第9戦記 天真爛漫⁉︎ 気まぐれ天使《エンジェル》、雪月萌‼︎
直虎と隊員たちは地球へトンボ帰りし麻里奈を最終自衛隊総司令部へ送り届けたあと、《《3人目》》の萌がいるという児童養護施設へ向かった。
【児童養護施設 Kids Life・Design Homes】
ここは、児童養護施設「Kids Life・Design Homes」、略して「KLDH」。
身寄りのない子供や親の虐待やネグレクトから逃れてきた子供など諸事情を抱えた子供たちが集まる児童養護施設であり、「子供たちの豊かで幸せな人生を再設計していく家」という意味を込めてこの名前が付けられている。
施設の中は《《ごく普通》》の児童養護施設で、保育スタッフとおもちゃで遊んでいる赤ちゃんやごっこ遊びをして元気に走り回る幼稚園児、10代の楽しそうに会話をしたりはしゃいでいる男女がいる。
その中に一人でぽつんとして、紙と鉛筆を手に持って外を見つめている、雪のように美しい薄水色の先端にパーマがかかった髪をした、小柄で可愛らしい天使のような外見の少女がいた。
彼女が大人気若手小説家である、萌だ。
遠い場所を見つめるその瞳はミステリアスで、どことなく見る者を惹きつける魔力があり、少し幼い外見からは想像もつかない年相応の少女たちよりも大人びた文学的な知性を感じさせるオーラがあった。
スタッフ「こんにちは‼︎ 当施設にどのようなご用件でしょうか?」
直虎「雪月萌という少女がいるでしょ? その子と会って話がしたいの」
スタッフ「かしこまりました。ではご案内いたしますので、こちらに代表者のお名前と団体名をご入力お願いいたします」
「ピッ…」
直虎はモニター画面に指を触れ、名前と団体名を入力すると、施設のスタッフに案内され、萌の元へ向かった。
※雪月萌=以下、萌と略。
萌「ん…⁉︎」
「あら…、どちら様で…?」
直虎が近づくと萌が後ろを振り向いた。近くにいた、おっとりとした優しい美人の女性スタッフが直虎の方へと近づいた。
その女性の名は「エーレ・ク・プレイア」。彼女はプレアデス星人で、萌が幼い頃からお世話になってきた保育スタッフだ。
直虎「私は新日本政府地球防衛省所属、最終自衛隊総司令部の司令、立花直虎です。雪月萌を最終自衛隊へ招集するため、ここに参りました。」
※エーレ・ク・プレイア=以下、エーレと略。
エーレ「あら…、そうですか。萌ちゃん、この人たちがお話があるって…」
萌「何? 今小説のネタを考えている最中なんだけど…? 邪魔しないでくれる?」
直虎・最終隊員たち「あら…?」
萌にサラリとあしらわれてしまい、直虎と隊員たちは思わずずっこけた。
直虎「ったく…、もう…」
エーレ「萌ちゃん…、そんなこと言わないで、ちょっとだけでもお話を聞いてあげましょう」
萌「はーい…」
萌は直虎の方へと体を向けて話を聞く体勢になった。
直虎「まず結論から言うとね、私たち最終自衛隊にあなたの力を貸して欲しいの」
萌「やだ」
直虎・最終隊員たち「あらっ…⁉︎」
萌にキッパリと断られて、直虎と隊員たちは思わずまたずっこけた。
エーレ「萌ちゃん、まずこの人たちのお話しを最後まで聞いてあげましょう」
萌「だって、色々面倒くさそうだもん…」
直虎「これは、杏花とは違う意味で手強そうな相手ね…」
萌「で…、最終自衛隊って何? あたしにどうして欲しい訳?」
直虎「最終自衛隊は、地球に危機が迫った際に緊急出動する新日本政府地球防衛省の極秘戦力よ」
萌「ふーん…」
直虎「その最終自衛隊の切り札が、合体型スーパーアーマード・ギア、波動氣神ジェネバスター」
萌「ジェネバスター…?」
直虎「ジェネバスターは、5つのアーマード・ギアで構成されていて、それぞれのアーマード・ギアはジェネシス・スパイラル・コード、通称GSCがピッタリと一致した者でなければ操縦できない」
萌「ふむふむ…。」
萌は紙に鉛筆でメモを取り始めた。
直虎「そのアーマード・ギアの一つであるバスター4とGSCがピッタリと一致したのがあなたよ。だから萌、バスター4のパイロットとして最終自衛隊と共に戦って………?」
萌「選ばれし者…。よし、いいネタが思い浮かんだ‼︎ エーレ先生、新しい小説のネタができたよ。今度は、神に選ばれた勇者が魔王を倒すために冒険する話なの」
