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後ろの席の美少女(プレデター)に恋をする  作者: はるゆめ


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第四十二話 !!

 縲ゅ≠ュユョ。リルレ縺励。ヱヲ繧ソ繝シ繝ウヷヸヹヺ。


 前回のあらすじ。異界で出会ったヒロア君と出会った。彼はセルアさんとは別の皇女さんの魔導でここへ送られてきた。


「さて派手にいくか」


 そう言うとヒロア君が上――いや空かな、一応――を見上げながら、また何かを口に放り込む。羊羹?


 すると髪の毛がチリチリしたかと思うと、目の前に小さな雷が落ちた。


「わっ!」

「びっくりさせてごめんな。ちょいとした雷撃さ」


 ヒロア君が笑いながら振り向いた。


 するとどうしたことか、目の前の木や草がヒロア君から逃げるみたいに――身悶えするみたいに――ざわざわと動き始めた。


「なーんとなく有機生命体じゃないかと見当つけてたが、ビンゴだ」

「有機生命体……って、生きてるの?」

「ああ。ここはそういう意味で生き物の体内みたいな場所だと思った方がいい」


 僕は驚いた。ここが生物の体の中だとすると、とんでもない大きさじゃないか。


 さっきまで木や草だったモノ達は、元の姿、ベージュ色の肉塊みたいな姿に戻っていく。


「あらぁヒロアじゃない。それと霧丘君ね。珍しい組み合わせ」


 不意に聞こえてくる女の人の声。


「フゥジィ、お前か」


 いつの間にか目の前に裸の女の人が立っていた。

 フゥジィ……あ!

 確かヒロア君に取り憑いて(?)いた、神様みたいな人?

 髪の色は薄い茶色、顔つきも日本人に見えないけど、目のやり場に困るので僕は目を逸らす。


「いきなり出て行ったと思えば、こんなところにいたか」

「ふふっ。会いに来てくれるなんて、私が恋しくなったのぉ?」

「そんなわけあるか!」

「照れなくていいよぉ?」


 ヒロア君はフゥジィさんにこれまでの経緯を説明した。


「あぁぁ、いるわねぇ。河野さんね?

 少し変わった子。ふふふ」


 フゥジィさんはおかしそうに笑う。


「私の中へようこそ。せっかくぅ来てくれたんだからぁ、歓迎するわよぉ」

「私の中?」


 ヒロア君の質問にフゥジィさんはゆっくり答える。


「ここはね、私の内部。まっ細胞のひとつみたいなものね」


 とんでもないことを聞いてしまった!

 体の中の、細胞のひとつ、その中だって?!

 とれだけ巨大なんだ!


「邪神らしいな」

「あらぁ、それはあなた達が勝手にそう呼んでるだけでしょぅ?」

「……まぁそうだな。霧丘君、河野さんのいる場所へ戻ろう」


 振り返ったヒロア君の提案に僕は頷く。


「河野さん、具合が悪そうね?」


 フゥジィさんは僕の目を覗き込む。

 うっ。

 彼女は裸だから直視できないよ!

 僕は同じ姿をした彼女の魂(?)との会話を思い出す。


『それでいいけど、河野は目覚めないのか?』

『しばらくは、ね』

『どうやって戻るんだ?』

『うーん。この空間を作り出してる存在を何とかするしかないの』


 フゥジィさんが何かしてるってこと?


「彼女がぁ心配なんでしょう?」


 次の瞬間、僕達は河野がいる(らしきもの)の前に立っていた。

 テレポート?!


「ほら、中に入るわよぉ」


 フゥジィさんを先頭に僕達は玄関へと入る。


 ベッドには横たわったままの河野、その脇にも河野が立っている。


「あら、珍しい存在ね」

「本体を戻しに来てくれたの?」


 フゥジィさんと河野(魂)が短く言葉を交わすと、河野(魂)の姿が消えた。


「えっ?」


 それと同時にベッドの河野が目を開ける。


「河野!」


 僕は思わずベッドに駆け寄り、河野を抱きしめる───ということをやらかした。

 柔らかい。


「あれ! 霧丘くん? どうして?」

「良かった!」


 恥ずかしがってる場合じゃない。僕は河野の背中に回した手に力を込める。


「フゥジィ、予想はつくが説明しろ」

「簡単なことよぉ。私の免疫機構がこの子を無力化してたのね。だってこの子、かなり特殊だから危険だって判断したのね」

「そうか……」


 ヒロア君とフゥジィさんの会話で、僕は何となくだけど理解した。


 ここはフゥジィさんの体の中。僕らの体にいる白血球みたいなものが、河野を害をなすかもしれないウィルスみたいだと判断して眠らせていた───ってことか。


「霧丘君、痛いよ」

「あっごめん!」

「びっくりしたぁ。目が覚めたら霧丘君達がいるんだもの。それに……ヒロアさん?」

「よっ! 久しぶり」

「それと……誰ですか?」

「ふふっ。フゥジィよぉ」

「……あ! ヒロアさんに取り憑いていた悪霊の?」

「ひどい言い方ねぇ。違うわよぉ」

「どうして全裸なんですか?」


 すかさずヒロア君も抗議した。


「フゥジィ、霧丘君も河野さんもまだ子どもなんだ。服ぐらい着ろ」

「あらぁそうなのねぇ」


 たちまちフゥジィさんは、なんだろう、巫女さんが着るような服に包まれた。


「どうやってここに来たのぉ?」

「えっとですね───」


 僕達は河野の話を黙って聞いた。


 日本中を襲った黒い太陽。

 それを出現させたアイツらの本拠地。

 富士山の地下らしい。

 黒瀬君達と一緒に河野は乗り込んだものの、黒薔薇や白薔薇、そして他の敵によってここへ飛ばされた。


「次元転送を使うやつらってことか……」


 ヒロア君は考えこむように呟いた。


「なるほどねぇ。時々ね、私の体内にどこかから送られて来てたのよねぇ、危ない感じの子が」

「来てた?」


 ヒロア君の問い。


「そぉよぉ。都合が悪い相手を処分するために送り込む先として、私の体内を選んでるわけねぇ」

「な、なんだそりゃ」


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