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第21話 死んだら人は優しくなれる

うーん、あんまり意味が無かったんだけど、

途中でタイトルに絡む一文が出て来て

「まぁ小説だと言ってるんだから

 この文章をキーにタイトル回収しようか、意味ないけど…」

ってタイトル回収、無理矢理しましたけど、特に意味はありません

ちょっと、様式美をしてみただけ


「こんな事お願いしてるのに

 更に、お願いするのも恐縮ですけど…

 それでも…

 少しでも私の事を好きでいてくれるのなら

 今だけはフィアさんの十分の一でも

 愛して欲しいな…なんて…」


そう言って彼女は、はにかんだ…


挿絵(By みてみん)


そんな気丈な彼女に震えて…

俺は彼女を抱きしめ…


しめ…


「あの~~」


俺はそこで横を見た。


床に座って、俺達を見ている

オジサンとフィア。


「凄くやりにくいんですけど…」


俺は、体にかかった【依頼(クエスト)】の痛みに

耐えながら、そう言う。


「まぁ、我々は置物だと思って

 続けてくれたまえ」


オッサンがトンデモナイ事を言う。


「よ、嫁として…

 御主人様のなさる事は、

 全て受け止めますので…」


瞳を潤ませて、そう言うフィア。


こんな2人に監視されながらとか

祈祷の【依頼(クエスト)】がかかってなければ

とてもではないが、

欲情を維持する事が出来ず

冷静になってしまっているだろう。


この祈祷の効能が恐ろしいと言うべきか…。


「まぁ、その子も貴族や王族みたいなモノだ。

 ある一種、身分の運命と思って

 そこは割り切るしかないな…

 普通の法皇の子として生まれていたら

 他所の国の貴族か王族に

 無理に輿入れさせられて

 こうなっていたかもしれんしな…」


そう言ってニコニコしてるオッサン。


「は?」


よく分からない事を言うので

それを問う。


「立会人という制度があってな…

 2つの国で同盟条約を結ぶとき

 同盟の条件として

 2国の王子と姫との婚姻で

 同盟を実現する場合が多いんだ。

 その婚姻の儀の時に

 新婚初夜をちゃんと2人で行ったのか?

 それを司祭などが一緒に立ち会って

 確認する事がある…

 その様な司祭や監視を初夜の立会というのさ…」


オッサンは突然にそう言った。


「は?え?

 王子と姫との新婚初夜に、

 司祭が立ち会う?」


俺はその説明に眉をひそめた。


「なんだその大きなお世話の係は!」


俺は泡立った。


「仕方無いだろう?

 王子と姫がちゃんと2人で

 子作りしてるか第3者が確認しないと、

 生まれてくる世継ぎには

 王位継承権が発生するんだから…

 姫が不倫で、他所の間男の子を孕んで、

 それを王子の子と偽れば

 王位継承権が本来は無い子が

 王座に付くことになる。

 そんな事が起きれば、

 直ぐに王家は大混乱に陥って

 民衆にも余波が行って国が傾く…

 そういう事が無いように

 中立性がある司祭が監視するんだ。

 私も数度、やらされた事があるよ」


言ってふぅと息を吐くオッサン。


「うへぇ…身分の高い人の世界は

 そんな事が起きるのか…

 恐ろしい話だな…

 …………

 …いや、そうだとしても

 俺には関係なくないか!?」


俺は尊き人達の、意外な気苦労話を聞き

少し、王族貴族も大変だなぁ、とは思ったが

今のこの状況で、それが必要だとは思えなかった。


「何を言ってるんだ…

 聖女の聖女たる所以を、

 破壊する様な試みだ。

 映像記録の監視も必要だし

 何か不正や不手際があった時の立会人は、

 王家の婚姻なんかよりも

 よっほど必要な事だ!

 まぁ、私が、君が、姪っ子に

 想定外の乱暴をするかもしれないと

 心配してるから居るというのもあるが!」


そうオッサンは言う。


「いやいや最後のが本音だろう?

 もうそこまで言ったら、

 親馬鹿の極限だと思うが…」


俺はオッサンの

相変わらずの無茶苦茶に閉口した。


「ははは、祈祷で強制的に

 君に行為を強要してるからね…

 行きすぎた行為になっても

 多少仕方がないから、

 そこは私の最後の責任だし…」


「そうかよ…」


俺はその言葉に、

ただ閉口するしかなかった。


「一つだけ、聞きたいんだが…」


「なんだい?」


俺は今の状態になるに至って

どうしても分からない事があり

それをオッサンに尋ねる。


「今から思い起こすと、

 アンタの発言は、

 メイが俺に好意を持ってると

 確信していての数々に思えるんだが…

 どうして、知っていたんだ?」


俺はそれを尋ねる。


どう考えても滅茶苦茶なのに

メイが俺を好きだったという事を

このオッサンが分かっている前提だと

状況を把握した上での、お節介で強引な仲人の、

くっつけ工作であったと振り返れる。


「いやだって、事前に知ってたからね…

 最初に言っただろう?

