナ」と、名乗ってみた。
でも、やっぱりフロラの方がかわいい気がしたので、すぐやめた。
⸻
他の子たちも、
「0108」→「とわ」
「0087」→「ハナ」
みたいに、数字を変化させた名前で呼んだら、みんな目がキラキラするから、何かおもしろかった。
で、元の名前を聞いて、
「だっさw」
って言ったら、みんな目からキラキラが消えるのもおもしろかった。
「おい、0027…って準備できたらしいな。とっとと仕事だ」
そんな思いに浸ってる間に、呼び出し係の男性が来た。
「はぁ〜いっ!」
美少女戦隊ゴールドピンク・フローレンスちゃん、出動っ♡
せっかくかわいく言ってあげたのに、無視された(# ゜Д゜)
そして、いつもどおり労働部屋まで連れていかれる。
「『牢屋から逃げ出すなんて考えるなよ?』」
という忠告のあとに、ドアを開けられて私は部屋に入った。
…言われなくても、抜け出そうなんてかんがえないよ〜っだ。
心の中でそんなことを言いながら、私は見張り担当の男性のポケットのお菓子を盗もうと思い、近づく。
…あれ。見張りの人、変わったのかな。
見たことがない人だし、すごく若い。
雷属性の黄色の瞳もきれいだな…ま、どーでもいーや。
「…0027でーす。お菓子あr」
「そうか。では、抜け出そう」
「…は?」
何いってんのこの人。
てか、さっさとお菓子渡せよ!
フロラちゃん、お腹空いてんだよ!!!
すると、フッとその人は笑った。
「俺は第二騎士団団長、トーネル・ブラキス。
これから、絶対に君たちを助け出すから…
ここで、少し待っていてくれ。」
そして、そうとだけ言うと部屋を走って出ていった。
騎士団か。
助けとか言ってるけど、めんどくさい!
…ってか、普通の暮らしがしたいよ!普通のぉ!
やだーっ! 買って買ってー!
とまぁ、お菓子がもらえなくなるのは嫌だから、私は秒速1mの速さで走って、その部屋を出た。
「ちょっ、君!」
走っていく先に、「トンネル」?とかいう、さっきの男性と似たような服装の男性がいた。
でも、私は彼の言葉も無視してひたすら走った。
「騎士団」なんて所に行ったら、どうせ「きしめん」しか食べさせてもらえないじゃん!!
そんなの絶対嫌だ!フロラちゃんはお菓子が食べたいのー!
そのとき、私はなにもないところで転び、床に身体を強く打ちつけてしまった。
「ぎゃあああああ!いってぇぇぇ!」
いってぇ…痛すぎるよ…これ絶対どこかすりむいてるよぉ…(泣)
もう死んじゃいそうなくらい痛いもん!!やだぁ!
⸻
「………」
そのとき。
「・・・!・・・・・・!」
…どこかで聞いたことのある。
心の底から安心できる声が聞こえた気がして…
そして――ゆっくりと、私の意識は薄れていった。
実をいうと、眠りたかっただけなのだが…。
★★★
「…君、部屋で待っててくれと言ったはずだが?」
え…誰…トンネルさん?
何で…それに、私、死んでない…!
Oh! ラッキーガールじゃーん! ひゃっほーう!
「私はトンネルじゃない、トーネルだ!」
はぁ…まあいい。他の人達は…孤児院へ行ってもらったよ。」
そして、真面目そうな声になって、
「君は、どうする?
他の人たちと孤児院へ行くか、俺ら第二騎士団のもとで働くか。
働く、といっても洗濯とかの家事だが…どうだ?」
私は、まだ十分に回らない頭で考える。そして、思い出した。
…そっか。あのとき聞こえたのは、みんなの声。
(…絶対できるって、信じてるから…)
(…ゆめ、叶えてね…私の、分も…)
(…でも未来は、生きていてほしかったから…)
「ありがとう…みんな…私、絶対改革するよ」




