表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/37

episode32 十人衆

--from 宰相ユミル side---


「タイタンは舞台から退場したようだ。残るはアオイのレンジャーワンのみ。さあ、レンジャーワンを倒し楽園「地上」を手に入れようじゃないか。」


おお、帝王様がこのようなお言葉を発せられている。

なんと、ありがたいことでしょう。


その帝王様のお言葉を拝聴する栄誉をいただいているのは宰相である私はもちろん。


四天王最後の一人、デビルフィッシュ殿。

その副官。ミスクロウ殿

帝王様から白いドラウプニルを下賜された白井殿


アオイの兄であるブルーフェイス殿

そして実質的なブルーフェイス殿の配下 僧侶服を着ている武闘派ブルータス殿

赤い魔法使いの服装をしている二丁斧使い マンタ殿

ビキニアーマーを着ているメガネの魔道具使い パパイア殿

唐草模様のほっかむりを着用している空間魔法使い ゴンザエモン殿


更には今回、戦力補強のために帝国兵の中から将来性のあるものを新たに集めた10人衆

豹頭の勇者   ラーマ

吸血鬼の長    ダイモン

龍人       ミズカミ

鬼人       グランド

エルフの剣士   ルール

植物の精霊使い  スミス

氷剣の老戦士   ミーミル

新規気鋭の魔術師 ルカ

蜘蛛人間     ハッサク

元タイタン副官  プロミネンス


対するアオイは実質戦えるものはレンジャーワンの3名、ライオンマンとタイタン、ライトになるであろうか。


ふむ、倒すには十分な戦力である。

もちろん、帝王様の真の目的はレンジャーワンのところにいる。お三方が目的である。

前回はお三方の意思を尊重し下手に出ましたが、あのお三方がどこまでも強情をはるのであれば、こちらにも手段があります。

願わくは次の出会いが、帝王様にとってよいものであればよいのですが。


---from 白井 side---


「なんだ、これは。」

俺は宰相ユミルに詰め寄る。後ろにはミスクロウもいる。

「おお、これは白井殿。ミスクロウ殿。そのように血相をかえていかがなされました。」

対する宰相ユミルは泰然としていた。

「プロミネンスのことだ。10人衆の中になぜいる?」

「裏切り者のタイタンを見限り戻ってきてくれたのです。それなりのポストを用意するのが筋というモノでしょう。」

「フン。あいつは先日、ミスクロウを襲ったのを知っているのか?」

「なんと、なぜ、そのような事を。」

「ミスクロウが管理するホムラの研究所が欲しいらしい。」

「ほう、それで暴力に訴え出たと。それは紳士からぬ。ふるまいですな。」

「そんなことで済ますんじゃない。あいつは自慢も魔法の研究で研究所を使いたいらしい。なんでもミスクロウや宰相ユミル。あんたに帝王様まで倒せる魔法を研究するつもりだぞ。

それでも迎え入れるつもりか。」

「ふうむ。私や帝王様を倒す魔法を編み出すというのですな。それは心強い。大いなる戦力になりましょう。それよりも白井殿はミスクロウ殿に懸想されておられますな。」

「フン、何をいいやがる。俺は恩義に対して恩義でかえすだけだ。」

「なるほど、なるほど。では、ミスクロウ殿を白井様がお守りする。それで良いのではないですか? プロミネンス殿が襲ってきたときも撃退されたのでしょう?」

!、宰相ユミル。こいつ

プロミネンスがミスクロウを襲ったのをしってやがる。

知っていて迎え入れたという事か!