 猫の使い魔に監視させていたって…」


「あ」


「あ」


その言葉を聞いて、

メイとフィアの2人が間抜けな声を上げた。


「は?」


俺は少し意味が分からず、声を上げた。


「この2人の子がね…

 君が寝ている時に、2人で女の子会話を

 この3日間、よくしてたんだよ…

 その会話を聞いているとね

 本人は隠してるつもりだったんだろうが

 メイヴィアは、こういう事に慣れてない子だ、

 端から聞いてたら、バレバレだったんだよ…

 君に対してどんどん好意を抱いているのが…

 2人の会話でよく分かった。

 君も、ウチの子に好意的だったし

 ああ、これなら十分、脈があるなと…

 最初からね…」


そう言ってオッサンはニッコリ笑った。


それを聞いてフィアは横を向き

メイは恥ずかしさのあまり

自分の手で自分の顔を被っていた。


俺は思わず突っ伏した。


「最初から最後まで、手の平の上で

 完敗って事かよ…何もかも…」


俺はそう言って、ちょっと涙ぐむ。


なんかこのオッサンと対峙してから

俺達3人、良い所無しなんだが…。


「ははは、それが年の功さ…

 力なんて、積み重ねた時間が

 全てを支えてくれるモノだよ。

 君も、己の力が足りないと思うなら

 積み重ねる事だ…」


言ってオッサンは、ただ笑う。


俺は、もうそれ以上、

言葉で抵抗するのを諦め

この目の前で待たせている

すっごい美少女を、手籠めにするのを始めた。


………

………


俺は己の体に走る痛みに抗いながら

ともかく頑張る。


………

………


それを横で監視している、

オッサンとフィア。

監視されてするのは、気まずいなぁ

やっぱり。


………

………


色々、メイの良い声が漏れているが

これはR15なので、具体的に表現できない。


………

………


「なぁ…フィアさん…」

「はい?」

「君の旦那って、いつも、”ああ”なのかね?」

「あ~~え~っと…」


その質問に、難しそうに笑うフィア。

俺は聞こえていたが、あえて無視した。


………

………


「これだけたっぷりと、良くされるのでは

 そりゃぁ毎日、充実しそうだね…」

「私は御主人様の側を

 離れたくありません…」

「使い魔から性奴隷に見えてた君が

 凄く彼を思っていたから

 随分、大事にされてるのだなと

 分かっていたが…

 こんな感じか…なるほど…」

「毎日、良くされています…」

「これは、メイヴィアにとって

 本当にアタリだなぁ…」


俺は何も聞こえないフリをして努めた。


………

………


「あまり今は外野から、声をかけたくないが…

 ビタミン君…

 そんなに本能に抗って

 メイの為に頑張ってくれると

 君の体の痛みは相当だろう?

 もう少し、普通の男の様に

 ガッツリ行ってもいいのではないか?」


冷や汗をかきながら、オッサンはそう言う。


「うるせぇな!

 俺がやりたいようにして

 メイが痛がったら、意味がねぇだろうが!

 俺が痛むだけなら、

 俺が我慢すればいいだけだ!」


俺は彼女を無茶苦茶にしたがる

祈祷の本能的指示に抗って、

ともかくメイが痛がらない様に

良くなるように努めた。


「つまり、メイを幸せにする為なら

 己が傷つくのも厭わないと?」


オッサンは、そう尋ねて来た。


「それでいいだろう?

 彼女に痛みを与えて苦しめて

 それで俺は何が気持ち良くなれるんだ?

 こんな可愛い子は、笑顔にさせるのが

 一番いいじゃないか

 違うのか?」


俺はそう言って努めた。


「立派な心がけだが、

 私が今まで立ち会った王子とかは

 若さゆえもあるが、もっと強引というか

 直情だったモノでね…

 少し、驚いている…

 姪をそこまで大事にしてもらって

 嬉しいのは嬉しいが…

 しかし、どうして? という気にもなる」


オッサンはそう言って唸った。


「嫁を喜ばすのが、そんなに不思議か?」


俺はメイを大事にしながら

そう返した。


「君の年齢でそこまで達観してるのは

 やや不思議には思える」


オッサンはそう口にして首を捻った。


「俺、実は、向こうでは

 28歳で死んだんで、

 見た目ほど精神年齢

 若く無いんだがな…」


そう、ついつい俺は口走った。


「28!?

