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第3話 ポン引きみたいな神様に跳ばされて

もうちょっと日常パートかダンジョンパート

やってから過去話にした方が、よかったやもですが

うーん、ここら辺、どんだけのスパンでやると自然なのか

案配が未だにね…

とはいえ、2話で戦争起きるハイスピードよりはマシかな…

死ぬほど痛い…

というより、死ぬ痛みというのは

今まで味わった事の無い壮絶な痛みを感じ

一瞬で意識が無くなるモノらしい。

猛スピードの車に跳ねられて

吹き飛ばされて即死。

何か思い残す事とか

走馬灯とか、そんなの見る間も無く絶命した。


ハズだった…。


自分がその瞬間に消えたハズなのに

俺はもう一回、目を醒ましてしまった。

そう、なんとも分からない

宇宙に漂っているのかのような

フニャフニャなよく分からない空間で。


そこで俺は、緑髪の、ともすれば英雄譚に出てくる

主人公の英雄勇者のような精悍な男を目にした。


「君、良い魂してるね?

 異世界転生しない?」


その男は、ニヤけた顔で親指を上に立てて、そう言ってきた。


「…は?」


それまでの壮絶な精神状態は

その一言で、一瞬で吹き飛んだ。


「あ?えっと? そんな、

 『君、良い体してるね?自衛隊に入らない?』

 みたいなノリで、貴方、何言ってるの??」


俺はつい、マジツッコミを入れる。


「あー、そのね、うん…

 えっと、申し訳ないんだけど、

 君、手違いみたいなので死んじゃってさ…」


「は?手違い?」


不穏な言葉を聞く。


「えーっと運命曲線ていうか

 確率の運命性っていうか、うーん

 まぁ、そんなのよ。」


「いや、分からん」

 

「うん、まぁ普通の人間だしね

 それ分かるワケないから、うん

 ともかく、君、死ぬはずじゃなかったけど

 死んじゃったんよ…」


何か、とんでもない事を言うハンサムな兄さん。

いやいやいやいや

ちょっとまって、手違いで死んだって何。


「というか、貴方、誰?」


そこでようやく俺は普通の疑問を口にできた。


「あー、えーっと、うん

 君達の認識では、神様でもいいかも…」


「神様?」


え?こんな怪しい兄さんが神様?

え? マジで?


「うーん、超越存在っていうか

 空間境界を越えた者っていう奴で

 厳密には、君達の言う所の神様じゃないんだけど

 君達の基準では、超越存在だから

 まぁ、ギリ、神様でもいいのかなって…」


「何言ってるの? 貴方…」


「う~~ん、ともかく、大雑把に言えば神様、神様。

 色々制約があって、完全に何でもできる神様じゃ

 無いんだけど…そう…

 手違いの運命操作で、死んでしまった魂を

 異世界に転生させる事が出来るくらいは

 たぶん、神様かな?」


「は?」


「ともかく、君、死んじゃって

 ちょっと、申し訳ないので

 せめて、異世界で、残りの人生を

 上手い事、帳尻合わせてくれないかなーって

 そんな感じ?」


「あーーー????

 帳尻合わせ?は?は?はぁぁぁ??」


何かものすごくとんでもなくて

ものすごく無責任な事を言われて慌てる俺。


そして体も無いのに脳裏に妙な記憶が走る。


「うっ…何か、こういうの、アニメで見た事あるな?

 なんだっけか?

 でも、何か、ポンコツな女神様が

 こういうやり取りするんじゃなかったか?」


俺は昔見た、異世界に吹き飛ばされるときに

怪しくて失礼な女神が無茶苦茶を言って

転生していくような、酷いアニメを思い出す。


「あー、そういうの?

 最近はさぁ、ジェンダーレスって奴?

 よく知らないけど、

 女ばっかりにその仕事させんなやって感じでね、

 男もね、こういう導きをする感じでサァ…」


そう肩を落としてタハハハと笑う、自称神様。

その言葉を聞いて俺は顔を引きつらせた。


「ジェンダーレス…

 そんなの神様の世界にもあるの?