「大切な人ならば、最後まで守り抜いてください。後悔無きように。」

宰相ユミルはそういうと話は終わったとばかりに背を向ける。

「大切な帝王様が危うくなるぞ。後悔するのはそちらかも知れんのだぞ。」

俺の言葉に宰相ユミルは歩みを止めると

「ご忠告ありがとうございます。肝に銘じましょう。」

と言い去っていった。


---from ラーマ side---


俺はラーマ。

四天王の内、3人が離脱した帝国内において新たな幹部として迎え入れられた10人衆の一人だ。


俺は獣人と呼ばれる一族だ。

有名なのは四天王デビルフィッシュ殿やライオンマン殿、ミスクロウ殿だ。

それぞれ章魚の獣人。獅子の獣人。鴉の獣人だ。


俺は豹の獣人だ。

それなりに強いと自負している。


獣人はみなデビルフィッシュ殿に敬意を持っている。

強いからな。強い奴には敬意を。それが獣人だ。

無論、俺も敬意はないわけではない。


だが、多少、他の獣人に不満なのはデビルフィッシュ殿を超えてやろうという気概がないことだ。

せっかく普通の人ではない獣人として権能を授かっているのだ。

トップを狙うのが礼儀であろうに。


そのため、俺は一番手でレンジャーワンとの戦いを望んだ。

デビルフィッシュ殿ですら倒せなかったレンジャーワンの3人を倒すことができたら、それはデビルフィッシュ殿を超えたという事になるだろう。


結論から言えば俺は宰相ユミル殿から一番手を認められた。

見るがよいレンジャーワン。

豹の獣人の力を。


---from カク side---


私は帝都の兵士である。

名はカクという。


この帝都は何度か主が入れ替わっている。

最初は帝都になる前だ。

帝王様と宰相ユミル様がその当時の城主を追い出し主になられた。その後、この国は他の国々を支配下に置き、この国も帝国。そしてこの町も帝都と呼ばれるようになった。


その後、帝王様の配下であった四天王タイタン様が帝王を追い出し、この帝都の主に君臨。

さらに、同じく帝王様の配下であった四天王アオイ様が伝説の楽園「地上」の戦力にてタイタンを屈服させ、帝都の主になりました。


兵士としての立場で言えば・・・アオイ様が主になってよかった。

と思っている。


兵士の仕事に治安維持がある。

一言で治安維持と言っても多岐にわたる。

都内の警邏。犯罪対応、交通整理、災害対応、護衛などなど。

その中で帝都と他国を結ぶダンジョンから帝都に侵入しようとするモンスターから防衛するという仕事がある。

ちょっと前までは石の国から供給されるゴーレムが兵士の補助としてその任務についていたので、俺達、兵士は他の犯罪対応などの仕事に尽力することができた。


だが、タイタンの乱で大半のゴーレムが消失。

石の国との交易も途絶えた。


となるとダンジョンから流出してくるモンスターを食い止めるのは俺たち兵士の仕事になる。

モンスターは手ごわい。

モンスター撃退任務中に大怪我をおうということも普通にある出来事だ。

そので兵士の要員が減り、またゴーレムの補助がなくなり対モンスターに人員が割かれることにより治安維持の要員にも影響がでてきた。

文字通り手が回らない状態だ。


兵士の負傷による離脱。モンスター対応による治安維持要員減少。治安悪化と負のサイクルを転がり、ブラックな環境になっていったのがタイタン様統治時代だ。


アオイ様が主になってからゴーレム生産国である石の国との取引が復活した。

兵士の補助を担っていたゴーレムの供給が再開され、俺達兵士のブラック状態が解除されつつある。それに伴い人数不足であった治安維持活動も徐々に元に戻り、治安も元にもどりつつあった。


兵士の俺とすればアオイ様が主になってよかった。とほっとしている。


また、アオイ様は石の国だけでなく、青の国、川の国、地の国・・・そして楽園「地上」との取引も始められた。


地上からの取引で供給される「食べ物」の美味いこと!

カツ丼、カレーライス、ハンバーガー・・・

特に果実が美味い。

緑色で瑞々しい。

今まで食べていた地底の果実が、しなびた乾物に思えてきたくらいだ。


まさにアオイ様様だ。


一度、楽園「地上」に行ってみたいものだ。


さて、俺がダンジョン出入口の警護任務のため現地に向かうと2人の少年兵が争っていた。

「なんだ、なんだ。」

俺は眉をひそめて間に入る。

正直、面倒くさいが、そうも言ってられない。

「カクさん! 聞いてください。バトの奴がゴーレムの魔石を交換するのを忘れて。ゴーレム止まっちゃたんです。」

「違うだろ! お前の当番だろっ! 人のせいにするなっ。」

「たしかに、当番だった。なのに、お前が横から、『俺、今、ゴーレム動力用の在庫が合わなくて見直ししてる。魔石を動かされると困るから俺が後でやっておくよ』って言ってただろ。」

「その後に魔石の在庫問題なかったっていったじゃないか!」

「やるって言ったじゃないか! そんなら中途半端に口出しするなっ!」


うーん。こいつら・・・

危機感がまるでない。

あるのは自分がやっていない、自分の所為じゃないという保身だけ。


俺はイラっとして二人の少年兵に拳骨を落とした。

「バカヤローっ。ゴーレムが機能停止してる今、モンスターが襲ってきたらどうするんだ! お前ら二人でモンスターの相手をするのかっ!


