79/98
第8-7話:闇の中の観測者
アジトに逃げ帰った麗子は、ロイヤルブルーのコスチュームを脱ぎ捨てることもできず、床に膝を突いて震えていた。スーツ姿に戻っても、ネクサスの触手が残した「腰固定」の残像は消えない。スカートの生地が腿を掠めるだけで、あの内視鏡の冷たさが蘇り、身体は勝手に絶頂の準備を始めてしまう。
一方その頃、エクリプスのアジトでは、ネクサスが持ち帰った膨大なデータがゾディアックの元で展開されていた。
暗闇の中、巨大なモニターには、蜜に濡れそぼり、張力に耐えかねて震える「聖域」の映像が映し出されている。パンストの布地を透かして見える黒い刺繍の輪郭、そしてクリスタルの明滅。
【ネクサスの画像から合成しモニターに映し出された聖域】
「ふふ……実に見事なデータだ、ネクサス」
ゾディアックは、モニターの中の麗子の醜態を、まるで愛しい恋人を眺めるかのように愛でていた。彼は自身の股間の昂ぶりを自覚しながら、高潔な女教師が「自分自身の身体記憶」に裏切られ、自壊していく次のシナリオを、静かに、そして残酷に練り上げていた。




