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宇宙創戦記《うちゅうそうせんき》XTENTION《エクステンション》 本編  作者: ヒイロ・ユウ


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54/64

第53戦記 BOY《ボーイ》 MEETS《ミーツ》 BOY《ボーイ》

【????】


 謎の空間で緑色の球体を中心に、謎の老人たちが立体映像で会話をしていた。


老人A「現れたか、エデンの守護者…」


老人B「奴らは《《神の遺産》》と《《闇の勢力》》に撃退された…」


老人C「また《《箱》》が一つ、開かれた…」


老人D「失われた聖櫃《アーク》…。《《パンドラの箱》》となるか…、《《最後の希望》》となるか…」


老人E「《《アロンの杖》》、《《マナの壺》》…。《《レガリア》》を人類が手にするには早すぎる…」


老人F「しかし、どちらの《《片割れ》》も《《目覚める》》にはまだ早い…。残る《《レガリア》》に触れることも…」


老人G「持つ者に全てを制する力を与える《《聖槍ロンギヌス》》、永遠を与える《《聖杯》》、手にするは誰か…?」


老人I「また必要かもしれん。人類が光と闇の最終戦争《ハルマゲドン》と呼んだ大精算《グレート・リセット》…。《《審判の日》》が来る前に…‼︎」


 会話が終わると、老人たちの立体映像はスーッと床に戻って消えていった。




【第三ターミナル・コア 深部】


 ミアたちは、会話をしながらDr.エビルとブラドスの元に向かっていた。


スーノ「ふぅ~、アイスクリームでも食べたいね」


ドーラ「俺は甘いものは…」



ガーン「甘いものは俺も苦手だ…‼︎」



 ミアたちの背後からガーンとケーンが現れた。


雛菊「そなたらも戦線にいたのか⁉︎」


ケーン「ええ。私たち以外にも、《《ゴール》》、《《ターク》》、《《ムーン》》、《《クーラ》》たちが各地で戦っておられました」


ガーン「ミア、雛菊…。いい戦いぶりだ、ハーケンローゼス13人衆とやらも侮れんな」


ミア「何が言いたい?」


ガーン「褒めてやってるのだ。特にミア、貴様はな…。そしてスーノ、ドーラ。貴様らも子供なりによくやったな」


スーノ「ガンたん‼︎」


ガーン「俺は正直驚いている。よく子供があんな強大な力を契約できたとな…」


ドーラ「ガーン、お前‼︎」


ケーン「お二人とも、熱くなさらずに…」


ガーン「俺は滅多に人を褒めん。その分俺に褒められる貴様らは大したものだと、そう捉えてくれ」


 ガーンはミアたちを挑発しつつ褒めたあと歩いて去っていき、それに続いてケーンも去っていった。



スーノ「ふーーーんだ‼︎ ガンたんっていつも偉そうだし、感じ悪すぎだよね、ドラたん‼︎」


ドーラ「ああ。悔しいが教団の悲願のためには、奴の力も必要だ」


雛菊「ん…? あれは⁉︎」


ミア「13人衆と十血将全員がいる⁉︎」


スーノ「あっ‼︎ ゴーたんに、ターたん‼︎ それにムーたんに、クラたん………」


 Dr.エビルとブラドスの元へたどり着くと、他の13人衆と十血将、ゼッペラーが集まっていた。



【ミカサ・グレート艦内】


直虎「ええ、何とか。ご無事で何よりです」


ミケル「では、後日よろしくお願いします」



直虎「世界中パニックだったけど、何とか収まったわ」


杏花「明日は学校も休みかしら?」


 艦橋から街を眺めると、超高層ビル群が真っ二つに倒れていたり、ハイウェイが崩れていたり、所々クレーターができていたりと酷い有り様だった。また、あちこちで消火作業や街の修復作業、機甲警察が避難民を誘導している様子も見られた。


明日美「これじゃ無理もないわ」


麻里奈「作業員の殿方たちは大忙しでござるが」


萌「その分、私たちはゆっくりできそうだね」


悠理「僕たちが休んでる間に働いてくれる人たちに、感謝だね」


十兵衛「感謝、感激」


杏花「じゃあ、着くまで少し一休み…。ああっ、福山さん♡」


 悠理たちは休憩に向かう途中、福山とバッタリ出会った。



福山「あれ、杏花ちゃん。リボン、よく似合ってて可愛いね」


杏花「ありがとうございます♡ きゃは♡」


 杏花は福山に買ったばかりのリボンを褒めてもらえて、一人舞い上がっている。

 明日美は少し離れたところで、レーチェルに恋愛相談をしていた。



レーチェル「初デートはどうだったかしら?」


明日美「悠理くん、美術館に行ったのがきっかけで美術部に入ると言ってました。それと、次はベックリンの《《生の島》》を見に行きたいって言ってました…」


レーチェル「大和くんの方からも積極的になって、いい感じじゃない? その調子よ」


明日美「ええ、ただ…」


レーチェル「ただ…?」


明日美「ああっ…、ありがとうございます‼︎ また、何かあればご相談しますね、主任‼︎」


明日美(あ〜ん♡ やっぱり恥ずかしくて言えない…♡)


