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葛の葉奇譚  作者: 椿
第11章:逢魔が時の早食い大会
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 4品目の料理は、海老や穴子、南瓜や牛蒡等様々な種類の天麩羅が大盛りの御飯の上に山盛りに乗っている天丼だった。天麩羅の香ばしい香りがふわりと香るボリューム満点の天丼に食欲が刺激され、僕は目をキラキラ輝かせながら丼を手に取り食べ始める。熱々サクサクの衣の天麩羅と出汁の効いた天汁がよく合って美味しい。白い御飯がどんどん進んでしまう。

 僕が上機嫌で食べ進めている一方で、狐者異と二口女は天丼の量の多さにぎょっと驚きサーッと顔が青ざめる。

 「激辛で重たい拉麺を食べた後にこんなどっしりとした天丼を持って来るとは・・・主催者はかなり鬼畜だな。」

 「ドSだな!!」

 「ドS!!ドS!!」

 貴人が冷めた表情で淡々と語る言葉に、ハクと家鳴達が楽しそうにキャッキャッと燥ぐ。“ドS”なんて言葉、ハク達はいつの間に覚えたんだろう?

 「・・・かなり胃が凭れそうだな。」

 胸を手で押さえながら、青龍はぽつりと呟く。彼は眉間に皺を寄せ、巨大な天丼をまじまじと見つめている。

 「食べ切るのは中々ハードそうだな。ガッハッハッハ!!」

 玄武が腰に手を当て、大きな声で笑う。そんな玄武の言葉に、「いや、“ハード”なんてレベルじゃないだろ。かなり凶悪なメニューだよ。」と騰蛇が小さくツッこむ。

 天丼を3分の2以上食べ終えた僕は、速度を緩める事無く残りの天丼ももぐもぐと口に入れていく。狐者異は時折「くぅ・・・。」とか「畜生・・・。」とか呻き声を上げながらも何とか力を振り絞り天丼を少しずつ食べていく。二口女も最後の粘りを見せ天丼を苦しそうな表情で口に運ぶが限界に達してしまい脱落となった。

 天丼を食べ終えた僕と狐者異の2人で、最後の競い合いとなった。いよいよ次が最後の料理となる。僕と狐者異、最後の1品を先に完食した方がこの大会の優勝者となる。

 あと一踏ん張りだ。頑張ろう。最後の料理は何かな?そろそろ甘い物が欲しいから、大きなケーキとか山盛りクッキーとか、そういったスイーツが良いなぁ。

 最後の料理がどんなものなのかというワクワクした感情を胸に、僕は気合を入れて次の料理に挑む心の準備を整えるのだった。



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