「だからですよ。そんな大事なことをしなかったバトが悪いんです。」

少年兵の一人が頭を抑えながら口答えする。


「だから、バカヤローなんだ。今、モンスターが襲ってきたらどうするんだと聞いてるんだ。今やることは責任の押し付け合いじゃなくて、ゴーレムの魔石を交換して、動かすことだろうがっ!」


そう言った瞬間、機能停止していたゴーレムが破壊された。

そしてゆっくり、地に崩れ落ちた。

何らかの攻撃を受けたのだ。


俺は慌てて攻撃したであろう場所を向く。

「最悪だ。」

そこにいたのは洞窟から出てきた野生のモンスターではなかった。

ダンジョンから出てきた野生のモンスターの方がはるかによかった。


そこにいたのは帝国軍の獣人戦士 

「勇者」の二つ名を持つラーマであった。


帝国軍の獣人といえば四天王デビルフィッシュ様やその副官を想起するが、当然ながら他にも獣人はいる。

その中でも二つ名を冠するだけあって抜きんでた存在である。


その「勇者」が攻撃してきたのだ、おそらく帝都奪還のためだろう。


少年兵二人は震えあがっている。戦力にならない。

ゴーレムが起動していれば何とかなったかも知れないが、機能停止したまま倒された。

「最悪だ。」

俺は立ち尽くした。



---from ラーマ side---


「なんだ。拍子抜けだな。」

俺は簡単に帝都に入ることができた。


地底国家は帝国も含めてダンジョンで繋がっている。

だからダンジョンの出入り口を抑えてしまえば防衛はしやすい。

特にダンジョンは大軍が通りにくい、移動に最適なのは、せいぜい4名ぐらいだろう。

そのため、ダンジョンの出入り口は強固な防衛ラインが引かれているのが通常だ。

出てきた最大四名程度の侵入者を各個撃破すればよい。

防衛は簡単である。


だからこそ四天王のような一騎当千でなければ攻めるのは基本難しい。


だから俺も単騎で帝都奪還にきたのだが、あっさり侵入できてしまった。


目の前に防衛用のゴーレムらしきものがあったので、攻撃したが、あっさりと沈黙した。


目の前にいるのは俺に震え上がる少年兵2名と兵士の合計3名だけだ。

これで俺の侵入を防げると思っているとしたら甘すぎる。


「アオイは四天王屈指の戦術家という話しだが、このような温い防衛をするとは噂だけなのかも知れないな。」


俺はそう言うと宰相ユミル様からもらったスクロールを開く。

地底国家の国攻めは、一騎当千の猛者がダンジョン出入口の防衛線を抜けたら魔法で兵を展開するのが常套。


俺もその常套通りにする。


スクロールを展開し、必要な呪文を唱えると

俺の周りに鱗の鎧をまとった戦士の一団が出現した。


宰相ユミル様が言うには竜牙兵というらしい。

サイズは普通の人間と同じだが竜の牙から作った一種のゴーレムで竜の攻撃力と守備力を持ち、命を持たないためどんな無茶な指示でも問題ないという。


まさに攻めるにうってつけの兵士たちだ。


さあ、とりあえず目の前で震え上がっている兵士3人を血祭りにあげようか。

このような役立たず、生かしておいても役に立つとは思えぬ。



---from カク side---


「お前ら逃げろっ。」

俺は目の前に現れた敵将ラーマやそのラーマがスクロールで呼び出した兵士を見て、腰の剣を抜きつつ、少年兵二人に声をかけた。

「わああああああっ。」

少年兵の一人が、俺の「逃げろ」の一言で叫びをあげて逃げた。

よほど怖かったのだろう。


ふと見ると、残った少年兵の一人が俺の横に立ち、剣を抜いている。

「おい。バト。何をしている。俺は逃げろと言ったはずだ。」

「カクさんこそ何してるんです。カクさんも逃げないとヤバいですよ。」

「こういう時は足止め役がいないといけないんだ。それより、お前が逃げなきゃ困るんだよ。アオイ様やレンジャーワンに連絡する奴がいないとな。俺はその連絡する奴が無事に逃げ切るまで、ここで奴らを足止めする仕事があるんだよ。ガキは早く逃げな。」

