第10話 「黄金のアウレリア」ができるまで
「黄金のアウレリア」の原型が大昔の旧作だということは、第1話でも触れたかと思います。
今回は、それがなぜ今頃になって再起動したかについてお話ししようと思います。
(すでにXでは何度も触れているのでご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが)
頃合いは2025年秋。
すでに北峰は小説を書くことをやめて十年以上経過しておりました。
数年前に一時的に、webで「なろう系」テンプレ詐欺をしたらどの程度読まれるのか、という実験をしたことはありましたが、まともな創作は完全にやめていました。
それまでに長年公募やら何やら活動していたものの、結局のところ執筆を業とすることができず、筆を折ってしまっていたのです。
それでもふと、急に昔の未完だった拙いファンタジーを思い出した瞬間がありました。
ノート類もみな捨ててしまい、残っているのは脳内メモリだけ。今のうちにサルベージしておこうと書き止め、さらに「今の技術でこのネタをリブートしたらどうなるかな」と再構成実験を始めてみたのです。
東西に分かれているだけの要素だった旧作から、実際にローマ要素を盛り込んでみたり。
魔法を排除したリアル寄りの世界で女性剣士は厳しいので、主人公を剣の達人の王女から象徴として狙われる聖女に変更したり。
そうして設計を続けること一か月ほど。思いついたシーンの抜き書きも増え、さらにはラストシーンも三回ほど書き直し、本編終了後四十年間くらいの外伝まですべて設計し終えました。
ここでようやく本編執筆……とはならず!
次に取り掛かったのは、キャラクター再現です。(なぜ)
ねんどろいどで見た目に合いそうな人形(できる限り版権キャラではないもの)を調達し、さらに髪パーツを別途探したり、顔パーツをオーダーメイドしたり、可動ボディを別に用意し、さらにメインキャラ全員分の衣装を自作したり。
これでもまだ飽き足らず、今度はメイン五人分のシルバニア再現に移りました。
それぞれに合いそうな動物選定からスタート。フリマなども利用しつつ人形を入手し、今度はさらに小さい衣装も全員分作りました。
さあ、そろそろ満足した……わけではない!
まだこれでも本編は始まりません。
人形制作とほぼ同時進行で、それぞれのキャラクターのイメージ曲の選定(全部クラシック曲)、概念アクセサリーの調達や制作までやっておりました。ほぼ狂気です。そろそろ読者からも引かれているかもしれません。(今さら)
そして全部やり終えた時――
も う や る こ と が な い !!!
こうしてようやく重い腰を上げ、「そろそろ本編書いてみるかぁ~……」と書き始めたのが今の「黄金のアウレリア」であります。こんなおかしな変遷通ってる作品もそうそうないだろうと思います。
ちなみに、最初に書いた「序章」はネットに上げる際にすっぱり捨てております。
どうせ序章なんて読まれないだろうと。
Web小説でいきなり「セルディア暦○○年~」とか始めたら、ほとんどの人がブラウザバックするでしょうからね。なので、幻の序章となっております。
十一月の末頃に執筆を始め、およそ一か月で区切りとなる第四章までの約85000字を書いたところで、ついに一月の連休明けから公開を始めました。
こうしてこのへんな小説は、今もwebに存在しているのです。たぶん。