 20代になってるかどうかという

 外見ですが…」


その言葉に、下になってるメイが驚く。


フィアには一応、前に言ってはいる。

あまり信じて貰えなかったが。


「こっちの世界に、

 この体で半年前に転生して送り込まれて

 どうも、外側の神とやらに

 肉体年齢を若返らせて貰ったようなんだ…

 この体が、何歳なのか、俺もよく分からん」


俺は自分のこっちの肉体が何歳なのか

自分でも分からない事を告白した。


実は、フィアより若い15歳とかだったら

どうしようか…


いや、そんなの分かりようがないんだが…


「ふむ、精神年齢は28くらいか…

 しかしそれでも、

 達観している様には思えるが…」


そこでオッサンが口を挟んでくる。

俺は、その言葉に少し悩んで

返した。


「なら、それは俺が

 元の世界で死んだからだろうな…」


言って俺はメイのおでこにキスをした。

俺のキスにうっとりしているメイ。


彼女の声などはR15を越えるので

記述することができない。


「元の世界で死んだから?」


オッサンがそれを口にした。


「死んで分かる事があるなんて

 死んだ後の世界がなければ、分からん事で

 俺に起きたこんな異世界転生が、

 誰にでも常に起こるとも思えんが…

 でも、俺はそうなってしまったんで

 死んで分かる事が、分かってしまったんだ」


俺はそう呟いた。


「禅問答だな…

 こんな時に聞くのもナンだが…

 死んで分かる事とやらを聞いてみたいが?」


オッサンがそれに食いついてくる。


「凄く後悔する」


俺はそう、素っ気なく言った。


「ほお?」


オッサンが首を傾げた。


俺の下のメイは

俺の励みにウットリしていた。


「もう、自分の世界に帰れずに

 自分が大事に思っていた事や

 自分が大事にしなかった事や

 あれやこれや、こっちの世界で確認すると

 自分にとって、本当に大事な事が分かって

 凄く後悔するんだ…

 もう、それをどうする事もできなくて…」


俺はメイを良くするように努めながら

そう呟いた。


フィアもメイもそれに聞き入っていた。


「本当に大事な事とは?」


オッサンは興味津々にそれを聞いてきた。


「自分が本当に大切に思っているモノを

 一番、大事にする事や、素直になる事だな…」


そう言って俺は笑った。


「ふむ?抽象的だな…」


オッサンは俺の言葉に苦笑する。


「抽象的?

 もっと具体性か…

 具体的?具体的か…

 じゃぁ、こんなんじゃないか?