レーチェル(ふふっ…、華園さん…)


 明日美は寝ている悠理にキスをしようとして、できなかったことを言おうとしたが、急に恥ずかしくなり顔を赤らめながら話を終えた。レーチェルは何か勘づいた様子だった。


 その後、月曜日は天越学園も新東京大学も休みとなったため、悠理たちは1日ゆっくりと休養を取った。


 翌日、学校は再開となった。




【天越学園】


 学校内は創世兵士が世界中に現れた事件、「世界同時多発《せかいどうじたはつ》GATE《ゲート》事変《じへん》」の話題で持ち切りで、教師たちも大忙しだった。


男子生徒A「聞いたかよ、世界同時多発GATE事変‼︎」


男子生徒B「避難場所のモニターで少し見てたけど、マジで世界が終わるかもしれない事態だったらしいな」


男子生徒C「それよりよ、杏花ちゃん、今日はちょっと雰囲気違うよな‼︎」


男子生徒D「ああ、リボン可愛いよな。イメチェンしたってことは、彼氏か好きな人でもできたのかな⁉︎」



陸翔「近づいて来るってか。世界の終わりが?」


浩樹「ギャラクシア・ヴァース帝国の前に、得体の知れん怪物に滅ぼされるかもしれんぞ…‼︎」


玲「ちょっと、恐いこと言わないでよ‼︎」


亜里沙「けど、私たちもそろそろ危機感を持つ必要があるかも…」


拓哉「………。ケッ…、いつもいつも、俺たち一般人は黙って見てるしかできねぇのかよ‼︎」


 拓哉たちはやり切れない気持ちで一杯だった。



 その頃、創世兵士の一件で麻里奈を崇めて奇跡を願っていた昇太らオタクグループは、奇跡を起こした?麻里奈に感謝を伝えに行っていた。


昇太・松山・竹原・梅澤「女神まり〜な‼︎ 我らをお導きいただき、ありがとうございます‼︎」


麻里奈「いやぁ…、拙者は何も…」


杏花(まあ、私たちがコイツらの女神ってのは、ある意味事実だけどね…)


大河内「レディーたち‼︎」


 大河内と大河内親衛隊も杏花たちのところへ来た。



十兵衛「来タナ、ボンボン‼︎」


杏花「またアンタ。今度は何?」


大河内「君たちを「大河内《おおこうち》ユニオン」に招待しようと思ってね」


麻里奈「大河内ユニオン?」


大河内「僕のファンクラブさ。学園のレディーの過半数が入っていたんだけど、最近ちょっと人数が減ってさ…。君たちに是非サインアップしてもらおうと…」


 大河内は杏花と麻里奈に会員カードを渡そうとしたが、杏花は手を前に出してそれを拒否した。



杏花「嫌‼︎」


大河内「もちろん年会費フリー‼︎ 今ならスペシャルフェイバーで僕とのデート付きで…‼︎」


杏花「嫌と言ったら嫌‼︎ さっさと帰りなさい‼︎」


渚「杏花ちゃん、相変わらず手厳しいね…」



大河内「に、2連敗…‼︎」


大河内親衛隊「大河内様ー‼︎」


親衛隊女子たち「大河内様、私たちはこれからもファンですから‼︎」


大河内「どうすれば…、うわぁ‼︎ 会長‼︎」


 誘いを断られ悔しがる大河内の前に生徒会長の男子生徒が現れた。生徒会長の名前は「天岩屋動地《あまいわやどうち》」。


 クラスは3年E組で、「J's UNIVARSE《ジェイズユニヴァース》」と言う、超大手男性アイドルグループ事務所からスカウトを受けて芸能界デビューした、黒い艶のある髪に整った顔をした細身のイケメンだ。


