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アポカリプスデイ  作者: ルケア


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暗闇の王

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 虫とも言えない何かを倒しつつ、39階層までやってきた。……ボス部屋か。洞窟型のダンジョンだったが、ボス部屋はどうやら夜の草原らしい。


『……なあ、貧乏神』


『何さ?』


『おかしくないか? 普通は洞窟型なら洞窟のボス部屋だろう?』


『異常事態なのは、ダンジョンの中に入った時から確定していたさ。このくらいの異常は大した事無いのさ』


『……まあ、そうか。で? 何か解ったか?』


『何も解らないのさ。とにかく進むしかないのさ』


 真っ暗な草原を歩いていく。何処にボスが潜んでいる? そもそもボスが潜んでいる事なんて殆ど無いんだがな。問答無用で戦いに来るから。


 ……月も無いから本当に真っ暗だ。足元は、フラワシが居るから、そこまで気にする事でも無いんだけど、こんな真っ暗な空間。不安にならない方がおかしい。


 戦力が足りないなんてことはないはずだ。ここには、フレスベルグ3体、貧乏神1体、フラワシ2体、ヨトゥン2体、雪女5体が居るんだから。何か起きたら、直ぐにでも吹雪を吹かせる体制で居る。召喚していないカードも沢山ある。この戦力で負けるわけがないんだが……。


 不安に思いつつも歩いていく。どうやら、ちょっとした丘になっているらしい。そして、そこの上に、何かが立っていた。


「おやおや、お客様ですか。漸く来たかという感じですねえ。ええ、思いのほか、退屈でしたよ」


「……何者だ? ボスが喋った事なんて、1度たりともないんだが?」


「人間が容易く口を聞いてくるのは少々癪ですが、答えない訳にもいかないでしょう。暗闇の王。恐怖の大王の眷属をしております。2度目は無いでしょう。ここで死ぬのですから」


「生きて帰る! ヨトゥン! 雪にしろ!」


「おやおや。早速ですか。では、始めましょうか。恐怖の宴を」


 そういうと同時に、目の前が真っ暗になった。


『目が見えない!? デバフがマスターにまで効くことなんてあるのか!?』


『あり得ないのさ! そもそもマスターは、カードの戦闘力からある程度のバリアを与えられている筈なのさ!』


『雪女! 吹雪を!』


『もうしておりますが、暗闇が晴れませんね』


『恐らくですが、これが暗闇の王とやらの能力のようですね。デバフではないと判定されたのかと』


『不味いのさ! フラワシ! マスターを抱えて空に上がるのさ!』


『っく!? 虫どもが!?』


『反撃は出来るが、どうにも場所が解らん』


 全員の視界が暗い。何も見えない。フラワシが抱えてくれて、空を飛んでいるのは良いんだが、暗いので怖すぎる。どの方向に飛んでいるのか、そもそも真っ直ぐ飛んでいるのか。それが解らない。


『貧乏神! 何とかする方法はないか!?』


『無いのさ! 多分だけど、暗闇の王とやらのルールなのさ!』


『ルールって言ってもな。抜け道は無いのか?』


『そんな事は解らないのさ! こっちだって初めてなのさ!』


『クソ! 反撃は出来る。出来るが……』


『何処から来るのかが解りませんね……』


『そもそも虫はあれの眷属だ。眷属を幾ら倒したところでだ』


『だとしてもさ! 本体が何処にいるのかが解らないのさ!』


『ルーン魔術で見えるようにならないのか?』


『ルーン魔術では無理だ。見えないものを見る力はない』


『遠くを見たり、夜目を付与する事は可能だが、暗闇を晴らすことは出来ない』


『なら神通力はどうさ。フレスベルグが大通連と小通連を持っていた筈さ』


『神通力でも見通せない。ただ、何かが居るのは解る』


『吹雪は継続ですね。環境は向こうに渡す訳にはいきませんので』


『そうだな。雪はずっと維持だ』


 そもそも敵が見えない。見えないとどうしようもない。攻撃しようにも、見えないと何も出来ないからな。……誰か1人だけでも見えれば良いんだが。そうすれば、視界を共有できるのに。


 とりあえず、ティル・ナ・ノーグは眷属召喚をひたすら行い続けているが、眷属を増やしたところで、目が見えるようになる訳でもない。どうすればいい? 何をすればいい?