 なんか、神様の世界も世知辛いんだな…」


その疲れた顔を見て、冗談ではなく本気の雰囲気に

俺は変な同情をするしかなかった。


「そうそう、わりと、大変なんよ…

 なのでね、異世界、行って欲しいわけ。

 回答はね、”イエス” か ”はい”でお願いしたいの

 他の予定も競ってるから…手短にね…」


「…あ?

 待てよ! ”イエス” か ”はい”って、一択じゃねーか!!」


「うんうん、そう。

 拒否権、最初から無いの。

 もうそれ以外、処理が無いんで…

 ゴメンね、まぁ運命だと思って諦めて」


さらっとそう言い切って、満面の笑顔を浮かべる自称神様。

俺は当然の様にキレた。


「ふざけんなよっ!

 じゃぁ話の流れからすると

 お前の、神様か何かの手違いで

 俺は車に轢かれて、死んで、異世界転生!?」


俺は今までの流れを整理して

非常に不条理な今を、そうまとめて問いかけた。


「そうそう、そういう事。

 ゴメン。本当に、ゴメン。

 謝るんで、これで、納得して」


そんな問いをあっさりと肯定して

てへぺろしながら、手を合わせてゴメンナサイのポーズをする

悪魔の様な自称神様。


「納得できるか!!」


その誠意の無い有様に、俺は当然キレた。


「まぁそうなんだろうけどね

 もう、どうにも出来ないしね…。

 ああ、時間が競ってきて

 もう、転生処理始まったんで

 まぁ、事後承諾的なの、これでね」


言って手のひらを左右に振る、ソイツ。


「待てよっ!!

 何考えてるんだ、ふざけんなっ!!

 ポンコツの神様が!」


「あー、えっと、申し訳ないと思ってるんで

 転生先で、何とか生活をカバー出来る様に

 特別な能力をあげるんで

 これで、許して

 マジでさ」


「許すとか許さないとか

 そういう問題じゃねーだろ!!

 何も分かんないんだけどっ!!」


人の言うことを全く聞かずに、淡々と自分の話を進めるソイツ。

俺は絶叫するしかなかった。


「あーえっと、与える能力は

 一見、地味な『万象強化』の能力あげるよ。 

 ちょっと、渋めのスキルかな…

 でも、本当は凄い、時間操作系の次に

 ヤベークラスのスキルなんで

 そこら辺で、手を打って欲しいというか」


「はぁぁぁぁぁぁ!?

 人の話、聞けやぁぁぁ!!!!」


「その能力は使いようによっては

 世界の王になれる事もあるし

 まったく使えなければ、

 ただの便利屋おじさんに終わるかもしれない。

 2面性があるんだ。

 だから能力を生かすも殺すも

 君の求めるモノ次第だよ。

 何とか、頑張ってみて」


「ちょっと待て!

 ちょっと待ってくれ!

 もっと詳しい話を!!!」


というやり取りをしている時

突然下から、何かもの凄い力で吸い寄せられて

俺は何が何だか分からない渦の中に

吸い込まれていった。


「応援してるよ~~~」


「応援してるじゃねぇぇぇぇぇっ!!!」


そして俺は、この世界に転生した。

唐突に、残酷に。


赤ん坊からやり直しという

ハードモードではなく、

神様とやらに用意された、あっちの世界の俺とちょっと似た体で

俺は目を醒まし、第2の人生がスタートしてしまった。


今から思うと、アイツ、神は神でも

邪神の類なんじゃないかと、疑っている。


いや、やってる事が邪神のそれなんで、邪神でいいだろ、もう。


まぁ、神様の言うとおり

”申し訳ないので”、と貰った『万象強化』の能力で、

なんとか過酷な新しい世界でも、生活が成立して

この世界でも生きていけてるのだが…


しかし…


文字通り、車に跳ねられて

転がり落ちて、俺は異世界に居る…。


そしてまた、モロモロあって

嫁というか、性奴隷を引き取る事になって

ずっと拠点にしている借宿の2階の一室で

フィアと夜にイチャイチャしている…。


…………


そう、毎日、美少女とイチャイチャしてるので…

結果的に…車に跳ねられるのも

悪くは無かったのだろうか…と思わなくもない。


…………


いや、幸せなんだけど…

幸せなんだけど…

この状態になるまでの、侵入角度というか

角度の問題がね…


うん…。


マジで、未だに、何か分からんのが困る。


いや、やっぱ、納得だけは出来ないか…。


何だよ、邪神の手違いかで死ぬ運命間違ったんで

異世界に転生して帳尻合わせてねってさぁ…。


こういうのアニメでよく見てたけど

でも、たいがい、『魔王を倒す勇者に』

とか、『世界を何らかの危機から救え』

とか、あるじゃん…


ねぇ?


