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アポカリプスデイ  作者: ルケア


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テレパシー

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 日下部病院から北に9.5kmの地点。そこにあるダンジョンで苦戦を強いられていた。まず、雪山という時点で、かなりやばいとは思った。夏から冬に行くことになったんだ。まあ、普通にやばいとは思った。体調を崩しかねない。……なので、日下部病院に戻って、雪山対策になりそうな魔道具を見繕ってもらった。


 それは、真っ白な厚手のコートだった。頭にはフード、足首まで丈があり、真っ白な毛で覆われたそれは、雪男のコートという名前を付けられたらしい。効果は、どんなに寒くても、着ているものは20℃くらいの温かさで保たれるというものだった。雪山を攻略するのであれば、是非とも欲しいというか、これ以上ない装備だと思った。これがないと、環境が辛い。なので、それを貰って雪山に挑戦した。


 まあ、フラワシの効果で地形の効果は受けにくくなっているので、普通の靴でも雪山を歩けたんだよな。本当は雪山装備をしないといけなかったんだろうけど。何とかなっていたというか。


 それで、問題は何かというと、もの凄く広かったんだよ。これまで90くらいのダンジョンを攻略してきた訳なんだけど、ここが一番広いと感じた。あ、これは来たなと思ったんだよ。漸く来たかってな。Bランクカードが落ちるダンジョンに来たなって感じがしたんだ。


 で、何体か倒してみた感じ、魔物もそこそこの強さだった訳なんだけど。Fランクだったけど、割と上位の感じだな。200に近い魔物が結構居た。そして、フレスベルグが同郷のものたちだと言ったので、北欧神話の方なのかなと思いつつ、先を進んでいくと、今度は貧乏神から、日本の妖怪の類が出てきているという報告も入った。


 ……どうやら、北欧神話と日本の妖怪という組み合わせで、雪山というフィールド。……まあ、結構嫌な予感がした訳だ。雪山だし、日本では雪女の知名度が抜群に高いからな。確定で居るんだろうなあという予感がしていた。……妖怪ではあるけど、知名度は貧乏神よりも上だし。


 貧乏神からも、雪女の方が格上でもおかしくないという話を聞きつつ、更に雪山で遭遇する雪女は、下手をすればBランクに届きかねないって話も聞いていた。やばいよやばいよと思いつつも、Bランクカードは欲しい。なので、先へ先へと進んでいった。


 そして、34層目。雪男が出てきた。……雪女が居るなら、雪男も居るよなって感じである。でも、知名度的にも、雪女の方が抜群だからな。雪男が出てきたけど、雪女は先だろうと。そんな感じで進んでいた。ら、カードをドロップ。雪男の戦闘力は1200。Cランクで確定した。


 そんな訳で、今は46層目。相手はCランクの魔物。しかも北欧神話勢。フェンリル1400、スカジ1500、ヨルムンガント1500の猛攻を受けていた。カードはドロップしている。強いのも解っている。けど、こっちだって負けていない。こっちもCランクで揃えているし、戦闘力だけで言えば、こっちの方が高い。


 ただ、雪山というフィールドが問題なんだ。特にスカジ。雪のフィールドで戦う時、戦闘力を1.5倍に引き上げ、機動力が2倍になるというスキルを持っていた。フェンリルもヨルムンガントも強いが、スカジが簡単には止まらない。43階層目から出始めたが、機動力が凄まじい。


 なお、ヨルムンガントが45層目で出てきて、デカさ的にやばくなってきた所である。スカジは北欧神話の女神らしい。それはフレスベルグから聞いた。とにかく機動力がやばい。フェンリルと合わさると、狩人の様な動きをしてくる。フェンリルが牽制をしつつ、スカジが魔法攻撃を叩き込んでくる。


 戦闘力に余裕があれば、こっちが圧倒できたんだろうけど、相手の得意なフィールド。かつ、相手の方が数が多いという事で、苦戦をしていた。……なお、雪男やフェンリルのカードも落ちている。スカジも1枚は落ちている。だから何とかなるんじゃないかと思っていたが、甘かった。


