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第1話:心の揺らぎと過敏な肉体
スクールカウンセラー・氷野として潜入したヒュノプスによる執拗な心理誘導、そしてあわや「ブルークリスタル」に触れられそうになったあの相談室での事件。その余波は、神代麗子の平穏な日常を音を立てて侵食していた。
「……っ、ふぅ……」
朝、出勤前の着替え。鏡の前でブラウスのボタンを留める際、指先がわずかに胸元を掠める。ただそれだけの日常的な摩擦が、今の麗子にとっては、背筋を電撃のように駆け抜ける過敏な毒へと変換されていた。
(心が……身体が、言うことを聞かない。これじゃ、まるで……)
かつて健一と共に編み出した、敵の押し込みを回避するための「腰の旋回」。誇りであったはずのその戦術さえも、ヒュノプスの「女としての肢体を武器に、悦んでいるのではないか」という呪いの言葉によって、今や自分自身を辱める淫らな所作へと貶められていた。
心の基礎体力が削られたことで、肉体の「防衛線」が過剰に反応し始めている。タイトスカートの裾が太ももを打つ感触、ストッキングが腰を締め付ける着圧。それらすべてが、次に訪れるであろう「蹂躙」を予期させ、彼女を一日中、不純な熱の中に閉じ込めていた。