あると思うんだよ…


思うんだけど…


フィアに、何か世界に魔王とか

世界消滅の危機とか、あります?

って随分前に尋ねたら


「え?ええ??

 そんなのあるんですか??

 その、御伽話に神様と神様が戦って

 天地が創造されたとかいう

 創成神話とかありますけど…

 ま、魔王???

 私、農民の娘なんで

 そういうのが居るとか

 聞いた事がなくって…

 何か、人族ではない怪物が

 治める国があるとかは聞いた事もありますけど

 それが魔王とか、そんなのなんですかね?」


と、びっくりされて

少なくともコンピューターゲームに

出てくる様な、『私、悪ですから!』と

完全にそれになってる魔王とか

そんなのは居ないらしい。


なら、俺は、ポン引き神様に騙されて

真実も知らないままに、魔王討伐に送り込まれた

数あわせのなんちゃって勇者では?

とそれらアニメの亜種展開を疑っても、そうでは無いらしい。


となると、言葉通りに

『手違いの埋め合わせに

 異世界で残りの寿命を全うして』

と、無目的に放り込まれた

憐れな人間…という事になって…


その事実を受け入れないとダメなのだと

数か月、この世界で生きてきて、ふいに自覚したある日…


……泣いた。


ちょっと泣いた。


かなり泣いた。


いや結構泣いた。


本当は物凄く泣いた。


フィアに縋り付いて情けない程に。


あっちの世界で28年間

特に冒険が在ったわけでは無い

平凡で灰色感溢れる生活をしてきたが

不幸だと思えたわけでもなく…


しかし、この世界に、なんちゃって神様に

吹き飛ばされたのは

ちょっと…

かなり……

不幸だと思えて、泣けた…。


泣いた。


でも今は、フィアと毎日

イチャイチャしてるんで

プラマイゼロか、プラス寄りなので


不幸とも言えない今の自分に

苦虫を噛みつぶすような顔になってしまう。


本当に、何だったんだ…

アレはいったい…。



――――――



少し昔を思い出し、ため息をついた後に

俺は湯の入った桶を持ってきては

体を湯で洗う事にした。


透け透けの下着姿のほとんど裸のフィアを抱き寄せては

湯を浸した布タオルの様なモノで

昼の仕事で汗になっている体を拭こうとする。


「だ、だからご主人様っ!

 そんなのは自分でしますからっ!!」


挿絵(By みてみん)


何時もの様に真っ赤になって抗議するフィア。


「ええい、五月蠅いっ!

 ご主人の楽しみを奪うなっ!

 フィアの柔らかい体を、全部もみほぐしながら

 拭くのが悦びなんだっ!」


俺は夜の営みの為に、体を綺麗にする名目で

夜の営みの最初を始める。


対外的には性奴隷だろうが、実質的には嫁なのだ。


嫁の体を洗いながら、揉み心地を愉しんで

嫁の体に快楽を与える事の何が悪いかっ!


「ひぃーん!

 これじゃぁどっちが奉仕されてるのか

 分かりませんよぉ…

 メイド的に奉仕するのが

 今の私の仕事なのでは?」


俺のキレイキレイ動作に

涙目に成りながらも、喜んでいるフィア。


「性奴隷だろうが嫁だろうが

 ご主人様が可愛がっていけない

 理由など、無いのだっ!」


そう言って俺は嫁の体を拭く。


相変わらず、なんという素晴らしい体だろう。

この年でこれだけ育つとか、貧困農民出身としては

完全にバグってるだろ、この子…。


しかし、拭きながら同時に哀しくもなる。


フィアは可愛いし、肌も綺麗だ。


しかし、湯だけの布タオルで

汚れを全て落とすのは無理であった。


どうしても、”なんとなく”の汚れが取れない。


こんな綺麗な肌ならば石鹸を使って洗ってやれば、

もっとピカピカになるだろうに

石鹸で泡泡にするなんて

一般市民には無理なのだ。


上質な石鹸は貴族ぐらいしか毎日使えないし

高級品であって、1つ、

あっちの世界価値で6000円以上するもので、

買えなくもないが、毎日使うには高級過ぎるというか

ともかく、価値がここでは全然違うのだ。


何より、石鹸で泡泡にした後

どうするかが問題だ。


借宿の木の床に、石鹸水をぶちまけるのか?


