タイトル未定2026/04/30 23:11
携帯を見ると15分程が経過していた彼らが出てくる気配はない此処からでは店舗内の音が拾えないのがもどかしかった、すると物凄いスキール音を響かせ黒塗りのミニバンが走ってくると店舗の前に止まった私は何事かと隙間から飛び出した、ミニバンからは金髪やら坊主頭やら明らかにそちら方面の面々が慌ただしく飛び出すと店舗内へ吸い込まれて行った。
「何やってんだテメェら!」
らしい罵声が店内から響くと同時に開いた扉から金髪の男がサッカーボールの様に転がり出てきた、何があったか何となく想像ができる多分、あのガンさんに敵う人間はそうはいないであろう庄崎や先生が敵わなかった奴を完膚なきまでに打ちのめしたのだから、するとミニバンからは明らかに先頭を切って出て行った連中とは年齢も貫禄も違う中年の男がゆっくりと出てきた一瞬その男と目が合うと男は私に言った。
「お兄さん、危ないから離れててね」
正直、あの2人より紳士的で年相応の振る舞いだった三揃スーツの男は笑顔まで私へ見せると店舗内へ入っていた、店舗内から響いていたクラッシュ音や乾いた重い音が止んだ。
「なんや兄ちゃん、結構やりそうやな」
「これ以上此処で暴れないで貰えますか、お話は事務所の方でお伺いしますので」
店舗内は急に静まり変わるとスーツの男を先頭に裕二、続いて脇に坊主頭の男を抱えてガンさんが出てきた、裕二は私を見つけ手を振りスーツの男に誘われミニバンへ乗ったガンさんは抱える坊主頭を思いっきりミニバンへ打ち付け裕二に続いた、坊主頭の男がズルズルと崩れ落ちるとスーツの男はその倒れた坊主頭を容赦なく路肩に蹴りやった、この場合、次の行動はどうすべきか私は考えた普通に考えるならこれは拉致だ反社組織から一般市民が拉致されているのだ通常、警察へ通報すべきである、しかし私の想像力、いや妄想力が訴えるのはガンさんや裕二が踏み込んで来た警官、事務所の組員関係なく暴れ回る姿であった最終的には公務執行妨害、傷害、もしかすると殺人、そうなると私の計画は頓挫する、少なくとも今は傍観を決め込むしかなかった。