 何よりもこっちが連携できていないのが問題だ。相手は当然のように連携をしているのにだ。指示を出そうにも、大声を出すと雪崩が起きるという事を低階層で学んでいるので、声を出そうにも出せない。


 はっきり言って、連携力という所で、躓いていた。雪山という、相手にとって有利なフィールドであること。相手の方が連携力で上な事を考えると、戦闘力が高くても、手こずる。今までは戦闘力によるごり押しが出来てきてしまったこともある。


 それに、フレスベルグ戦やフラワシ戦は、戦術持ちのキャバリシーが指揮をある程度は取っていたので、連携力が不足していても、何とかなっていたのは確かなんだよな。今は誰も指揮を執っていない。フレスベルグが戦術を持っているが、声を出せないので、指揮を執ることが出来ない。


 悩ましい。こんなに苦戦するとは思わなかった。どうにか指揮を執った方が良いんだろうが、どうやってとる? ハンドサインなんかは、決めていないと意味がない。どうにかして先に進みたい。けど、連携不足でそれどころじゃない。


『どうすればいい? どうにか打開が出来ないか?』


『そんなの出来たらとっくにやっているのさ! 出来ないから困っているのさ!』


『五月蠅いぞ! 雪崩が起きたらどうするんだ!』


『そっちこそ五月蠅いのさ! 声を出すんじゃないのさ!』


『……ん? 声なんて出してないが?』


『それはこっちも同じことさ!』


『……じゃあ、なんで喋れているんだ?』


『……は? なんでさ!? 考えが聞かれているのさ!?』


『こっちこそなんでなんだが!? 貧乏神が何かやったんじゃないのか!?』


『何にもしてないのさ! ……いや、待つさ。はっはーん。そういう事さ』


『勝手に納得してないで、こっちにも教えてくれ!』


『いいさ? カードは所有者登録をするのさ。その時に、魂に紐付けられるのさ。そのラインを使って話が出来ているのさ。あたしとあんたのラインが一番太いのさ。だから今回漏れ出てきたのさ』


『……なるほどな。カードと俺が繋がっているから、そのラインを通じてやり取りが出来ているのか。他のカードは?』


『繋がっているのさ。あんたが認識しないと無理さ。こっちはデバフ担当だから思考力が余ってたのさ。前線で戦ってる奴らはそんな余裕が無いのさ』


『解った。俺が何とかしたら良いんだな?』


『出来ればそうさ。それに、気付いているのさ?』


『は? 何が?』


『ラインをちゃんと意識するのさ! 視界も共有できているのさ!』


『何!? ……いや、マジだな』


『これが出来れば、こっちの連携不足も解消さ! とっとと全員と繋ぐのさ!』


『待て! 無茶言うな! 全員って、10枚もカードを出してるんだぞ!? いきなりは無理だっての!』


『無理でも無茶でもやるのさ! マスターが頑張った分だけ、連携力が上がるのさ!』


『マスターの意味って、こう言う事か。……なんか携帯の基地局みたいな感じだな』


『はあ? 何言ってるのさ?』


『こっちの話だ。まずはある程度使い込んでるフレスベルグからだな……。ラインを意識して……』


 確かに、繋がっている。なるほどな。なんで人間をマスターにするのか。カードにした意味が無いんじゃないか。そう思っていたけど、そういう事か。人間を基地局にして、連携をさせると。……となると、相手側はある程度そういう技術というか、そういう能力は初めから持っているんだろうな。じゃないと、この連携は、普通では説明できない。


 向こうは会話が出来ないんじゃなくて、この、なんだ。テレパシーみたいなのでやり取りをしていたのか。それで妙に増援がやってくるとか、そういうのがあったのか。妙に納得した。……てなると、マスターのこの技術って、必須なんじゃないか?


 ……まあ、いいか。とりあえずは、この細いラインを太くする感じで繋いでいけばいい。他のカードとは、俺を通じてやり取りしてもらえばいい。視界も共有できるのであれば、射線を開けたり、色々と連携が出来るはずだ。


 俺がやらないといけないことは、全員とラインを通じて繋がること。……いや、繋がっているから、それを太くすること。結構なマルチタスクを要求されるな。これは、戦術担当を作った方がいいかもしれん。そこから指揮を執って貰った方が楽かもしれないな。

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