1日およそ10ゴールドの稼ぎ…

1ゴールドが、だいたい、人間の熟練工の日当なので

あっちの世界の価値観では、1万円くらいだ。


つまり、ダンジョンに潜って

怪物の貴重資材を持ち帰ると、

1日10万円の稼ぎをしているのが現状だ。


なので、上質石鹸くらい買おうと思えば買えるのだが…


しかし、あっちの世界での風呂をこっちでしようと思えば

大きな水桶を特注で作って、

使用人か何かに薪で湯を沸かして貰って、

それを水桶に入れ湯桶に入って風呂をするという

非常に入るまでに長々しい作業工程が必要になり

更に、体洗いをするなら、

流れる水を排水する排水構造が必要であって

そんな構造、いわゆる『風呂場』を作らないといけないのだ。


あっちでは、あんなに簡単に入れた風呂は

こっちの世界では、貴族様ぐらいしか

建築も維持もできない巨大システムなのである。


ゆえに、稼ぎは十分であっても

こんな湯桶で、湯タオルで体を拭き合うという

せせこましい洗浄作業になるのだった。


こんな哀しい毎日なら

嫁の体をキレイキレイにして

その柔らかさを愉しむしか無いじゃないか…


「あ~~~~~~っ風呂に入りてぇぇぇ」


また本音を俺は叫ぶ。


俺はフィアの体を拭いて、

その乳や尻の感触を愉しみながらも

あっちの世界の風呂が恋しくて

涙を流すしかなかった。


そしてフィアにも俺の体を拭いて貰うと

そのままベッドに押し倒して

フィアを快楽の海に沈めて、

悦びの声を上げさせる。


「ご、ご主人様っ!!

 毎日こんなに、良くされて

 私、本当に性奴隷で引き取られたのでしょうか?」


「もう嫁でいいだろ?って言ってるだろう?」


「う、嬉しいですけど…

 うううっ、お嫁ってこんなに良いモノ…

 なんですねぇ…」


そう言っては、愛と愛をぶつけ合った合間に

抱きしめあって言葉を交わす。


まさか、このフィアを可愛がりたい情動が

風呂に入れないフラストレーションから

ほとばしってる等、彼女は理解もできまいか…


愛しているのは自分でも納得している。

だが、愛情が生まれてくる源泉が

おおよそ、この世界の人には理解もできない

そんなモノなのだというのが、辛い。


だが、あの『風呂』に何ヶ月も入って無い、この憤り。


風呂に入れないんだぞ?

日本人が、風呂に!?


もう何か月も!!


俺だけでなく、このフィアを…

俺を、この世界の孤独から救ってくれるこの子を

あの湯の中に入れて、石鹸で髪から足の先まで

泡泡にして洗って綺麗にしてやりたい…

貴族婦人と見間違えるほどの美しさまで

磨いて引き立ててやりたい…


そんな情動、やはり、理解はできまいか…。


こんな衛生が中途半端で、

汚れを落としきれないベッドで

汗だくになって抱き合っている

『まみれ』と共にある二人の現状。


哀しい。


この現状をどうにもできない自分が哀しい。


こんな時、頭の良い奴なら

あの世界の知識を用いて、この世界にある上質石鹸より

もっと素晴らしい石鹸でも作って、

洗浄革命でも起こせるかもしれないが

哀しいかな俺は頭が悪い。


石鹸の作り方など知らんし

石鹸の材料なんか、何で出来てるか知らん。


『万象強化』という能力は

生活の基礎を底上げしてくれるのには

とても優秀な能力だと思う、


しかし…俺は、こんな能力より

もっと欲しかった力がある…


「ス、スマフォくれ…

 あれで検索したら、何だって出来る…」


また、愚痴が出た。


知識を幾らでも手に入れれる万能装置。


それが、こんなサバイバル生活の様な世界では

どれほど有力な力になるというのか…。


『知識は力なのだ』…という事を

この数ヶ月、痛いほど実感してしまった。


だからこそ、あの世界が恋しくなる。


あの当たり前と思っていた世界が、

当たり前でなくなった時、

あの世界がどれだけ凄い世界だったのか?