 ”自分が好きになった人を

  幸せにしてやる事”か?」


言って俺はメイを良くしてやる。


それにメイは反応して

俺を強く抱きしめ返した。


「好きになった人を幸せにしてやるか…

 それが死んでから分かった

 大事な事と?」


オッサンはずっと落ち着いて

それを尋ねてくる。


「だって、もう、俺はあっちの世界で

 それが出来ないんだ…

 『もっとこうすればよかった』

 『もっとああすればよかった』

 今になって、この世界で、

 そんな思いが幾らでも沸いてくる…

 でも、もうどうにもなんねぇ…

 もう帰れない…

 もう帰る場所が無くなった…」


言って俺はメイの髪を撫でた。

メイは髪を撫でられて、

凄く嬉しそうに微笑む。


「だからさぁ…」


彼女を俺から抱きしめてフッと笑う。


「そんな後悔、こっちでしても仕方無いから

 失った家族に、何かもう一回、

 言いたい事があっても、もう届かないから…

 だからさぁ…」


そう言って俺はフィアも手で招いた。


フィアはそれに最初は驚いていたが、

俺の招きに応じて

俺の側に来て抱きついた。


俺は二人を抱きしめた。


「もう一回、ここで家族を作って

 今度は間違えねぇ…

 この世界で幸せにして、笑わせてやりてぇ…

 家族をここで作って、

 失ったアイツらに、

 俺はここで、まだ元気でいますって

 無意味でも言いてぇ…」


俺はそう力なく呟いた。


その言葉に、オッサンは思わず肩を上げる。


「つまり、君には、

 幸せにしたい特別な隣人こそが

 君の大事な、家族なんだな…

 それを死んで悟ったと…」


オッサンはそう言ってクックックと笑った。


「死んだら分かる感覚があるなんて

 理解も及ばない事だ。

 誰だって、簡単には死ねないからな。

 なのに、言われると、何故か納得できる。

 不思議な話だ…」


オッサンはそう言って、重ねて笑った。


それに釣られて、俺もフィアもメイも笑った。


そしてその後は1人寂しそうにしていた

フィアも混ぜて、【依頼(クエスト)】をこなす。


痛みに抗いながら

良くしてやるのも慣れてきた。


オッサンも、その行動を何も言わずに見守る。


良くしてやることで

幸せそうになる二人。


それは俺の目に、とても良い光景だった。


ずっと見ていたい光景だった。


心が幸せになれる光景だった。


そうだ…


これだ…


これが求めていたモノだ。


俺はこれが欲しかったのだ。


そうか俺は、異世界に来て

ようやく手に入れたのか。


あっちの世界で欲しかったモノを

こっちの世界で。


欲しいモノというのは、

欲しい時には手に入らないモノ

なのだな…


そんな皮肉が、笑えてくる。


でも今、確かにこれが、ここにある。


俺にはかけがえのない、これが…。


だったら、俺は家を買おう。


こんな光景をずっと見ていられる

こんな光景を、すっとそこに置いておける、

この子達のための家を買おう。


2人か3人用って思ってたが

どうも、もっと多く住める家が

必要になりそうだ…


でも、それでも、


だったらそんな家を買おう。


俺を好きになってくれる子で

どうにも俺が人生の全て

助けないといけない子が

俺の前に2人も居るんだ。


なら俺達が生きて行く為の家が必要だ。


だから、仕方無い。


また稼いで、10人は住めるくらいの

家を買おうじゃないか…


いや、”作ろう”かもしれない。


この時代は、俺が思っている以上に

DIYが当たり前の時代だ。


資材を買って来て、

みんなでどんな形にするか考えて

みんなが住みたい、そんな家を作るんだ。


でも、そんな家があれば

この両腕の中にある大事なモノを

ずっと笑顔にしていられる。


そんな気がする。


だから…


…………

…………


そんな感じで『優しさ』を持ち寄って

なんだか大変な、

オッサンからの【依頼(クエスト)】が終わった。


メイは俺に寄りかかって

頬を赤らめて囁く。


「あははは…私、

 愛されて…しまいました…」


そう…


そんな、本来は悲壮な状況で終わるハズの

依頼(クエスト)】だったのに、

むしろメイが晴れやかな表情で

俺に寄り添っているのは、唯一の慰めか…


俺はメイとフィアと両方と腕を組んで

少しだけ笑った。


挿絵(By みてみん)


