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深夜2時。酒に酔い楽し気に笑いながら居酒屋を去る客達を見送りながら、若い男性が店の看板を片付ける。時折吹く少し強めの風が心地良い夜だった。
「お疲れ様です。」
アルバイトを終えた男性は、人気の無い静かな道を1人歩き始める。1週間のスケジュールを確認しようと取り出したスマートフォンの画面には、“レポート提出締め切り”と書かれている。
「あっ。そういえば、レポートの締め切り明後日だったな。」
・・・明日中にレポート、仕上げないとな。
ふぁ、と欠伸をしながらスマートフォンをポケットにしまい歩き続ける。
・・・何か、今日はいつにも増して静かだ。少し気味が悪いな。早く帰って、寝よう。
急ぎ足で家へと向かっていた男性だったが、その途中するりと靴紐が解けてしまう。
「あちゃ~・・・。こんな時に・・・。」
眉尻を下げふぅ、と溜め息を吐きながら男性がその場に屈んで靴紐を結び直していたその時―
シュッ!
突然彼の頭上を突風が吹き抜ける。そしてその直後、彼の横に立っていた電柱がスパァンと切断されたのである。
「!?なっ・・・何だっ!?」
風の切れ味の鋭さに、男性は恐怖を感じ冷や汗を流す。
・・・此処に居たら、俺もあの電柱みたいにざっくり斬られるかも。早く逃げないとっ!!
身の危険を感じた男性は、その場から少しでも離れようと走り出す。全速力で走る男性の足を、見えない何かがシュッと軽く斬る。痛みでよろめき足が縺れた男性は、勢い良くズドンッと転んでしまう。
やばいっ!やばいっ!!死にたくないっ!!
体が震え上手く力が入らない為、男性は中々立ち上がる事が出来ない。這い進みながら何とか踏ん張って立ち上がった男性は、逃げようと一歩踏み出した。しかし次の瞬間―
スパァンッ!!
男性の首が一瞬で切断され、ぼとりと地面に落下する。男性の体はふらふらと少しの間よろめいた後、ばたりと倒れた。男性の倒れる暗く静かな夜道が、徐々に紅く染められていった。