それを深く理解して、戦慄する。


どうして俺は、石鹸の作り方一つ

学ぼうとしなかったのだろう?

その知識があれば、

こんなイライラを感じる事もなく…


等という…必要に出会って

初めてその存在の大事さを知るという悪循環に、

俺はまた項垂れた。


馬鹿なことを何度も考える。


どこの超人が、予め、異世界転生する自分を予想して

そこに必要な知識を、事前にため込むというのだ?


車に轢かれたら異世界に居るような俺だぞ。


どうしてありとあらゆる事を、

知識として持っているというんだ!


俺は何も知らない!

俺は何も知らない!

この世界で生きるのに有利になる知識など

俺は何も知らないのだ!!


だから、その苛立ちと哀しみを

フィアを抱きしめて、紛らわせようとするのだが…


そうやって抱きしめると

フォアは顔を真っ赤にしながらも

嬉しそうに、はにかむ。


その後に、少し、寂しそうな顔をして

何時もの台詞を口にするのだ…。


「ご主人様に、こんなに愛されて

 私、凄く幸せです…

 親に性奴隷として売られても、

 幸せになれる事ってあるんですね…」


そう言って俺の胸の中に、顔を強く押し当て

何とも言えない表情をし、その後に…


「でもだから…

 だから…

 私、ご主人様の…赤ちゃん…

 やっぱり欲しくって…」


そう言って、子種を彼女の中に

今日も出さなかった事を、緩く咎めてくる。


やめて、今からでも、子種を注ぎたくなる事

言うのやめて。


「フィア、我慢だ…

 家を買うまでは、俺達、我慢しないと…

 お腹の大きくなったお前を

 安全な所にかくまうには、家が要るし

 今の稼ぎを続けなければ、二人の家が買えない。

 まだ、子供は早い。

 俺だって、お前を孕ませたい。

 お前を間違いの無い嫁だと言いたい。

 でも、そうやって幸せになる家が、まだ無い

 だからな…」


俺は、最近の、毎日をやり取りを

今日も口にする。


「わ、わかってます。

 わかってるんですご主人様…

 でも、ご主人様が悪いんです…

 私を毎日、滅茶苦茶に幸せにして…

 私は不幸じゃないって

 一生懸命、慰めてくれるから…

 だからどうしても、

 ご主人様の愛を、お腹に宿したくなるんです…」


そう言って、フィアは僅かに涙ぐんだ。


その言葉に俺の心は撃ち抜かれる。


どうしてやればいいのだろう…。


親に売られて帰る場所が無くなった彼女を

幸せにしてやるには…


俺は、親に性奴隷として売られる

なんて事はされた事が無いから

彼女の本当の痛みを分かってやれない。


月並に、とても辛い事しか、分かってやれない。


だからせめて、その肢体も心も求めて

気持ち良くなる所を、ずっと気持ち良くさせて

今の彼女を喜ばす事しか、してやれない。


心地よさとと快楽を与える事が

彼女の幸せになっているのか

本当は分からない。


でも、そうしてやる事で

彼女が笑顔になってくれるから

これはこれで良いのだとは思う。


いや、本当は言葉通りなのだろう。


彼女を孕ませて、互いに疑い様の無い

夫婦になってしまえば、

彼女の不安を取り除けるのだろう。


『もう私は捨てられないんだ』


という証を与えれば。


そんな事は分かってるし

そうしたいのは、やまやまなんだ。


だから結局、最大のネックは『家』なのだ。


家があれば、風呂だって作れるし

フィアに子供を産ませる事も

こんな借宿よりは、安心して出来る。


そうなのだ…

結局、全ては『家』から始まるんだ…


家があったら、色々な問題が前に進む


だから、家が欲しい…


欲しいのだ…

戦闘シーンとかねぇー

もっと入れて、戦ってる感も出した方が

いいんだろうけどねぇ…

「それ、後でも良くない?」

と思っちゃったのがなぁ…

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