エーレ「まあ、すごいわ。だけど、人の話を聞く時は目を相手の目を見てしっかりと最後まで聞くのよ」
直虎「って………、人が話してる時に小説のネタを考えるなー‼︎」
萌はさっきから小説の新しいネタを考えていて、紙にメモを取っていたようだった。
最終隊員A「立花司令が完全に振り回されている‼︎」
最終隊員B「ある意味、杏花・E・ティアーよりも手強いぞ‼︎」
直虎「あんたたちも感心するなー‼︎」
最終隊員たち「ひぃぃぃ…、す、すみません‼︎」
萌のペースに振り回されすぎて、直虎はどっと疲れてしまったようだ。
直虎「はぁ…、という訳で萌、あなたの力がどうしても必要なの。ギャラクシア・ヴァース帝国を始めとした脅威が地球にも刻一刻と迫っているわ」
萌「うーん…、でもさっき思い浮かんだ小説も書きたいからなー。やっぱり、やだ」
直虎・最終隊員たち「あららっ…?」
またキッパリと断られて、直虎と隊員たちはまたまたずっこけた。
直虎「また、振り出しに戻ったわね…、一体どう説得すれば…」
萌「ねえ、エーレ先生」
エーレ「何、萌ちゃん?」
萌「エーレ先生はどう思う? あたしが戦いに行くの」
エーレ「うーん…そうね。先生は戦争って攻める方も守る方もどちらも傷ついちゃうから嫌いなんだけれど、それでも戦争を止めるためには誰かが戦う必要があると思うわ。
この広い宇宙では今も色んなところで、考え方の違いや利益を巡って戦争が起きていて、弱い人たちはみんな苦しんで、明日を生きられるかどうかも分からない状況にある。
そういう人たちを守るためにも強い力を持った人たちが、力を合わせていくことが重要だと思うの。
萌ちゃんに与えられた力は、弱い人たちの最後の希望となる、神様が授けてくれた宝物なんだと思うわよ」
萌「エーレ先生…」
エーレ「本当は先生としては、誰にも戦って欲しくないし、出来ることなら話し合って平和的に解決できるのが一番だからね。
でも残念ながら、世の中には平和を望まない人たちや、話し合うだけじゃ分かり合えない人たちもたくさんいる………。
ごめんね。ちょっと、難しいお話しをしたかしら? ただ一つ確かなのは、戦うかどうかを決めるのは萌ちゃん、あなた自身ってことよ」
萌「うーん…、そうだなー。じゃあ、ちょっと戦ってくる」
エーレ「あら、そう? 気をつけてね。困ったことがあったらいつでも先生に連絡するのよ」
直虎「あらぁぁぁぁっ…⁉︎」
萌の気まぐれさに思わず腰を抜かして、直虎と隊員たちは盛大にずっこけた。
最終隊員C「我々の手には追えませんね…、立花司令…」
直虎「あの子を手懐ける先生に脱帽しちゃうわ…」
直虎と隊員たちは萌を上手く手懐けるエーレに頭が上がらない様子だった。
萌「ちょうど、戦いをテーマにした小説を書き出してるところだしね。戦ってる内に、色々いいアイデアも出てくるかもしれないから、あたし協力する」
直虎「ま…、まぁいいわ。行きましょう…。先生、雪月萌は私たちが責任を持ってお預かりします‼︎」
エーレ「はい。是非、萌ちゃんのことをよろしくお願いします」
萌「エーレ先生…、行ってくるねー」
こうして、《《3人目》》の萌を、今回はほとんどエーレの説得?により無事に招集することに成功した。
残すは《《4人目》》の、明日美だ。
【次回予告】
ナレーション:立花直虎
ハァーイ‼︎ みんな、立花直虎よ‼︎ もう何回も出てるから大丈夫だと思うけど、ここに出てくるのは初めてだから一応挨拶だけしとくわね‼︎
はぁ〜〜〜、萌のペースに振り回されて一気にどっと疲れたわ…。
おまけに4人目の明日美は地球から16光年離れた惑星に今いるっていうんだから、そろそろ一休みしたいところね…。
しかし明日美って、清楚で容姿端麗・スタイル抜群、性格は上品で優しくて包容力があって、お金持ちのお嬢様‼︎
そんでもって、新東大の女子大生で頭よくって、戦闘能力もプロのエージェントや軍人も顔負けなんだから、同じ女の私から見ても惚れ惚れするって言うか何と言うか羨ましいのよね‼︎
って…、そこの隊員‼︎ 隠し撮りするなーーー‼︎ このスケベ‼︎
次回、宇宙創戦記XTENTION‼︎
【第10戦記 深艶の華、華園明日美‼︎】
って言うお話らしいわよ。みんな、楽しみに待ってなさいよっ‼︎




