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第2話:パンストの張力と呼吸の乱れ
チャイムが鳴り、授業を終えた麗子が廊下へ出てきた。私に気づいて僅かに口角を上げた彼女だったが、その足取りはどこか危うく、呼吸は浅く乱れていた。
彼女の腰から下を包んでいるのは、教師としての品位を守るための肌色のパンストだ。だが、今の彼女にとって、そのナイロンの膜は「規律」ではなく「拷問具」の延長線上にあった。一歩歩くたびに生じる生地の張力の変化、太ももの付け根でパンストが肉を噛む僅かな刺激。それらすべてが、ネクサスによる『腰固定』の生々しい感触を想起させるスイッチとなっていた。
「健一……私、本当におかしいの。自分の服が、牙を剥いているみたいで……」
すれ違いざまに麗子が零したその言葉には、自らの身体が勝手に「敵の愛撫」を求めて疼き出してしまうことへの、底知れない自己嫌悪が滲んでいた。氷野先生とのカウンセリングで少しは心が軽くなったと言っていた彼女だったが、肉体の方は逆に、より深い迷宮へと足を踏み入れていた。心の揺らぎが肉体の閾値を下げ、普段なら無意識で処理されるはずの「衣服の着圧」が、彼女を追い詰める凶器へと変質していたのだ。




