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166.危機迫る。

内政は順調な兆しだ。


鉱山開発、漁業、林業、農業、冒険者ギルドのダンジョン運営、そしてマタタビ商会が顧問を務める商業ギルドの運営も始まりつつある。


だがゼムロの報告により、そんな順調なアクティースに1番の危機が迫っていた。


「……それは間違いないのか?」


そう言いながらアキラは頭を抱える。


「……はい、間違いないかと」


それはミスラウェル聖皇国が、見捨てられた地だった土地は我が国の領土だと主張したからだ。

ミスラウェル聖皇国の領土は広く、神樹国アクティースと隣接している。

見捨てられた地など保有してても何の役にも立たない為、どの国の領土かなど決まって無いという事は各国の暗黙の了解だった。

だがここに来てミスラウェル聖皇国が自領だったと宣言した、これに意を唱えようともミスラウェル聖皇国の周りの国々は国力が断然劣り、戦争回避の為渋々ダンマリを決め込む。

他の大国は神樹国アクティースとは遠く離れている為、特に関わろうとせず静観していた。


「ミスラウェル聖皇国はアクティースに対し領土侵略だと主張して、戦争も辞さないと世界的に発表しました」


「無茶苦茶な……反吐が出る」


一緒にその報告を聞いていたアルグレームは静かに怒りを燃やしていた。


ミスラウェル聖皇国は母国だが自分を冤罪で追放し、やっと安寧な暮らしを手に入れたと思ったら、また自分と家族の居場所を奪う気でいるからだ。


「これは早急に何か対処しないといけませんね」


ヴィクセンはすぐさま思考を切り替え今後の対策を模索し始めた。

そして先ずは更なる情報が必要だと判断した。


「諜報局総出でミスラウェル聖皇国のあらゆる情報を探ってください」


「わかりました!」


「ヴィクセン、今の状況でもしミスラウェル聖皇国と戦争に、なったら勝てると思うか?」


アキラはヴィクセンを見据えた。


「十中八九アクティースが負けるでしょう」


これに関しては嘘を言っても仕方なくヴィクセンはアキラにそう告げた。


「だろうな……」


アキラもそうだろうとは予感していたが、ヴィクセンの回答によりその考えが確固たるものになった。


「どうにかして軍備を倍増しなければ……先ずは同盟国に援軍を頼みましょう」


アルグレームは己の考えを言う。


「そうだな、後は何か案が……あ!!」


「アキラ様どうなさいました?」


何かを閃いたアキラにヴィクセンは問いかける。


「いろいろ忙しすぎて忘れてたけど、【異空の(ディメンシオン)楽園(・エデン)】に軍を作れる能力があった!それと【光導者(アマテラス)】にある主従の絆の契約を使えばヴィクセンやジェイドも大幅に強くなれるはずだ!」


そう言うとアキラは皆に詳細を話した。


異空の(ディメンシオン)楽園(・エデン)】の能力に自軍編成があるその能力を使えば魔物達を倒してそれらで軍を作れるのだ。


そして【光導者(アマテラス)】の能力はアキラに忠意を誓う人限定だが、主従の契約を結ぶ事により敵を倒した経験値が分散されライム達魔物の従者の様に飛躍的なレベルアップが望める。


それを聞いた皆は一様にテンションを上げた、特に戦闘面で役に立てるヴィクセンは目を輝かせている。


「是非主従の絆を結びましょう!」


「わかった!早速やってみるか!」


アキラはヴィクセンの前に立つ、ゼムロとアルグレームは固唾を飲んで見守っていた。


[ジョブスキル【光導者】を発動しますか?YES/NO]


アキラは心の中でYESを唱えた。


[ヴィクセンとの回路接続、、、、成功しました]


ヴィクセンの体が光輝く、そして光は徐々に消えていった。


ーーーーーーーーー



個体名 ヴィクセン


レベル.47


種族 エルフ

職業 精霊魔導師


ジョブスキル


【精霊魔法】


・精霊の加護により普通の魔法よりも強力な魔法を放つ事ができる。


精霊の守護者(エレメントオーダー)


・精霊の加護により魔法によるダメージを大幅に減らす事ができる。



筋力.3020

魔力.4823

知力.4900

技力.3171

防御.2856

俊敏.3532



アナザースキル


・高速詠唱 ・思考加速 ・ポーカーフェイス


ーーーーーーーーー


「おお!!」


ヴィクセンは歓喜の声を上げた。


「新しいジョブスキル【精霊の守護者(エレメントオーダー)】が加わりました!」


「落ち着けヴィクセン、主従の絆を結べる者は結んで皆でダンジョンへとレベル上げに行こうか」


アキラはテンションMAXで普段とはかけ離れているヴィクセンに苦笑いを浮かべた。


「わかりました!日程はお任せください!」


やる事がまた増えたアキラだが、心の内では皆を守ると固く誓ったのだった。



諸事情により忙しくて長らく執筆から離れてすみません。

またちょくちょく再開していきます。

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