 何も見えない。状態異常ではない。そういうルールだ。何か対策は? そんな対策はしていない。知っていたとしても、どうしていいのかが解らないのであれば一緒だ。何か、何か手はないか?


『何でも良い。手はないか?』


『今考えているのさ! とりあえず、虫は潰すのさ!』


『現状、反撃くらいしか出来ることがない』


『互いの場所が解るだけマシだな。味方と間違えることはない』


『その辺は安心材料ですね。このテレパシーを維持していれば、簡単にやられることは無いでしょう』


『……が、手札がない。何かしらを解消しなければ、厳しいぞ』


 そうなんだよなあ。見えないっていうのは、どうしようもない。そもそもデバフの対策をしていないというか、全員がデバフになることはないと思っていたからな。……雪女が吹雪の状態で、暗闇の状態異常になることは無いと思っていたんだ。吹雪いていたら、状態異常は無効だからな。


 しかし、向こうは虫を嗾けるだけか? 直接攻撃できるんじゃないのか? 今がチャンスのはずだ。殲滅するならしていることだとは思う。……出来ない理由があるのか?


『なあ、なんで暗闇の王は、直接攻撃して来ないんだと思う?』


『出来ない訳では無かろう。虫を嗾けるだけが奴の能力だとは思わん』


『準備が出来ていないのではないですか? 何かを待っているとか』


『現状では判断材料が足りん。だが、待っている訳ではないだろう』


『奴の事は、入った時には見えていた。今は見えない。それの差だとは思うが』


『だが、このままでは駄目だというのは解る。何かしら打開しなければ』


『決め手を欠いているのはこっちだけじゃないとは思うのさ。向こうも決め手が無いんじゃないのさ?』


『……なあ、虫って冷たいのは駄目だったか?』


『その可能性はあるのさ。虫は冬は駄目さ』


『ならばもっと雪の範囲を広くしてみよう』


『雪女! 吹雪の範囲で良いのさ! 雪が当たった所を攻撃するのさ!』


『!! なるほど。それはいけますね』


『吹雪いているのです。そこだけ雪が当たるはず』


『ですね。そうしてみましょうか』


 おお! なるほどな。虫は基本的に寒いのは駄目だったと思うから、そういう話をしてみたんだが、どうやら貧乏神が攻撃の方法を見つけたらしい。


 雪が当たった所に敵がいる、か。確かに。まあ、雪女くらいしかそれを感知できないとは思うけど、打開策があるのは良い事だ。


 ヨトゥンが雪の範囲を広げる。ボス部屋全体を雪にする。そして、雪女が吹雪かせる。……俺には何がなんだが解らないが、雪女にはなんだかんだと解るようだ。


『なるほど。そこですね!』


『虫も一掃します!』


『出来ればこれで終わって欲しい所ですが!』


「おっと。居場所がバレてしまいましたか。しっかりと暗闇にしている筈なのですが」


「何処に逃げようが、追いかけてやるからな!」


「ふむ……。少しばかり、相性が悪かったですね。まさか、人間とその手駒にやられてしまうとは。ですが、まあ、良いでしょう。ある程度の目的は果たしました。少しばかり休むとしましょう」


『二度と来るなさ! 出てくるんじゃないのさ!』


『全くだ。……しかし、対策が必要だな』


『うむ。その辺りは何とかせんとな』


 マジでそれな。今回は何とかなったのかもしれない。けど、何ともならない可能性もあるんだがな。今回は雪女が何とかしてくれた。暗闇の王なら何とかなるんだろう。……もっとも、向こうもフルスペックかどうかが解らないんだけどな。今回は何とかなった。次回も何とかなるだろうとは思わない。


 そもそも、恐怖の大王の眷属が出てくるとは聞いてない。出てくるんじゃないとは思うが、あいつだけが眷属な訳がない。恐怖の大王の眷属は、それこそ100や200は居るんじゃないのか? 日本にだけ出てくる訳ではないとは思う。世界中で出ている事だろう。対策は? あれは暗闇の王だといった。今回は暗闇だっただけだ。別の奴なら、何が出来る?


 状態異常に特化した奴だったから、戦闘力はそこまででは無かったんじゃないか。そう思わざるを得ない。何かしらの準備をしていた可能性もある。……何をしていたのかが解らないんだが。


 とにかく1度、日下部病院にいかないと。情報を共有する必要がある。恐怖の大王の眷属が出てくるなんて話は聞いてないからな。マジで対策が必要になるかもしれない。

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