「なら、足止め役は一人でも多い方がいいですよね。」

「・・・おい、さっきのゴーレムの動力を切らしたことを気にしているなら・・・。」

「気にしてないわけないじゃないですかっ! 僕達の所為で、この帝都が危うくなっているんです。せめてゴーレムがいれば違う方法もできたのに。」

「・・・反省してるんだな。」

「当り前です。」

「なら、逃げろ。生き延びてその反省を次に生かせ。じゃねぇとその反省も意味がない。」


「その通りだ。だからこそ逃がすわけにはいくまい。」

その声に振り向くと「勇者」ラーマが突っ込んできた。

くそっ。俺は少年兵バドの前に立つ。


剣を上段から振り下ろす。


「勇者」ラーマは素手で俺の剣を振り払った。

「うそだろっ!」

その後、強烈な蹴りで吹き飛ばされた。

「がはっ!」

地面に打ちつけられて、体が悲鳴をあげる。

やべぇ。

今の一撃で体が動かねぇ。


あそこには少年兵バドが一人で残っている。

あいつを逃がさなきゃならねぇんだ。

体よ。動けっ。動けよっ!



「gandir!」

突然、魔法の矢が出現しラーマが吹き飛ぶ。

「gandir!」

「gandir!」

「gandir!」

「gandir!」

・・・・


魔法の矢は一発だけではなかった。

ラーマが集中砲火を浴びている。


大丈夫か。あれ。

ラーマ身動き一切できてないぞ。

死んだんじゃないのか。


俺が振り向くと3人の戦士がいた。

アオイ様そして、その仲間であるレンジャーワンの2人


「助けに来てくれたのか・・・。」

俺は脱力する。


あの人たちが来てくれたのであれば、もう大丈夫だろう。


「行くよっ!」

「うむ。」

「はいっ!」


アオイ様の号令で彼らは一斉にドラウプニルなる神器をかざす。


「An armor changes Wodan」の機械音が鳴り響く。


アオイ様のからだが青い全身スーツにつつまれる。そしてマントのような青藍のパーカーとフレアスカート。鍔の広いとんがり帽子を被り。杖を持った。魔法使い然とした姿と変わる。


