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「サンドイッチ食べ損ねた・・・。無念・・・。」
無数の狒々達が倒れているその真ん中で、僕は床に手を付けどんよりと落ち込んでいた。食べられないと思うと、余計に頭の中にサンドイッチが浮かんでくる。ぐぅ~。お腹空いてきた・・・。
「・・・晴支、あんなに落ち込んでる。何かあった?」
僕の余りの落ち込み様が気に掛かったのか、天空が貴人に問いかける。
「神崎さんが作ってくれたサンドイッチを狒々達に全て食べられたらしい。」
「そうか・・・。」
天空は僕の隣に寄って来ると、その場にそっとしゃがむ。
「・・・神崎さんに、また作ってもらえば良い。」
「・・・うん。」
隣に並び無言で座る僕達の背中を、貴人達が後ろで静かに見守る。
(若干1名、肩を震わせながらクスクス笑いを堪えている者が居るが・・・。)
「うぅ・・・まさかこれ程強い者達が居たとは・・・。」
声のする方に視線を向けると、3人の狒々がふらつきながら立ち上がっていた。まだ立ち上がれる者が居たことに、驚きを隠せない。
「覚えておれよ!」
狒々達は全身に残っている僅かな力を振り絞り、全速力で部屋から飛び出て行く。
「待てっ!?」
僕達も急いで廊下に出て行くが、狒々達の姿は何処にも見当たらない。
「晴支、奴らがどの方向に行ったか分かりませんカ?」
辺りを見廻しながら白虎が問いかける。
「ん~・・・気配を探ってみてるんだけど・・・全然感知できない。多分幻術を使って居場所を特定されるのを防いでいるんだと思う。」
感覚を研ぎ澄ませ、狒々達の気配を捜してみるが、それらしい気配は探知出来ない。
「おいおい・・・この広い屋敷の中を捜すとなると大変だぞ?」
「あぁ。部屋数も意外と多いし・・・直ぐに見つけるのは難しいかもな・・・。」
廊下を見廻し、眉を顰める勾陳と騰蛇。一同はどうしたものかと腕を組んで悩み、黙り込む。
「僕達の攻撃でかなりダメージを受けていたから、それほど遠くへは行けないと思う。この廃墟の中を手分けして捜そう。」
皆は僕の言葉に頷くと、別々の部屋を捜索し始める。僕も狒々の隠れ場所を捜し出す為に動き出す。
新たな被害者を出さない為にも、狒々達を捕まえなければ・・・。
僕は気合を入れ直し、部屋の捜索を開始する。




