タイトル未定2026/04/20 16:12
「おはようございます姫、お加減は如何で御座いますか」
私は黙って手を上げた、土門は小走りにエレベーターへ向かうと扉を開けストッパーに手を添え頭を下げ私の搭乗を待っている、ここで階段へ向かう手もあるがそこまで腐ってはいない辛うじてではあるが、エレベーターに乗ると土門はB2Fのボタンを押し私と扉の間に立つ、ここで土門の背中に聞いた。
「慈照様は見つかったか?」
「いえ、未だ消息は掴めません、しかし現場には遺体が5つ、あの場から逃げ仰せはしているものかと」
私はため息をつき怒りのギアをひとつ上げた。
「『かと』じゃないだろ、警視庁総動員させてでも探し出せ!」
「はっ、その様に致します」
土門はそう言って携帯を取り出すので後ろから携帯を掴む手を下げさした。
「そこ迄しなくとも良い、言い過ぎたすまん、そう言えば付き人がいたなアイツは携帯を持ってただろ?」
そう言うと扉に反射する土門の顔から血の気が引くのが手に取るようにわかった。
「⋯姫、実は⋯」
そう言うと土門は恐る恐るポケットから何かを取り出して後ろ手にそれを渡した、携帯だった私は大体の予想はついた、ついたが敢えてため息をひとつ吐き聞いた。
「これは?」
「⋯じっ実は、あの、奴の乗ってた車に置いてありました、ウッ⋯もっ申し訳御座いません」
私は聞き終わる前に土門の肝臓辺りを殴り付けた、勿論、何も憑依ていない素手でだ、土門は頭を下げていた、エレベーターは地下2階の駐車場フロアに到着した、扉が開くと土門は車へ駆け寄りエレベーターエントランスに車を回して来た、土門は運転席から降り後部扉を開く為回り込んできたが私は自分で扉を開け乗り込んだ、土門はバツの悪そうな表情を浮かべ引き返すと運転席に座った。