「Completion! The magicians・blue」

変身完了の機械音と同時に青い魔法使いに変身した。。



「An armor changes Tor」の機械音が鳴り響く。

レンジャーワンの一人の体が派手な真紅の西洋甲冑のようなものに覆われる。

腰回りは大きなスカート装甲。

肩の倍はある巨大な肩当に、膝から下もフレア装甲。右腕には二回りも大きな円筒形の腕あて。左手には腕には炎をデザインしたようなシールドが装着される。


「Completion! The Fighter ・RED」

機械音と共に真紅の重装戦士に変身した。



「An armor changes Frey」の機械音が鳴り響く。

レンジャーワンの一人の体がド派手な黄色の全身スーツと軽鎧に覆われる。

フルマスクのようなヘルメットに頭部が全て隠された。腰に大剣、背にはマントを装備している。

「Completion! The Commander・yellow」

機械音と共に黄色を基調とした黄金の戦士に変身した。


変身したレンジャーワンが「勇者」ラーマの召還した兵士団にむかって駆けた。


迎え撃つ帝国の兵士達。


だがアオイ様が変身したアオイ魔法使いの魔法弾に正確に顔面を撃ち抜かれて倒れていく。


「錬金! あんどー。レーヴァティン!」

黄金の戦士が二輪の乗り物を大量召喚する。

そして炎の剣から生み出した炎を、これまた大量の人型にし、その二輪の乗り物に載せた。

その炎の人型を乗せた二輪の乗り物が帝国の兵士に次々と突撃を敢行する。

敵の帝国兵も命知らずなのか、その突撃に真っ向正面から迎え撃つ


戦場となったこの一面に互いがぶつかり合う激突が繰り広げられる。


その激突の中を駆けるレンジャーワンの一人。真紅の重装戦士。

その先には帝国の「勇者」ラーマがいた。


そう言えばレンジャーワンの真紅の重装戦士は「地上の勇者」と呼ばれていた。

獣人戦士の「勇者」と「地上の勇者」の対戦となった。


結論から言えば「地上の勇者」の圧勝だ。

ラーマが持ち味の身の軽さで死角に回り攻撃を仕掛けるも、「地上の勇者」は最小限の動きで払い。カウンターを浴びせる。


逆にラーマが素手で俺の剣を払ったように、「地上の勇者」の電撃を伴った突き払おうとするが、その拳の重さに逆にラーマの腕がひしゃげた。


強い。


伊達に帝国四天王を相手に撃退してきただけはある。

帝国四天王未満のラーマでは文字通り手も足も出ない。


「おのれっ!」

不利を悟ったかラーマはスクロールを取り出す。

「Fimbul!Jǫtunn!Fimbul!draca!Fimbul!Óscópnir!sœkja!  fé!」

あれば人化解除の魔法。


帝国民ならだれでも知っている。

帝国が地底国家群を制圧した魔法


ダンジョンは兵隊の進軍には無理だ。

だからこそ防衛しやすい。


そこを帝国は巨大モンスターを人間サイズにしてダンジョンを移動させ、進行先の国についたら先程の魔法で人化魔法を解除し、巨大モンスターに暴れさせ、その隙に制圧する。

帝国の必勝法。


だが、違和感がある。


ここには鎧をまとった帝国兵とラーマしかいない。

人化魔法を解除する対象がいないはずだが・・・?


この俺の考えは間違いだったようだ。


このラーマの魔法に呼応し帝国兵達が巨大な骨になる。

その骨が集まり一つの巨大モンスターとなった。

竜のスケルトン=スカルドラゴンだ。


「みたか!レンジャーワンっ! これが宰相ユミル様からいただいた竜牙兵の真の姿よ。」

勝ち誇るラーマ。


そうだろう。

その20mを超える巨体。

そして骨とはいえ、最強モンスタードラゴンなのだ。


「おいでスキーズ。大砲の出番です!」

『イエス。マスター』

黄金の戦士が呼びかけると、どこからともなく空飛ぶ船が現れた。


あれは何度も見たことがある。

レンジャーワンが乗る船だ。


「スキーズ。ドラゴンブレスです!」

『イエス、マスター』

黄金の戦士がそう言うと、空飛ぶ船が変形する。

主砲が5つに増え、船体全体が竜のうろこなを彷彿させるトゲトゲしいデザインに変わる

船首像も竜頭となった。


5つの主砲をスカルドラゴンにあわせるような動きをしている。

「GAAAAAA!」

巨大なスカルドラゴンが威嚇なのか、大きく吠えて突進を開始する。

「させないっ! おいでゲー! フレキ!」

アオイ様がそう呼ぶと二体の巨大な機械仕掛けの狼が出現する。


一体が先程のスカルドラゴンの遠吠えに負けない、遠吠えをあげ、その振動波で動きを止める。


もう一体が動きの止まったスカルドラゴンに対して無数の鎖を召喚し、がんじがらめにする。


『ドラゴンブレス準備完了。3・2・1照射』

空飛ぶ船のアナウンスとともに5つの主砲からスカルドラゴンに向かってドラゴンブレスが放たれる。


一瞬でスカルドラゴンは消滅した。




その後、ラーマはレンジャーワンの真紅の重装戦士に無力化され、捕縛された。


そんで俺達はアオイ様に

「バカなの? 最前線だから、危険だからゴーレム配備してんのに、そのゴーレムを動けなくしちゃうなんて、死にたいの?」

と説教を食らい。


バツとしてこの帝都にあるゴーレム全部の整備を言い渡された。


意外だったのが少年兵の内、バドだ。

てっきり、この罰から逃げ出すかと思ったらきっちりやり遂げた。


理由を聞くと

「俺の所為ですから。」と言った。


うん。こういう奴は伸びる。

失敗を糧にできるんだから。


俺はバドの頭をくしゃくしゃに撫でた。

【次回予告】

十人衆最初の刺客を退けたレンジャーワンに対抗しるべく十人衆もパーティを組む作戦をたてた。

十人衆チーム対レンジャーワンチーム

勝つのはどっちだ?



次週、episode33 チーム

毎週 日曜日 9時30分 更新

ブックマークよろしくお願いします。



※2026年5月24日修正

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