しかし、そんな良い感じの余韻に

オッサンがちょっとした不平を…


「アリアス派のバカ共に

 下郎役の君に、無残に犯される聖女の

 絶望的な光景を見せてやろうと思ったのに

 これでは、何か、

 嫁がずっと良くなってる

 模範的な夫婦の光景みたいで

 当初のイメージと違うな…」


録画した映像を確認して

そう不平を口にするオッサン。


「おおい!お前は

 作品にNG出すAV監督か!!」


俺は思わずツッコンだ。


「さっきから口にしているAVとは?」


オッサンは問い返す。


俺はその問いに閉口するしか無かった。


「まぁいい…

 これだけの映像があれば

 なんとでもなるか…

 いやいや、嫁にやった先で

 メイヴィアが、

 一生幸せにして貰えそうだとも分かったし

 概ね、満足で、任務としても

 十分とみて良いだろう」


そう言って、オッサンは息を吐いた。


自分の姪っ子の初夜に立ち会って

冷静でいられるのは、

ちょっと凄い精神力だと俺は感服する。


「なら、約束どおり、【報酬】だ…」


そう言って、オッサンは、俺の前に

沢山、何かが入った袋を取り出して置いた。


「は?」


その袋を見て、間抜けな声を上げる俺。


「【依頼(クエスト)】の祈祷は、その効果に相当する

 【報酬】が無ければ発動しないのだ…

 魔導の【強制(ギアス)】よりも、融通が効かないのはそれだ。

 だが、まぁいい…

 これからメイヴィアの…

 人、1人の人生を預けるんだ…

 それに見合う報酬を払わないと

 嫁に貰ってもらう、こっちの筋が立たん…

 手持ちが少ないので、今はこれだけだが

 暫時、これだけあれば

 生計を立てるのには、困らんだろうから

 受け取ってくれ…」


そう言ってオッサンは袋を開けた。


そこには、大量の宝石類が入っていた。


「およその価値で5000金貨ほどの宝石袋だ。

 即金で出せるのがこれだけなので

 今は、これで許して欲しい…

 これから、支援軍の準備もあるので

 これ以上を直ぐに出すわけにも、

 いかんのだがな…」


「は!?5000金貨!?」


俺は、俺達が扱ってきた金貨と

桁が1つ違う宝石袋を出されて、絶句する。


「元聖女を人生全部、面倒見て貰うのだ。

 5000金貨では安すぎる…

 1万金貨でも足りないほどだが

 まぁ、ともかく、これを受け取ってくれ…」


そう言ってオッサンは立ち上がった。


「大事な要件は終わった。

 細部色々問題は残ってるが

 それはこっちで処理する事だ。

 私はもう帰る…

 面白い時間だったよ

 ビタミン君…」


オッサンはそこで俺にウインクした。


「いや、5000金貨なんて

 俺達には大金過ぎて!!」


俺は思わず、そう叫んだ。


「そうかね?

 私にとっては、

 君がメイヴィアに語っていた、

 ビタミン…及び、

 ビタミンにさらにある分類

 ビタミン、A、B、C、D

 という知識を貰った事は

 金貨5000枚では

 引き換えにならない事だと

 思っているんだが?

 まぁ、使い魔による盗み聞きだが…」


そう言って、嫌らしく笑うオッサン。


「はぁ?ビタミンが?

 いや、使い魔で、

 そんな事も聞いていたのかよ…」


俺は色々な情報開示に、ずっと閉口した。

まったくこのオッサンは、食えない男だ。


「いやいや、なになに…

 凄まじい兵站革命だ…

 兵士の治療のおいて祈祷で治しても

 再発し続ける病気の問題を

 その知識が一気に解決してくれそうだ。

 補給物資に『野菜』の類の拡充が必要…

 それだけで、補給計画の大きな指針になる。

 そのABCD4種の選定など、

 我々にはまだ出来そうにないが、

 『そんなモノがある』と認識できれば

 調べ方もあろう…

 君がくれた”ビタミン”という概念

 君が思っている以上に、凄い事なんだぞ?」


そう言って、

笑いながらオッサンは去って行った。


あまりにもあっさりと

彼はその場からいなくなったのだった。


そして俺達だけが残される。


想定してなかった

5000金貨相当の

宝石袋と一緒に…


………


…あれ?


こんだけあったら

10人くらい住める家

作れない?


最初のメイちゃんの台詞

前回が、元々の構想に対して

凄くマイルドになったせいで、

「あれ、考えてた良い感じの台詞

 どこでこれ入れるんや?」

って挿入先を見失って、でも凄く好きな台詞回しなんで

勿体無くて悔しくて、

凄く使うの苦しいけど、好きだからなんとなく入れたけど

まぁ、流れ的には意味が無いというか、脈絡がありません…


元々の構想だったら、そこそこ、繋がってたハズ。


いやー、難しいパートだったけど、

なんか、全体的にマイルドになっちゃったなぁ…


初期構想:

オッサンがやってきて、凄く冷酷な感じで

主人公をボロクソにして、

主人公達の実力と、秘められた万象強化の力に

メイを託せるのを確認して

術でメイと主人公を無理矢理、ネンゴロにさせて

既成事実だけ作って、金を渡して

そこで、「あ、俺、その子の叔父みたいなモノだから」

ってバラして、姪ッ子を聖女から解放して

信頼できそうな男に無理矢理くつけただけって分かって

そのまま帰っていく

主人公は、なんか謎の敗北感で項垂れる


って構想だったのに、

色んな初期構想の矛盾を解決していったら

もの凄くまろやかで

ヒョウキンなオッサンになってしまったっていう…


元々は、フィアに性的な乱暴をする脅しで

無理矢理、メイを襲うしかないって心理状況に

ずっと主人公を追い込むハズだったのに

実際には、二人で座って、情事を観戦してるだけになって

「うーーーむ」って唸ったんですけど…

でも、そこまでツッコンで書くと、R-18領域だろうし

R15ギリギリだと、ここが限界なのかなぁって…


まぁ、これはこれで、アリだと思うんですけど…


やっぱ難しかったな、ここのパート。


という事で、『この話』は

恐らく次回が最終回です。


事後処理をするパートが先に入るんで

それが意外に多くなって、エンディングパートと分離の

2話分割になるかもしれませんが、

まぁ、1話で終わるんじゃないかと…


なので、次回がおそらくエンディングです

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