 彼は芸事を磨くためのプレアデス星短期星間留学から、ちょうど先日帰って来たところであった。


※ 天岩屋動地=以下、動地と略。


動地「大河内くん、探したよ」



女子生徒たち「キャーーー♡ 動地さんが帰って来たわーーー♡」



朱音「いつ見てもカッコいい、動地さん♡」


麻里奈「光源氏の如き美男子。あの御仁、どこかで見たような…⁉︎」


十兵衛「男性アイドルグループノ、新曲ノMVデ見タゾ‼︎」



大河内「いつ帰って来られたのですか?」


動地「先日さ。GATE事変の影響は地球だけに止まらなかったんだ。それより僕がいない間、サボっていたんじゃないだろうね?」


大河内「もちろん…‼︎」


動地「ファンクラブもいいけど、生徒会の仕事もしっかりやってくれよ。さあ、今から予算会議だ」


大河内「はい…」



女子生徒たち「動地さん、サイン下さい♡」


動地「今は忙しいんだ。あとにしてくれ」


 動地は大河内を引き連れて生徒会会議に向かった。



杏花「大河内のファンが減ったのは、あの人が原因なのね。でも、カッコいいじゃん♡」


恵美子「私も、動地さんのファンクラブに入ろうかな♡」


麻里奈「杏花姫…、本当に惚れっぽいでござるね…」


 杏花は動地に見惚れ、目で追っていた。



萌「はぁ…、今週の新著イベント、GATE事変で延期になっちゃった…」


小百合「残念でしたわね。わたくしも楽しみにしていましたが…」



女子生徒たち「キャーーー‼︎ 動地さーーーん‼︎」



小百合「騒がしいですわね。あら、動地様‼︎」


萌「動地様? はっ………⁉︎」


 大河内を引き連れて生徒会会議に向かう動地を、女子生徒たちが廊下で追いかけていた。


小百合「超大手スーパーゼネコン「天岩屋《あまいわや》コーポレーション」の御曹司、天岩屋動地様ですわ‼︎ 昨年、芸能界へスカウトされまして、アイドルデビューされたそうですわよ‼︎ いつ見ても凛々しくお美しい………、も…、萌様…⁉︎」


萌「は…、白馬の王子様………♡」


 萌もすっかり動地に魅入ってしまった。



 そして、放課後の職員室。


麻衣子「はぁ、忙しい…‼︎」


悠理「麻衣子先生‼︎」


麻衣子「あら、大和くん‼︎ GATE事変、お疲れ様‼︎ 大変だったでしょう⁉︎」


悠理「ええ…」


麻衣子「うふふ、大和くんが世界を守ってくれた代わりに、私も生徒たちを守らなくちゃですね‼︎ で、何かお話が?」


悠理「はい。美術部に入ろうと思って」


麻衣子「素晴らしいですね‼︎ 美術室に行って、部長さんにお話しすれば大丈夫ですよ‼︎」


悠理「ありがとうございます‼︎」


 悠理は職員室をあとにし、美術室へ向かった。その途中、3Kが悠理を取り囲んだ。



悠理「あれ、君たちは?」


加藤「大和‼︎ テメェ、ニコルソンと連んでるな⁉︎」


悠理「はぁ?」


小宮「とぼけんじゃねぇよ‼︎ この前アイツのケンカを止めに来ただろう⁉︎」


悠理「そうだけど」


甲斐山田「オメェ、アイツと仲良いだろ? 連れて来いよ‼︎」


悠理「自分で行けばいいじゃないか。それに今から用事が…、あっ…‼︎」


 悠理は3Kを無視して通り過ぎようとしたが、加藤に足を引っ掛けられ廊下に倒れた。


加藤「おっと‼︎」


小宮「先へは行かせないぜ‼︎」


甲斐山田「恐い人たちが呼んで来いって、言ってんだぞ、オイ‼︎」


悠理「やめてくれよ‼︎ じゃあ急いで…、ああっ…‼︎」


 加藤は美術室へ行こうとする悠理を、制服の襟の後ろを掴んで妨害した。


加藤「だったら、お前でもいいんだぞ‼︎」


小宮「弱そうな癖に、オイラより背が高いなんてよ‼︎」


甲斐山田「おまけにモヤシの癖に、イケメンの面しやがって‼︎ よーし、気晴らしにいじめるか⁉︎」


加藤「いいなぁ、そりゃあ‼︎ まずは俺から‼︎」


 加藤が悠理を殴ろうとした瞬間、動地が加藤の腕を掴んだ。



動地「嫌がってるじゃないか…‼︎」


加藤「せ…、生徒会長⁉︎」


動地「このまま君の腕を捻ってもいいんだぞ…‼︎」


甲斐山田「クソッ、生徒会長だからって調子に‼︎」


小宮「やめとけ、アイツ武道やってて強いんだぞ‼︎」


加藤「逃げるぞ‼︎」


 3Kが退散したのを確認すると、動地は悠理に近づいた。



動地「ケガはないかね?」


悠理「はい、ありがとうございます‼︎」


動地「何、お礼はいらない。君の名前は?」


悠理「1年B組、大和悠理です」


動地「いい名前だ。僕は天岩屋動地、生徒会長だ。困ったことがあればいつでも言いたまえ、悠理くん」


悠理「はい、動地さん」



女子生徒たち「キャーーー♡ これってBLってヤツーーー♡」


 動地が悠理の肩に手を当てて話す様子を遠くから見ていた女子生徒たちは、ボーイズラブを妄想してはしゃいでいた。


 動地が去ったあと、悠理は照れ臭そうにしながら美術室へ向かった。



 天越学園生徒会会長、天岩屋動地。


 悠理は彼と、今後どんな《《展開》》を繰り広げるのか?




【次回予告】


ナレーション:ブラウベレッタ・シャピーロ


 ブラウベレッタ特佐です。私の名、覚えていただけると幸いです。


 大和くん、美術部に入部して何やら楽しそうだな。だが、少しまた何かありそうな予感が…。


 大和くん、無茶はするな‼︎


 次回、宇宙創戦記XTENTION‼︎


 【第54戦記 ドロップ・アウターズ】


 と言う話だ。楽しみだ。

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